はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「従来の金融業界がビットコインに注目すべき理由」GS出身の金融専門家Weston Nakamura氏が語る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

第13回 Beyond The Price

CoinPost Globalが13日に公開した13回目の「GM Radio:Beyond The Price」には、金融大手ゴールドマン・サックスや暗号資産(仮想通貨)メディアBlockworksなどで勤務した後に独立し、現在はポッドキャスト「Across The Spread」を配信するWeston Nakamura氏が参加している。

▶️CP_GlobalのXをフォロー

公式ウェブサイトによると、Nakamura氏のポッドキャストは、グローバルなマーケットを考察して批評を行う内容。公式サイトにはアジアから配信していると書いてあるが、Nakamura氏がXで設定している住所は東京である。

Across The Spreadが対象とするテーマはマクロ経済や株式市場など。Beyond The Priceに出演した際には、Nakamura氏はこのポッドキャストについて「欧米の投資家に向けて、アジアの情報を伝えている」と説明した。

ポッドキャストの内容

今回の配信のタイトルは「ビットコイン(BTC)、日銀、マクロの重要性」。Nakamura氏のポッドキャスト(英語)は以下から聴くことができるが、ここから配信内容のポイントを紹介していく。

Nakamura氏には、従来の金融業界がビットコインに注目すべき理由を説明してもらった。同氏は、1つの理由が「多様化」だと述べている。

投資や預金をする際に法定通貨という1つの金融システムでは十分に多様化できないとし、並列するシステムであるビットコインに注目すべきであると主張。これは万が一、従来のシステムが崩壊した場合の回避手段になりうるとした。

そして「我々は新しい資産クラスの誕生を目撃している。少しでも資金を配分すべきだ」と語っている。

Nakamura氏の考えでは機関投資家は、まだビットコインは市場規模が小さいとみているようだ。しかし、価値に気づいている機関投資家は仮想通貨市場に参入してきていると話した。

一方で、政府はビットコインを脅威に感じ始めていると指摘。「ビットコインの特徴が最も顕著に現れるのは、インフレ率が上昇した時ではなく、国がデフォルトする時だ」と語った。

なお、Nakamura氏は自身でビットコインを保有しているというが、その理由はビットコインが従来の仕組みに取って代わる可能性があるからではなく、従来の仕組みが自ら崩壊していき、その時に生き残る数少ないものの1つがビットコインだからだと述べている。

安全資産としての特徴

Nakamura氏が資金を多くビットコインに配分したのは2020年。その理由は、トルコの法定通貨「リラ」とビットコインの相関性に気づいたからだという。

2020年の金融市場は2月にコロナショックで暴落。その後に多くの資産や通貨の価値が上昇し始めたが、トルコリラと米ドル建のビットコイン価格は例外だったと語った。

Nakamura氏は、トルコでは早くからビットコインが受け入れられており、その中でトルコリラの価値が下落したため、同国の人々は米ドル、ゴールド(金)、ビットコインに資産を逃避させたとみている。

関連トルコのインフレ指数が24年ぶり高水準に、ビットコインP2P取引量は増加傾向

また、イスラム系組織ハマスの奇襲を受けて戦争を続けているイスラエルでも同様のことが起きていると指摘。イスラエルはIT技術がもともと進んでおり、現物のゴールドは運ばなくてはいけないため、多くの国民がビットコインで資産を保有しているのではないかとの見方を示した。

そして、もし日本でも円の価値が下がるようなことがあれば、日本人も資産をビットコインに逃避させるだろうと述べ、その際の価格上昇幅は想像できないと話している。

円の価値

Nakamura氏は今回、円についても語ってもらった。最近では、米国が2023年7月まで政策金利を上げた一方で、日銀は金融緩和を維持。通貨は金利が高い国の方が多くの運用益を得られるため、円を売ってドルを買う動きが進み、円安の傾向は今でも続いている。Nakamura氏は、このためドル円相場は米10年債と連動する傾向にあると指摘した。

円安は日本にいると意識しづらいが、海外旅行や観光事業などを行うと影響を顕著に感じると同氏は説明。一方で円安の影響によって、日本がエネルギーを輸入することで公共料金が上がり、食品を輸入することで物価は上がっていると話した。

Nakamura氏は円の価値が下がっていることからも、貯金を全て法定通貨で保有していることは危険だと主張し、投資の重要性を訴えている。

関連新NISA特集|つみたて投資のメリットや非課税投資枠拡大の魅力、初心者向けの銘柄選びを解説

CoinPost 仮想通貨初心者向け特集

イチから学ぶ仮想通貨投資、ビットコインの買い方まで徹底解説 どれを買えばいい?仮想通貨(ビットコイン、アルトコイン)銘柄の選び方
人気銘柄別、日本国内の仮想通貨取引所、おすすめ5選 仮想通貨の仕組み【初心者向け図解】暗号技術と問題点について
暗号資産とは|初心者でも5分でわかる仮想通貨の始め方 Twitter投稿が3億円の価値に|大企業も注目する「NFT」の仕組みと可能性
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/17 水曜日
18:51
仮想通貨の分離課税、2028年1月からの見通しか
暗号資産の申告分離課税の施行時期について、2028年1月からの案が浮上。金商法への移行や投資者保護体制の整備が条件とされ、当初想定の2027年より遅れる見通しだ。
18:00
Progmat, Inc.、次世代金融カンファレンスMoneyX 2026の企画・運営として参画決定
Progmat, Inc.が、2026年2月27日に東京で開催される次世代金融カンファレンス「MoneyX」に共催企業として参画。ステーブルコインやデジタル証券など通貨のデジタル化と社会実装をテーマに議論する。
17:51
GMOフィナンシャルHD、株主優待にビットコイン導入へ
上限1万円相当のBTC GMOフィナンシャルホールディングスは12月16日、2025年12月31日を基準日とする新たな株主優待を発表した。 新制度では、GMOクリック証券におけ…
17:45
トランプ大統領、仮想通貨支持派ウォーラー理事を次期FRB議長候補に面接へ=WSJ報道
トランプ大統領が仮想通貨支持派のウォーラーFRB理事を次期議長候補として18日に面接。ステーブルコインやDeFiに積極的で、利下げを主張する同氏は、エコノミストから高評価を得ているが、トランプ氏との個人的関係の薄さから「大穴候補」との見方も。
17:00
イーサリアム「フサカ」のメリット一覧|恩恵を受けるのは誰?
仮想通貨イーサリアムはフサカのアップグレードを完了しました。本記事では主にフサカによってどのようなメリットが生まれ、どんな主体が恩恵を受けるのかを考察します。
16:12
アニモカ・ブランズ・ジャパン、BTCFi事業者2社と相次ぎ提携 
Animoca Brands Japanは、Babylon LabsおよびBifrostとBTCFi分野で戦略的提携を締結。自己管理型ビットコイン運用ソリューションの日本市場展開を目指し、上場企業向けDAT支援事業を強化する。
15:52
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、BTC保有量で世界20位と発表
トランプ大統領次男エリック・トランプ氏が支援するアメリカン・ビットコインが、39日間で4社を追い抜き世界20位の上場企業BTC保有量を達成。2025年に企業のビットコイン保有が急拡大する中、同社は5,098BTCを保有し急成長を遂げている。
14:58
パンプ・ファンとソラナへの55億ドル訴訟、5000件の内部チャット提出へ
パンプ・ファンとソラナを相手取った集団訴訟で、裁判所が第二次修正訴状を許可。内部告発者から入手した5000件のチャット記録を新証拠として提出へ。40億~55億ドルの不正搾取疑惑でRICO法違反を主張。
13:45
ロシア下院委員長が仮想通貨の国内決済利用を否定、投資手段に限定
ロシア下院金融市場委員会のアクサコフ委員長が仮想通貨の国内決済利用を否定し、投資手段としてのみ認めると表明した。
11:50
JPYC EX、累計口座開設1万件・発行額5億円を突破
JPYC株式会社は、日本円建てステーブルコイン「JPYC」の発行・償還プラットフォーム「JPYC EX」において、累計口座開設数1万件、累計発行額5億円を突破したと発表。10月のリリースから約2か月での達成となった。
11:45
「ビットコインは最高値更新へ」Bitwise、2026年の3つの予測を公開
Bitwiseは仮想通貨投資家にとって特に重要な2026年の3つの予測を公開。その1つとしてビットコインは最高値を更新すると予測し、根拠を説明している。
11:40
セキュリタイズが来年トークン化株式取引開始、24時間オンチェーン取引を実現
証券トークン化プラットフォームのセキュリタイズが2026年第1四半期にトークン化された上場株式の取引を開始する。合成商品ではなく実際の規制された株式をオンチェーンで発行・取引し、24時間365日の流動性を提供へ。
09:45
ソラナに大規模なDDoS攻撃、ネットワークは現時点で影響受けず
仮想通貨ソラナが過去最大級の6TbpsのDDoS攻撃を受けたが、現在トランザクション処理は正常に稼働している。市場の下落を受けビットワイズのソラナETFは初の純流出を記録した。
09:40
マーシャル諸島、ステラでベーシックインカム支給
マーシャル諸島共和国がブロックチェーンを利用した世界初のベーシックインカムのオンチェーン支給を完了した。ステラーブロックチェーン上の主権債USDM1を使い、四半期ごとの現金配送をデジタル送金に置き換えた。
09:00
ビットコイン、2026年に過去最高値更新は可能か=グレースケールの最新予測
グレースケールは最新レポートで、ビットコイン価格の30%下落について歴史的には平均的な調整範囲内で、強気相場中の典型的な変動に過ぎないとの見解を示した。また、2026年には最高値を更新する可能性があると主張している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧