BingにAI搭載
IT大手マイクロソフトは7日、検索エンジン「Bing」に米OpenAIの人工知能(AI)技術を搭載したことを発表した。AI駆動のチャットを通して、ユーザーが対話形式でインターネット検索を行えるようになっている。
検索エンジン大手の米グーグルは6日に対話型AI(人工知能)言語モデル「Bard」の開発計画を公表したばかり。Bardは数週間以内の一般公開を予定している。
AI機能で先行する「Microsoft Bing」は検索市場シェア(9%:22年11月時点)の巻き返しにも期待がかかる。マイクロソフトのサトヤ・ナデラCEOは7日の発表イベントで、「検索の新時代」の到来を強調した。
アップデートされたBingは、リサーチアシスタントやパーソナルプランナー、クリエイティブパートナーとして機能する。ユーザーは知りたい情報(ニーズ)を反映したより複雑な質問が可能で、Bingは検索結果を要約して回答する。
チャット機能を通して、質問を深化させてさらに詳細な情報を引き出す(フォローアップ質問)ことも可能だ。使用例としては、カスタマイズされた食事プランの生成や、おすすめの旅行プランの旅程などが例示されている。
下図は、「9月に結婚記念日の旅行を計画してるんだけど、羽田か成田から3時間以内で行けるいいところを教えて。」の検索結果。従来の検索結果の右側にAIが作成した文章が表示されており、青色で表示されている「Let’s Chat」タブをクリックすることで、チャット・インターフェースに遷移する。
なおチャット機能は現時点では利用者数が制限されており、「順番待ちリスト」に登録することで随時利用可能になる。
マイクロソフトは先月、OpenAIとのパートナーシップ拡大を発表。同社のサティア・ナデラCEOは「ChatGPT」などのAI(人工知能)ツールを自社の全製品に組み込む計画を明かしていた。
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ChatGPTよりも強力
マイクロソフトによると、新しいBingは、ChatGPTよりも強力で検索専用にカスタマイズされた新しい次世代OpenAIの大規模言語モデルで動作。「さらに速く、より正確で、より有能」になっている。
ChatGPTとは、ユーザーの質問に対し、人間との会話感覚で回答を得られるように設計された対話型のAI言語モデル。コンテンツ制作、レポートの作成、ソフトウェアコードの設計など用途は多岐に渡る。月間アクティブユーザーは1月に1億人を突破し、昨年11月末以来過去最速のペースで成長している。
AI分野の動向は現在、暗号資産(仮想通貨)の投資家からも注目度が高い。AI関連のトークンに思惑買いが集まる傾向も現れている。データサイトCoinGeckoによると、AIカテゴリーの仮想通貨は軒並み上昇している状況だ。
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