はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米OpenAIがAI言語モデル「GPT-4」をリリース、仮想通貨のAI関連銘柄は全面高

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

GPT-4を発表

米OpenAIは3月14日、AI言語モデルの最新製品「GPT-4」を発表した。GPT-4は、2022年11月30日にリリースされたGPT-3.5よりも信頼性が高く、創造的で、より微妙な指示を扱うことができるとされる。

GPT-4のコンテクストの長さを示す“トークン数”は8,192と、GPT-3.5の4,096トークンから2倍以上になっており、完全な学術論文の要約などが可能になる。限定アクセス版では32,768(約50ページのテキスト量)トークンにも対応しており、今後容量に応じて一般公開される予定。

暗号資産(仮想通貨)市場では、人工知能(AI)関連銘柄が物色され、15日の取引で全面高の様相を呈している。

出典:CoinGecko

GPT-4の特徴

GPT-4の特徴は主に2つ。一つは「マルチモーダルモデル」を採用し、画像とテキストをインプットして、テキストのアウトプットが可能になったこと。例えば、以下の画像を入力し、「この画像のどこが面白いのか?パネルごとに説明してほしい」と質問した場合、的確な回答を得ることができている。

出典:CoinGecko

画像は「Lightningケーブル」アダプターのパッケージで、3枚のパネルがある。(途中省略) この画像のユーモアは、大きくて時代遅れのVGAコネクタを、小さくてモダンなスマートフォンの充電ポートに差し込むという不条理にある。

マルチモーダルモデルは、対話システム、テキスト要約、機械翻訳など、幅広い用途での利用が想定される。OpenAIのグレッグ・ブロックマン共同創設者によるデモンストレーションでは、ウェブサイトの手書きイラストをベースに、実際のウェブサイトを作成できることが示された。

性能の向上

GPT-4の2つ目の特徴は専門的・学術的側面で人間レベルの性能を発揮すること。OpenAIによれば、学習後のアライメントプロセスにより、事実の正確さや望ましい行動への忠実さを示すパフォーマンスが向上している。

OpenAIは前モデルと比較して、「許可されないコンテンツに対するリクエストに応える可能性が82%低く、事実性を示す特定のテストでは40%高いスコアを示した」と述べている。

GPT3.5と比較して、日常会話ベースでは同様に感じられたとしても、タスクの複雑さが十分な閾値に達したときに違いが出てくるという。前述のブロックマン氏のデモでは、米国税法に基づいて結婚した女性の基礎控除額を確認し、根拠となる情報を提示できることが示された。

GPT-4のテストプログラムでは、SAT英作文やUBE (Uniform Bar Examination):米国統一司法試験など、人間用に設計された試験を実施。例えば、司法試験の模擬試験では、受験者の上位10%程度のスコアで合格することができた。前モデルのGPT-3.5では下位10%程度のスコアであった。

関連:米OpenAI、対話型AI言語モデル「ChatGPT」でサブスクプラン発表

GPT-4の課題

OpenAIの最高経営責任者であるサム・アルトマン氏はTwitterで、GPT-4は人間の価値観や意図に「最も合致している」と評価したが、「まだ欠陥がある」とも述べている。

ホワイトペーパーでは、「GPT-4の出力を使用する際には、特に信頼性が重要な場面で注意が必要」と記載がある。

単純な推論ミスをしたり、ユーザーから明らかに間違ったことを言われても、過度に騙されたりすることがある。人間と同じように難しい問題で失敗することもあり、例えば、作成したコードにセキュリティの脆弱性を持ち込むこともある。

「幻覚」と呼ばれる不正確な回答は、未だ課題となっている。また、使用できるデータはGPT3,5やChatGPTと同様、「事前学習データの大半がカットオフした」2021年9月までの情報となっている。

なお、GPT4のテキスト入力機能は、月額20ドルのサブスクリプション「ChatGPT Plus」を通じて公開されているが、現状は容量制限により待機リストを受け付けている状態。一方、GPT-4の画像入力機能はまだテスト段階であり、リリースされていない。

また、AIモデルの性能を自動評価するフレームワーク「OpenAI Evals」がオープンソース化されており、GPT4モデルのフィードバックを受け付けている。

OpenAIの公式サイトによると、外国語学習サービスDuolingo、決済アプリStripe、オンラインスクールKhan Academyなどが、プロダクトでGPT-4を統合するために提携している。

関連:マイクロソフト、「ChatGPT」開発のOpenAIに1.3兆円を出資か

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。
12:55
メタプラネット支援コンソーシアム、タイ上場企業買収でビットコイン戦略を東南アジアに拡大
メタプラネット支援者らが筆記るコンソーシアムがタイ上場企業DV8の買収計画を発表した。日本で成功したメタプラネットのビットコイントレジャリー戦略をタイで再現し、さらに東南アジアに展開する第一歩として注目される。
12:36
オルタナ信託、BOOSTRY・ALTERNAと連携しデジタル証券の管理体制を強化
デジタル証券特化の「オルタナ信託」設立。BOOSTRYとALTERNAが協業を深化し、STの取得から販売まで一貫した新たな枠組みを構築する。
11:35
米雇用統計好調でビットコイン一時11万ドル超、アーサー・ヘイズが下落リスクを警告する理由は?
米国6月雇用統計が予想を上回る14万7000人となり、ビットコインは一時11万500ドルまで上昇した。しかしBitMEX創業者アーサー・ヘイズ氏は、米財務省がステーブルコインを国債購入の受け皿として活用することで市場から流動性が奪われ、8月開催のジャクソンホール会議前に9万ドル水準へ下落すると予測した。
11:00
アルトコイン取引の増加傾向続く 仮想通貨OTCレポートが公開
Finery Marketsは、仮想通貨のOTC取引に関する2025年上半期のレポートを公開。ビットコインやイーサリアム、ステーブルコインの他にアルトコインの取引が増加傾向を継続していると指摘した。
10:35
「1兆ドル予測は楽観的すぎた」、 JPモルガン ステーブルコイン時価総額の2028年予測を下方修正=報道
JPモルガンはステーブルコイン市場の2028年予測を5000億ドルとし、他社の1-4兆ドル予測を否定。決済利用は6%に留まり、主用途は仮想通貨取引と指摘。
10:00
ビットコイン、クジラによる売却と機関投資家の需要が拮抗=報道
仮想通貨ビットコインの大口保有者が過去1年で50万BTCを売却する一方、機関投資家の需要増加により価格が膠着している。今後のビットコイン価格については様々な見解がみられる。
09:30
ロビンフッドCEO OpenAI株式トークン化を「革命の種」と表現も、提携否定で波紋広がる
ロビンフッドがOpenAI株式トークン化サービスを欧州で開始したが、OpenAIは提携を否定。テネフCEOは「トークン化革命」と強調するも、未上場株式の権利問題が浮き彫りに。
09:16
仮想通貨SEI、国内取引所OKJに新規上場へ
国内暗号資産取引所OKJが2025年7月8日からセイ(SEI)の取扱いを開始。ゴールドマンサックス・Robinhood出身者が開発した高速ブロックチェーンで、米国でETF申請も話題。入出庫は7月8日、売買は7月11日17時開始予定。
09:00
ビットコイン今年4度目11万ドル超え、株価相関強まり最高値更新も視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは3日に今年4度目となる一時11万ドル突破を記録した。7月3日から4日にかけて、トランプ政権の大きく美しい法案が可決されたことに加え、米雇用統計が底堅い推移を示したこと、さらにシンシア上院議員が暗号資産の減税法案を提出したことが追い風となった。
08:05
ETF購入減速でビットコイン価格上昇に陰りか、ETHは蓄積量が過去最高に=Cryptoquant分析
仮想通貨ビットコインETFとMSTR(ストラテジー)の購入は大幅減速、全体需要の縮小で価格上昇が鈍化。一方、イーサリアムは6月に蓄積アドレスが史上最高を記録、機関投資家による大量保有が続く。
07:45
米下院、7月14日の週を「仮想通貨週間」と指定 3つの主要法案を審議
米下院指導部が7月14日の週を「仮想通貨週間」に指定し、GENIUS法、CLARITY法、反CBDC監視国家法を審議すると発表。
07:25
IMF、パキスタンの仮想通貨採掘などへの補助金提供提案を却下
IMFは、パキスタン政府による仮想通貨マイニングなどのための電気代補助提案を却下。同国は、ビットコインのマイニングとAIのデータセンター向けに2,000MWの電力を割り当てる計画を発表している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧