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サークル、Arcトークン先行販売で約350億円調達 SBIやブラックロックなど出資

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • a16z主導。SBIグループやブラックロック、NYSE親会社も出資
  • 上場企業で初のトークン販売実施企業に

Arcトークン先行販売

米CNBCが5月11日に報じたところによれば、ステーブルコインUSDC発行体サークル・インターネット・グループは、独自ブロックチェーン「Arc」のネイティブトークン先行販売で2億2,200万ドル(約350億円)を調達した。Arcネットワークの完全希薄化評価額は30億ドルとなった。

同社が同日発表した決算資料にも、Arcトークンの先行販売実施および投資家構成、ホワイトペーパー公開が記載されている。

主導投資家はアンドリーセン・ホロウィッツ(a16zクリプト)で、出資額は7500万ドル。参加投資家にはSBIグループ、ブラックロック、アポロ・ファンズ、ニューヨーク証券取引所の親会社インターコンチネンタル取引所、ヤヌス・ヘンダーソン・インベスターズ、スタンダードチャータード・ベンチャーズ、ジェネラル・カタリスト、マーシャル・ウェイス、アーク・インベスト、IDGキャピタル、ハウン・ベンチャーズ、仮想通貨取引所ブリッシュなど、約12社の金融大手が名を連ねた。

同日公開されたホワイトペーパーでは、ネイティブトークンがArc上のガバナンス、セキュリティ、ネットワーク運用を支える設計が示された。

Arcの初期供給量は100億トークンで、サークルは25%を保有しバリデーター運用や手数料収入、ステーキング報酬の獲得に関与。60%はネットワーク上で構築・利用・貢献する参加者に配分され、残り15%は長期準備金として割り当てられるという。

アンドリーセン・ホロウィッツの仮想通貨部門a16zクリプトは同日のブログ投稿で、USDCは信頼されるデジタルドルとなった一方、稼働するインターネットインフラは個人や仮想通貨愛好者向けに設計されており大規模機関を想定したものではないと指摘し、Arcチェーンがその空白を埋めると評価した。

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機関金融とAIエージェントへの照準

Arcは機関投資家向けの公開ブロックチェーンとして設計されている。サークルのジェレミー・アレールCEOはCNBCの取材で、ブロックチェーンインフラはモバイルOSやクラウドプラットフォームと同等の重要性を持ちつつあるとし、サークルがオペレーティングシステム事業およびアプリ事業に参入すると説明。

また、同CEOはソフトウェアマシンが経済システムを動かす時代に突入しつつあり、AIエージェントが現在人間が担う運用業務や契約業務の多くを処理するようになると指摘した。

サークルは同日、開発者がAIエージェントを構築するためのサービスおよびツール群も公表しており、AIエージェントはこれらを利用することでUSDCを用いた取引処理、オンラインサービスへのアクセス、決済の実行が可能となる。

USDCは現在イーサリアムやソラナといった既存ネットワーク、コインベースなどの流通パートナーに依存しており、Arcの今後の普及はサークルが自社インフラの主導権を握る契機となる。

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決算内容

サークルが11日に公表した2026年第1四半期決算によれば、USDC流通量は四半期末時点で770億ドルとなり前年同期比28%増、USDCのオンチェーン取引量は21.5兆ドルで同263%増を記録した。

出典:サークル

総売上高および準備金収益は6億9,400万ドルで20%増となった一方、継続事業からの純利益は5,500万ドルで15%減少した。

サークルは上場企業として初のトークン先行販売実施企業となった。CNBCは、2017年のICOブームで頻発した詐欺や監督不在の問題を踏まえつつ、トランプ政権下で米証券取引委員会(SEC)が準拠型トークン化証券やオンチェーン資本形成の枠組み整備を進める現状が、より成熟したICO型資金調達の復活条件を整えていると報じた。

米上院銀行委員会では今週、クラリティー法案の初回採決が予定されており、銀行やフィンテック企業による独自ドルトークン発行の動向と合わせ、ステーブルコイン発行体の競争環境がどう変化するかが今後の焦点となる。

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