CoinPostで今最も読まれています

FOMC前のビットコインは軟調推移、イーサリアム財団と思しき売り圧力も

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

16日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比228.3ドル(0.55%)高の41,622ドル、ナスダック指数は91.8ポイント(0.52%)安の17,592で取引を終えた。

東京株式市場では、日経平均株価(前引け)は前日比753円(2.0%)安の35,828円で推移している。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比0.47%高の1BTC=58,027ドルに。

17日〜18日にかけて米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催が迫る中、FRB(米連邦準備制度)の金融政策判断および利下げ幅に注目が集まる。

ロイターが報じたところによれば、米ニューヨーク連銀前総裁のビル・ダドリー氏は、50ベーシスポイント(0.5%)の利下げを実施する強い論拠があるとの認識を示した。

これを受け、CME(米シカゴ・マーカンタイル取引所)のFedWatchツールでは、金利先物市場における予測にて50ベーシスポイントの利下げ確率が67%まで拡大。つい先週まで3:7の割合だった25ベーシスポイントの利下げ確率と逆転している。

FedWatch

FRBのジェローム・パウエル議長が先月、利下げの時期が来たと述べたことを受けて、市場は利下げを織り込んでいる。利下げ幅が大きければ大きいほど、ビットコインのようなリスクオン資産が魅力的に映る可能性が高まる。

その一方、急激な利下げは金融当局がリセッション(景気後退)懸念を強めているとのメッセージを市場が受け取るリスクもある。米国債券市場では10年債利回りが2年債利回りを下回る逆イールドが解消されるなど景気後退の前兆とされるシグナルも出ており、すでに株価にも影響を及ぼしつつあるからだ。

8月5日には、米雇用統計が市場想定より軟調だったことや日銀の金融政策がネガティブサプライズとなり日経平均株価の歴史的な暴落を引き起こしたほか、ビットコインも大幅下落した。

その一因となった外国為替市場における日本円の急騰は、ゼロ金利を前提にこれまで選好されてきた円のキャリートレードを大規模な巻き戻しを誘発したとの見方がある。

関連:ビットコインやイーサリアムなど仮想通貨暴落、600億円相当の大規模ロスカット

今年11月の米国大統領選の行方も仮想通貨相場の不確実性を高めている。

投資会社バーンスタインの調査報告書は、ゲンスラーSEC委員長に解任に言及し、仮想通貨の融和路線を掲げるトランプ氏が選挙に勝利した場合は1BTC=9万ドルまで高騰する可能性があると予想するも、僅差で優位に立つカマラ・ハリス氏が勝利した場合は3万ドル〜4万ドル台まで下落する可能性があると指摘した。

関連:ビットコイン価格が逆転するポイント、バーンスタインのアナリストが分析

関連:「ビットコイン半減期・ETF承認後のBTCはどうなる?」業界アナリスト3人が長期目線で相場分析|WebX2024

そのような状況にある中、米国の機関投資家需要を示すコインベース・プレミアムは、再びプラス乖離に転じた。

コインベース・プレミアムは、米最大手仮想通貨取引所コインベースのドル建ての通貨ペアと、バイナンスのUSDTペアで上場されているビットコインの価格差を表したものだ。

関連:ビットコインETFは日本で買える?現物BTCとのメリット比較や関連銘柄の買い方も紹介

アルトコイン相場

イーサリアム(ETH)が4.5%安、ソラナ(SOL)が3.6%安と、ビットコインよりも主要アルトコインの下落幅が顕著に出ている。

Spot On Chainによると、イーサリアム財団と思しきウォレットアドレスは16日18時頃、100 ETH(3300万円相当)を売却した。過去数週間の売却額は650 ETH(2.1億円相当)に上っている。

イーサリアムの主要リサーチャーであるジャスティン・ドレイク氏によれば、イーサリアム財団は年間1億ドルを支出し、6億5000万ドル相当の資金をウォレットに保有している可能性がある。

関連:イーサリアム財団が主要ウォレットに約900億円相当の仮想通貨を保有、財務報告書発表へ

関連:ステーキングや積み立てサービスに優位性、仮想通貨取引所「SBI VCトレード」のメリットを解説

関連:おすすめ国内仮想通貨取引所 投資家のクチコミ比較ランキング

ソラナ(SOL)上場の国内取引所

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/22 日曜日
12:00
仮想通貨(暗号資産)IEOによる所得の税金はどうなる?確定申告時のチェックポイント|Aerial Partners寄稿
暗号資産(仮想通貨)の損益計算サービス「Gtax」を提供する株式会社Aerial Partners所属の税理士が、IEO(Initial Exchange Offering)に関する煩雑な税金計算や確定申告に関してわかりやすく解説。国内最大手暗号資産(仮想通貨)メディアCoinPostに寄稿しました。
11:30
利下げサイクル突入でビットコインETFへの資金流入に注視したい|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストがビットコイン(BTC)相場を分析。FOMC明けの今週の対円相場は利下げサイクル突入でしっかりとした推移に。1BTC=64,000ドル〜65,000ドルエリアの上抜けに成功すれば、下降チャネル上限の上抜けも視野に入る。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米FRBが4年半ぶり利下げなど
今週は、米FRBの大幅利下げ、米国のドナルド・トランプ前大統領による仮想通貨ビットコイン決済、新経済連盟の税制改正提言に関するニュースが最も関心を集めた。
09/21 土曜日
13:10
大手仮想通貨取引所BingXにハッキング、60億円以上が流出 全額補償へ
大手仮想通貨取引所BingXが62億円規模のハッキング被害。全額補償を約束し、セキュリティ強化へ。最新の対応状況を解説。
11:25
「いちご・レジデンス・トークン」第5号販売開始と資産譲渡の発表
いちごオーナーズ株式会社は、デジタル不動産事業の一環として「いちご・レジデンス・トークン」第5号の販売を開始した。
09:55
米大統領選ハリス氏勝利で「ビットコインに限り」強気か=レポート
米大統領選の結果が仮想通貨市場に与える影響をVanEckが分析。ハリス氏勝利はビットコインに限って有利との見方も。
08:00
フランクリン・テンプルトン、ソラナ上で投資信託の立ち上げを計画
米フランクリン・テンプルトンは20日、ソラナの大型カンファレンス「Breakpoint 2024」で、ソラナブロックチェーン上で投資信託の立ち上げを計画していることを明かした。
07:25
ソラナ「ファイアダンサー」、初期版がローンチ
仮想通貨ソラナのバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」の最初のバージョン「フランケンダンサー」がメインネットにローンチ。開発を主導するJumpの最高科学責任者がBreakpointで発表した。
06:52
米SEC、ブラックロック提供のビットコインETFのオプション取引を許可
米証券取引委員会(SEC)は20日、金融大手ブラックロックによるビットコイン現物ETFのオプション取引の上場申請を承認した。
06:30
米マイクロストラテジー、660億円相当のビットコインを買い増し
米マイクロストラテジーは20日に仮想通貨ビットコイン(BTC)をさらに追加購入したことを発表した。
09/20 金曜日
17:50
ソラナ「Breakpoint 2024」で注目のトピックは?
ソラナ(SOL)保有の個人投資家や機関投資家の注目を集める中、Solana Breakpoint(ソラナブレイクポイント)2024がシンガポールで開催される。Solana 2.0やFiredancerの進展など、新たな発表や進捗報告が期待される。
17:15
仮想通貨NEIRO(ねいろ)が注目される理由 ドージコイン後継を巡る競争
暗号資産(仮想通貨)「NEIRO(ねいろ)」は、ミームコイン市場で新たな注目を集めています。ドージコインの後継とされるトークンの乱立やバイナンス上場、供給集中問題について詳しく解説します。
14:56
米マイニング企業Hut8とBitmainが提携強化、次世代ASICマシン販売へ
米ナスダック上場の仮想通貨マイニング企業Hut 8は、ビットメイン社と提携して開発したビットコイン(BTC)の次世代ASICマイナー「U3S21EXPH」の発売を発表した。
14:29
イーサリアムの大型アップグレード「Pectra」 第1段階は2025年初頭に実施予定
イーサリアムの次期アップグレード「Pectra」が2段階で実施決定。第1段階は2025年初頭、8つのEIPを含む機能改善を予定。
12:41
ワールドコイン、アプリユーザー向けの顔認識技術を試験導入へ
ワールドコインが顔認識技術をWorld Appに導入。アプリ使用時のセキュリティ強化が目的だ。各国当局のプライバシー懸念も継続。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
重要指標
一覧
新着指標
一覧