CoinPostで今最も読まれています

FTX、日本市場に本格参入へ 国内事業者の親会社Liquid Groupを買収

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FTX、日本進出へ

大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXは2日、日本国内の取引所Liquid by Quoine(リキッドバイコイン)の親会社Liquid Groupの買収を発表した。契約は22年3月に完了予定。

FTXは、買収したLiquid by Quoineを通じて、日本ユーザーへの商品・サービス提供を行う。今回の買収額については明かされていない。

Liquid by Quoineは、2014年に設立された業界では老舗の仮想通貨取引所の1つで、2021年10月に第一種金融商品取引業の登録を完了したばかりだった。

関連:QUOINE株式会社、「第一種金融商品取引業」登録完了

発表によれば、FTXによるLiquidの買収が成立次第、QuoineはFTXの商品とサービスを徐々に統合していく予定。日本国内の既存FTXユーザーはQuoineのプラットフォームに移行することとなる。

FTXは、「日本の規制に準拠した形で、日本の利用者向けの仮想通貨取引サービス提供を目的にしたもの」と説明しており、Liquidとの事業譲渡契約の締結後は、FTXの日本ユーザーをQuoineに移管するという。

世界有数のデリバティブ(金融派生商品)取引所の日本市場進出を歓迎する声がある一方、日本人のFTX利用者からは、利用できるサービスが事実上大きく制限され得ることに対する不満の声も上がった。

昨夏には巨額融資も

今回の買収の背景として、昨年8月にシンガポールの関連取引所Liquid Globalがハッキング被害を受け、FTXから130億円(1.2億ドル)規模の融資を受けていたことも影響したものと思われる。

FTXのサム・バンクマン・フリードCEOは、融資の用途として「Liquid Globalのキャピタル生成、流動性提供、バランスシート改善のほか、日本やシンガポールのライセンスプロセスの努力に充てる計画がある」と言及していた。

QUOINE社は17年11月、ICO(イニシャル・コイン・オファリング)で大規模な資金調達を行い、独自トークン「QASH」を発行している。メインネットローンチを控えるとしているが、現時点ではFTXの買収による影響は明らかになっていない。

21年6月1日にLiquid Chain及びそのスマートコントラクトの監査が終了したことを報告。新しいトークンエコノミー導入などを発表していた。

憶測されてきた日本でのサービス展開

2019年の設立後、デリバティブ(金融派生商品)を中心に急速に成長を遂げてきたFTX。先進的かつ多様な独自のサービス展開から日本居住者の利用者数も多く、日本人向けのサービス拡充は、以前から示唆されてきた。

出典:FTX

22年1月下旬には、日本ユーザーを対象に以下の内容を送信。「国内の法規制に準拠した形での日本ユーザーの銀行口座との連携」などを予定していることが明らかになっていた。

また、21年9月には日本国居住者の新規登録を一部制限する措置を取っていた経緯がある。

関連:FTX、日本居住者対象の取引サービス拡大か

なお、FTXは今週1日、シリーズCラウンドで460億円の資金調達を行なったばかり。21年10月にシリーズBラウンドを行なった際から、企業価値は2.8兆円から3.7兆円へと急増していた。

関連:仮想通貨取引所FTX、シリーズCで評価額が3.7兆円に

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
09:45
3兆円運用の米ミシガン州の退職年金、10億円以上のビットコイン現物ETF保有
仮想通貨ビットコインの現物ETFに対する米国の年金基金からの需要は増加傾向にある。運用資産総額3兆円に相当するミシガン州の退職年金はウィスコンシン州とニュージャージー州のジャージー市の年金基金に続き、ビットコインETFの株を保有していることを報告した。
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア