はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

大手仮想通貨取引所FTX、日本で「FTX JP」本格ローンチ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

日本でのサービス始動

国内暗号資産(仮想通貨)取引所FTX JPは3日、日本での本格ローンチを発表した。

新規ユーザーの登録自体は先週5月27日から開始しており、今回の発表を持って、正式に日本市場への本格参入を果たす形となる。

22年2月にFTXの日本参入が示唆され、4月にはSam Bankman-Fried CEO率いるFTXグループによるLiquidの買収が成立。日本でのサービス提供がいよいよ開始される。

FTX JPの取り扱い銘柄は以下の10種類。国内では、Liquid by FTXと並び、唯一ソラナ(SOL)を取り扱っている取引所だ。

  • ビットコイン(BTC)
  • イーサリアム(ETH)
  • ビットコインキャッシュ(BCH)
  • XRP(リップル)
  • ベーシックアテンショントークン(BAT)
  • ライトコイン(LTC)
  • ソラナ(SOL)
  • FTXトークン(FTT)
  • ポルカドット(DOT)
  • ステラルーメン(XLM)*パーペチュアルのみ

※2022年9月14日時点で、FTX Japanの取扱い銘柄は以下の18種類。
現物取引(13):BTC、ETH、LTC、XRP、BAT、DOT、SOL、BCH、FTT、ENJ、OMG、DOGE、AVAX
パーペチュアルのみ(5):XLM、XEM、QTUM、IOST、XTZ

FTX Globalは2019年に設立された仮想通貨デリバティブ取引所の世界最大手の一つ。2022年の日間平均取引量は、120億ドル(1.6兆円)相当にのぼる。

なお、サムの愛称で定評のあるBankman-Fried氏がFTX Japan社の暫定CEOも務める。同氏は日本でのローンチについて、以下のようにコメントした。

今年初めにこの買収を完了できたことは、規制対象事業者を通じてデジタル資産市場へのアクセスを世界中の投資家に提供するという我々の目標達成に向けた重要なステップとなる。

今回の買収はFTX社に技術的な優位性をもたらすだけでなく、日本の規制当局と透明で建設的、かつ前向きな議論が直接行えるようになる、ということを意味している。

関連:日本進出した最大手仮想通貨取引所「FTX」とは |主な特徴とサービスを徹底解説

今後の動き

現時点で、FTX JPはLiquid by FTXとFTX JPを両方展開中だ。

FTX JPは先週に新規登録受付を開始したばかりで、Liquid by FTXはこれまでのLiquid by Quoineと同一の取引プラットフォーム。Liquidへの新規登録希望者はすでにFTX JPへ転送されており、事実上Liquid by FTXはすでに新規登録の受付を停止している。

既存ユーザーも今月中には、順次サービスを新プラットフォームのFTX JP側へと移行する予定。登録完了済みの既存ユーザーは新取引所へ移行する際、追加のKYC(身分確認)業務や手数料は発生しないという。

KYCとは

Know Your Customerの略称で、本人確認手続きを指す。一般的な取引所では資金洗浄対策(AML)などの犯罪利用を防ぐために義務付けられている。

▶️仮想通貨用語集

FTX日本参入の経緯

FTXグループは2022年に入り、国内の暗号資産業者であるLiquid by Quoineの親会社であるLiquid Groupの買収を表明した。QUOINE株式会社は2021年10月末に金融庁から第一種金融商品取引業者としての登録を完了していた為、日本国内の規制に準拠した形でローンチを果たす格好となった。

関連:FTX、日本市場に本格参入へ 国内事業者の親会社Liquid Groupを買収

提携の経緯として、昨年8月にLiquid Globalにて90億円相当の暗号資産不正流出事件が発生した際、FTXグループが130億円相当の融資を提供して支援した節がある。買収に至った経緯についてFTX JapanのSeth Melamed COOは、「ハッキング事件の発生以前からFTX側に提携を呼びかけていた」とコメントした。

(FTX Global)チームとの連絡は、21年5月頃から始まっていた。

当初はLiquidのデリバティブ商品を強化するため、FTX側の知識を借りたいと思い、連絡した。

Liquidのハッキング事件発覚直後、サムに電話したら直ちにこの状況に対応してくれた。そこからわずか36時間以内に(融資の提供で)合意に達することができたんだ。彼のおかげでLiquid側からユーザーへの損失を出すこともなかった。

このような迅速な対応は、サムの素晴らしいビジョンとブロックチェーン業界に貢献する姿勢の表れだと思う。

FTXは、サムを中心に世界的なプレゼンスを強める中で、法的コンプライアンスを重視しながらグローバル展開を続けている。Melamed氏は「日本の規制に準拠しながら、法的枠組みの中でアグレッシブに日本市場で大きなインパクトを与えていきたい」と方針を語った。

このような意気込みはFTX JPの投稿にも表れており、日本でも新規ユーザー登録を開始した前後には、FTXのCEOの代名詞とも言える「アフロ」ヘアのゴジラを投稿していた。

日本市場での差別化という観点では、Melamed氏はパーペチュアル(永久先物取引)が最大の特色であるとコメント。国内の暗号資産取引所では一般的な差金決済取引(CFD)とは違い、グローバル版と共通の取引板を利用することで、高い流動性のあるマーケットにアクセスでき、スリッページ(注文レートと約定レートの差)の少ない顧客優位な取引が可能だと述べた。

証拠金取引のレバレッジ倍率は国内の規制に準拠して最大2倍に留まるものの、用途や投資戦略応じて使い分けることができる「サブアカウント機能」や口座に入っている資金を証拠金として利用可能な「クロスマージン機能」などが好評を博す。Melamed氏は「独自のリスクマネジメントツールは、日本ユーザーにとっても魅力的になるだろう」と期待感を示した。

日本市場の重要性

FTXはすでに、米国やオーストラリア、シンガポール、韓国、トルコでも取引事業を拡大している。日本市場の重要性についてFTXグループのKeith Lennox氏は、以下のように説明した。

仮想通貨業界において、日本市場の歴史的な重要性は大きい。

世界的に見るとここ数年間の勢いは減少してきたものの、世界有数の経済大国である日本市場でのローンチは必然だった。

我々は日本市場にはまだまだ大きなポテンシャルがあると捉えており、さまざまな新商品をローンチしていくことで日本国内のクリプト市場を盛り上げていきたい。

具体的には、ソラナ(SOL)のステーキングサービスや仮想通貨ウォレットを利用したサービスなどを検討。また、仮想通貨取引のユーザー体験をさらに向上するため、販売所の手数料を従来の6-7%から半分以下まで切り下げることも想定中だと明かした。

さらに、日本市場への適応も重視しつつ、グローバル基準のサービスを提供していく方針を強調するため、世界的な活躍を見せ、FTXとアンバサダー契約を締結している日本人アスリートの大谷翔平選手や大坂なおみ選手を起用したCMも構想中だという。

関連:大坂なおみ選手、FTXのアンバサダーに就任

関連:大谷翔平選手、FTXのアンバサダーに

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/19 水曜日
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
13:15
米SEC、2026年度検査で仮想通貨監視を重点項目から削除 規制緩和加速
米SECが2026年度の検査優先事項から仮想通貨監視を除外。トランプ政権下で規制姿勢が執行重視から対話重視に転換。コインベースやリップルとの訴訟解決など、業界への軟化姿勢が鮮明に。
11:35
イーサリアム財団、レイヤー2を単一チェーンのように操作できる「相互運用レイヤー」構想
仮想通貨イーサリアムの財団が複数のL2を単一チェーンのように操作できる相互運用レイヤー(EIL)の構想を解説。現在開発中のEILへの参加を呼びかけている。
10:50
コインベース上のモナドICO、開始23分で65億円弱調達も販売ペース鈍化
コインベースで開始されたモナド(Monad)のトークンセールは、開始23分で64.5億円を調達したが、その後失速。高いFDV評価額やVC比率の高さが投資家の慎重姿勢を招いたとみられる。
10:33
全米初のビットコイン担保地方債、米ニューハンプシャー州が承認
ニューハンプシャー州が全米初のビットコイン担保地方債を承認した。1億ドル規模の債券でデジタル資産が140兆ドル規模の世界債券市場に参入する道を開く可能性が出た。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、ナスダック上場に向けた合併が延期に
ソネット・バイオセラピューティクスらの合併によるハイパーリキッド財務企業の上場が延期された。株主投票の賛成票が必要数に達していない形だ。
09:45
ビットコインとイーサリアムの現物ETF、資金流出が継続
仮想通貨ビットコインとイーサリアムの現物ETFは、資金が純流出する日が継続している。この点について、ソラナやXRPなどのETFに資金が循環している可能性が指摘された。
08:50
テザー、ビットコイン担保融資企業レドンに戦略投資
テザーがビットコイン担保融資のリード企業Lednに戦略的投資を実施した。Lednは設立以来28億ドル超の融資を実行し、2025年だけで10億ドル超と見込まれている。
08:00
GMOトラスト、Japan Smart Chainと提携し日本法準拠ステーブルコイン発行を検討
GMOトラストがJapan Smart Chainと提携 AltXリサーチは18日、日本向けレイヤー1ブロックチェーン「Japan Smart Chain(JSC)」において、…
07:15
資産運用大手6社、日本での仮想通貨投資信託の提供を検討
資産運用大手6社が、日本での仮想通貨投資信託の開発を検討していることがわかった。米国でビットコインの現物ETFが認可されたこともあり、日本でも仮想通貨投資信託の誕生に期待する声は多い。
07:05
クラーケンがシタデルから2億ドル調達し企業価値200億ドルに、IPO前に資金基盤強化か=報道
クラーケンがシタデル・セキュリティーズから2億ドルの戦略的投資を確保し企業価値200億ドルと評価された。9月の6億ドル調達に続きIPO前に資金基盤を強化している。
06:35
米通貨監督庁、銀行に「ガス代支払い用」の暗号資産保有を承認
米財務省通貨監督庁が国法銀行によるブロックチェーンネットワーク手数料支払いのための仮想通貨保有を正式承認した。トランプ政権下で仮想通貨に対する規制姿勢が転換している。
06:20
サイファーパンクが28億円相当のジーキャッシュを追加購入、保有量は総供給量の約1.43%に
ウィンクルボス兄弟率いるサイファーパンクが2万9869ZECを追加購入。保有総額は23万3644ZECとなり、総供給量の1.43%を保有している。
06:05
ビットコインの調整終了を予測、年末に向けた上昇がベースシナリオ=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のアナリストが仮想通貨ビットコインの調整終了を予測した。複数の市場指標が極端な水準にリセットされ、年末に向けた上昇がベースシナリオだと話した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧