はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

スタンダードチャータード銀行グループ、仮想通貨カストディサービスを構築へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

安全性の高い機関投資家向けカストディを提供

ロンドンに本拠を置く世界的金融機関スタンダードチャータード銀行のベンチャー投資事業SCベンチャーズが、機関投資家向けの仮想通貨カストディソリューションを構築していることが分かった。

SCベンチャーズはシンガポールを拠点に、イノベーション、ベンチャー部門に投資を行っている。

このカストディは英国をベースとするものの、世界中の顧客が利用可能で、ビットコインなどの仮想通貨の他、セキュリティトークンも取り扱う見込み。

詳しい情報はまだ明らかにされていないが、発表では現段階で20もの機関がこのカストディソリューションに関心を示しているという。

SCベンチャーズの責任者アレックス・マンソンによるとSC Venturesは当初、デジタル資産市場サービスの構築を検討していたが、機関レベルのストレージが用意されるまでは、多くの投資家がデジタル資産への参入をためらうことに気付き、まずカストディサービスを展開することにしたという。

資産クラスとしてデジタル資産がより広範なものとして市場にとどまるためには、それらを安全に保管するためのインフラストラクチャが必要だ。

とマンソンは述べ、現在市場に出回っているカストディサービスには、クライアントが何百万ドルものデジタル資産を保管するために必要な適切なセキュリティがない。また、カストディビジネスが他の事業部門から、きちんと切り離されていないことが多いと指摘した。

安全性を重視し、基本的な市場インフラを提供することに、SCベンチャーズは機関投資家の仮想通貨採用を促進する好機を見出したという。

現在は見込み顧客から、備えてほしい機能や、サポートしてもらいたい資産について意見を受け付けており、カストディソリューションの最初の試験運用は今年後半に開始される可能性がある。

デジタル資産カストディ機関Metacoも技術提供

SCベンチャーズは先週、デジタル資産カストディ機関Metacoの資金調達シリーズAラウンドに参加。その際にも、「この投資は、まだ公にしていない独自のカストディ・イニシアチブを補完するものになる」と声明を出していた。今回発表されたソリューションに関して、Metacoが技術提供する企業の一つになりそうだ。

Metacoの資金調達は、人気の高さから募集額以上の申し込みが2度も発生しており、集まった資金は、アメリカや西ヨーロッパ、南アジアでのビジネス拡大に充てられると説明されている。

Metacoはデジタル資産のカストディ、仮想通貨の売買仲介、アセットのトークン化などのサービスを機関投資家向けに提供している。

関連:デジタル資産カストディ企業への大型投資に英大手金融グループが参加

伝統的な大手金融機関もデジタル資産領域で事業を開拓中

スタンダード・チャータード銀行は以前より、仮想通貨やブロックチェーンに積極的な動きを見せている。R3社が主導する貿易金融プラットフォームのボルトロン(Voltron)には立ち上げ時点から参加、また2019年11月にはイーサリアム企業連合(EEA)に加盟し、イーサリアムブロックチェーンの銀行セクターへの応用に取り組んでいるところだ。

最近は伝統的な大手金融グループが次々とデジタル資産の領域に進出を開始している。

欧州に拠点を置き、世界40カ国以上に事業を展開しているING銀行グループも、今月、デジタル資産の採用を推進する業界団体、グローバル・デジタル・ファイナンス(GDF)に加入し、カストディ・ワーキンググループの共同議長を務めることが判明。カストディサービスのための行動規範の作成を指揮することになる。

また「資産担保型とネイティブ・セキュリティ・トークンの両方で、デジタル資産関連のチャンスが増大している」として、デジタル資産のカストディ技術開発にも取り組んでいる。

日本企業では野村ホールディングスがLedger、CoinShares(Global Advisors Holdings Limited)の3社と連携してデジタル資産向けカストディサービス「Komainu」を立ち上げた。

関連:野村HDなど3社、デジタル資産のカストディ(保管・管理)サービスを立ち上げ ビットコインへの対応は?

こうした伝統的金融機関も、カストディサービスからスタートして、デジタル資産分野への事業拡大を更に広げていく可能性がある。

 

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08:35
アイルランド中銀がコインベース欧州法人に約36億円の罰金、3000万件超の取引監視を怠ったと指摘
アイルランド中央銀行がコインベース欧州法人にマネーロンダリング対策違反で約38億円の罰金を科した。取引監視システムの設定ミスで総額31兆円相当の取引が未監視だった。
07:45
年間10兆ドル超のステーブルコイン取引を扱う7団体、決済標準化コンソーシアムを設立
ファイアブロックスやソラナ財団など7団体がブロックチェーン・ペイメンツ・コンソーシアムを設立した。クロスチェーンのステーブルコイン取引を標準化し、従来の決済と同様の利便性を図る。
07:05
SBIデジタルマーケット、チェーンリンクと提携
SBIデジタルマーケットは、チェーンリンクと戦略的パートナーシップを締結。これからチェーンリンクの技術を活用して、TradFiとDeFiの橋渡しをすると説明している。
06:45
グーグル・ファイナンスが予測市場データなどを統合、金融情報機能を大幅強化
グーグルが金融情報検索にカルシとポリマーケットのデータを統合し、将来の市場イベントに関する質問に回答できるようになった。
06:25
トム・リーのビットマインが210億円相当のイーサリアムを追加購入、2600億円の含み損抱えるも買い増し継続
ビットマインが6日にも約1.4億ドル相当のイーサリアムを追加購入。17億ドルの含み損を抱えながらも下落局面での買い増しを継続。
05:50
JPモルガン、ビットコイン価格予測を17万ドルに引き上げ その条件は=The Block
JPモルガンのアナリストがビットコインの今後6カ月から12カ月の価格予測を17万ドルに引き上げた。レバレッジ調整の進展と金に対する相対的な魅力の向上が理由だという。
05:30
アークのキャシー・ウッドCEO、2030年のビットコイン価格予測を大幅下方修正 150万ドルから120万ドルに
アークインベストのキャシー・ウッド氏が2030年のビットコイン強気予測を150万ドルから120万ドルに引き下げた。ステーブルコインの急速な普及が理由だという。
11/06 木曜日
16:25
ソラナ特化型戦略企業「SOLプラネット」が設立される
ソラナブロックチェーンに特化した戦略企業「株式会社SOLプラネット」が2025年11月4日に設立。外資系金融出身の野坂幸司氏がCEOを務め、企業向けにコンサルティングからインフラ構築まで一貫したサービスを提供する。
15:57
イギリス・カナダが米国に追随、ステーブルコイン規制を推進
イギリスとカナダが相次いでステーブルコイン規制計画を発表。イングランド銀行は米国と足並みを揃えた規制枠組みの導入を表明し、カナダも法定通貨担保型発行者への規制強化を打ち出した。
13:50
仮想通貨「最後の1000倍成長チャンス」はプライバシー分野、ゼロ知識証明技術が実用化された今が転換点
ソラナHeliusのMert Mumtaz CEOは、仮想通貨ではプライバシー領域が最後に残った課題であり、市場が未開拓であるため、「最後の1000倍」であり、大きなチャンスが期待できると主張した。
13:30
新規レイヤー1「モナド」、11月24日にメインネット稼働へ
モナド財団が11月24日にメインネットをローンチすると発表。毎秒1万件のトランザクション処理とEVM互換を実現する次世代レイヤー1ブロックチェーン。総額2億4000万ドルを調達し、約23万人へのエアドロップも実施。
13:20
仮想通貨が他のリスク資産に遅れを取っている理由は? 最新市場分析
大手マーケットメイカーのウィンターミュートが仮想通貨市場の最新レポートを公開した。ビットコインなどのパフォーマンスが株式など他のリスク資産より低迷している理由を分析している。
13:00
ソラナ・カンパニーが最大153億円の自社株買いを承認、仮想通貨財務企業の戦略転換が加速
ソラナ保有企業のソラナ・カンパニーが最大1億ドルの自社株買いプログラムを承認した。仮想通貨財務企業による株価対策が広がっている。
11:46
仮想通貨反発でビットコイン10万ドル台回復、トランプ大統領の「米国をビットコイン大国に」宣言再び
ビットコインが102,900ドルに反発も週初来7%安の下落基調。イーサリアムは7.6%高で市場をアウトパフォーム。トランプ大統領が「米国をビットコイン超大国に」と改めて宣言。政府閉鎖長期化で仮想通貨規制の進展に懸念も。
11:10
ウィズダムツリー、チェーンリンクと提携 ファンドデータをオンチェーン化に
ウィズダムツリーがチェーンリンクと提携し、トークン化プライベートクレジットファンドCRDTのNAVデータをブロックチェーン上に記録。機関投資家のDeFi参入を促す新たな取り組み。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧