はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

三菱UFJ:MUFGコイン発行と独自取引所構想、19年に10万人規模の実証実験へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

三菱UFJが独自仮想通貨実現へ
    
三菱UFJファイナンシャルグループは、2015年より開発を進めている独自の仮想通貨、MUFGコインの2019年の大規模実証実験を目指し、先月から報道されているように、着実に、小規模な実証実験を重ねています。さらに、同グループによるブロックチェーン技術を応用した高速決済システムの開発も報道されました。
国内大手銀行のブロックチェーン活用への取り組み
国内大手のみずほファイナンシャルグループやゆうちょ銀行なども、独自の仮想通貨「Jコイン」の開発を進めています。その中でも、早期からブロックチェーン技術に注目し多くの開発投資を行ってきたMUFGは、一歩リードしていると言えるでしょう。
MUFGコインとは
三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)が独自に開発している仮想通貨です。 送金や支払いをより簡単に実行できるよう設計されており、専用アプリをダウンロードするだけで送金・代金支払いにMUFGコインを利用できるようになる予定です。 現在は検証段階で、2018年度内の発行を目指しており、今後1コイン=約1円で安定するよう運用される見込みです。

三菱UFJが独自仮想通貨実現へ

世界でも五本の指に入る最大手銀行の一つ、三菱UFJファイナンシャルグループは、2015年より開発を進めている独自の仮想通貨「MUFGコイン」における、2019年の大規模実証実験を目指し、先月から報道されているように、着実かつ小規模な実証実験を重ねています。

また1月には、同コインの価格安定を図るため、本年度中に独自の取引所を開設を目指している旨を金融庁に通告したと報道されています。

邦銀による仮想通貨の発行及び、取引所開設は初めてのことで、2018年度中の実現を目指すとされています。

また、同グループによるブロックチェーン技術を応用した、高速決済システムの開発も報道されました。

21日付けの日本経済新聞では、以下のように報じられています。

「三菱UFJフィナンシャル・グループは、あらゆるモノがネットにつながる”IoT(モノのインターネット)”の普及で、小口の資金決済が飛躍的に増えるのを見据え、高速の決済処理システムを開発した。ブロックチェーン技術を使い、処理量を従来のカード決済システムの10倍超に高めた。」

また、NHKの報道によると、来年に予定されている実証実験は、10万人規模の大掛かりなものを想定しており、銀行の顧客がスマートフォンに専用アプリをダウンロードした上で、自身の口座預金を「MUFGコイン」に替えて利用します。

コンビニや飲食店での支払いのほか、割り勘など個人間の送金にも利用してもらい、決済がスムーズに行われるかどうかや、セキュリティ面で問題がないかなどを検証」するとしています。

これに先立ち、4月には、米アマゾンウェブサービスの画像認識技術を利用した、無人店舗の実証実験が行われ、また、三菱UFJ本部ビル内の既存のコンビニでもMUFGコインでの支払いに対応するレジを設け、実際の店舗での決済の実証実験も行っています。

三菱UFJファイナンシャルグループ (以下MUFG) の独自の仮想通貨開発は、2016年2月の朝日新聞の報道で公になり注目を集めましたが、MUFGの仮想通貨及びブロックチェーン技術への取り組みは実に多岐にわたっており、その重要性がMUFG内でいかに大きいかを垣間見れます。

MUFGは2015年9月末に、分散型台帳開発を専門とするアメリカの企業、R3社が中心となり金融事業者が参加するR3コンソーシアムに参加していますが、おそらく当時より、IT及びブロックチェーン技術が金融の世界に及ぼす影響の大きさと、その潜在的可能性を認識していたと思われます。

2016年7月には、アメリカの大手仮想通貨取引所、Coinbaseとの資本・業務提携を発表しています。

3月に行われ、「デジタル通貨で生まれる新たな世界」をテーマにMUFGコインのAPIを活用した新サービスのアイデアを競う、日本の金融機関では初めてのハッカソンの開催もその一環でしょう。

このような動きから見えてくるのは、銀行の存在意義をも脅かしかねない、P2P決済の機能を持った仮想通貨の利用が拡大していく将来を見据えた、銀行としての”生き残り戦略”ではないでしょうか。

国内大手銀行のブロックチェーン活用への取り組み

国内大手のみずほファイナンシャルグループやゆうちょ銀行なども、独自の仮想通貨「Jコイン」の開発を進めています。

こういった中で、実証実験まで漕ぎ着けているMUFGコイン発行への着実な進展、ならびに、ブロックチェーン技術を応用した高速決済システムの開発を鑑みれば、早期からブロックチェーン技術に注目し多くの開発投資を行ってきたMUFG が一歩リードしていると言えるでしょう。

ここでいう「ブロックチェーン技術を応用した高速決済システムの開発」とは、モノのインターネット(IoT)化が進む中で、IoT対応機器による小口キャッシュレス決済の需要の高まりに注目し、MUFGが2019年の実用を目指す高速決済システムのことです。

このシステムは高速データ通信の米Akamai Technologies社と共同開発し、同社の超高性能サーバーでブロックチェーン技術を使った処理を行います。

これにより、現在の大手クレジットカードの決済処理能力の10倍に当たる毎秒100万件以上の情報を処理することができ、取引にかかるコストも大幅に縮小することができると報じられています。

先進国の中では、現金決済の割合が高い日本ですが、銀行最大手、MUFGのブロックチェーン技術をはじめとする様々な最新技術を積極的に取り入れた経営は、キャッシュレス社会への移行を促すとともに、仮想通貨との関わり方を含む経済活動にこれからも大きな影響を与えていくことは、間違いありません。

   

CoinPostの関連記事

三菱UFJ:独自通貨MUFGコインでレジなし店舗実験|Amazon技術を利用
三菱UFJが、Amazon(アマゾン)の認証技術を使って、MUFGコインのレジなし買い物決済の試みを始めたとロイターにて報じられています。その他の銀行や大手企業でも独自通貨発行の発表が相次いで行われています。
メタップスのウォレットアプリpring(プリン):みずほFGのデジタル通貨「Jコイン」で導入か
みずほ銀行などがキャッシュレス決済の実証実験を福島県で開始。メタップスのウォレットアプリ「pring(プリン)」を採用を発表しており、利用者や決済端末の提供で、東京電力やNTTドコモが実験に協力。円の価値とペッグするデジタル通貨「Jコイン」でも導入へ。
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/05 土曜日
13:30
DeFiのTVL、12月から30%下落 世界経済不安とトランプ関税政策の影響鮮明に
米国の関税政策やインフレ懸念を背景にDeFiの預かり資産総額が12月のピーク時から約30%減少している。識者はイノベーションやRWAが回復の鍵になるとの見解を示した。
12:55
ビットコイン開発者 量子コンピュータ対策のハードフォークを提案
仮想通貨ビットコイン開発者が量子コンピュータからの資産保護のため、古いアドレスから安全なウォレットへの強制移行案を提案。マイクロソフトの新技術「マヨラナ・ワン」開発で量子脅威が現実味を帯びる中、仮想通貨業界全体で対策議論が加速している。
11:00
ソラナ基盤DePIN「XNET」、通信大手AT&Tと提携 WiFiホットスポット提供へ
ソラナベースのDePINプロジェクト「XNET」が通信大手AT&Tと提携した。AT&Tユーザーも、XNETによるWiFiホットスポット網を利用可能となる。
10:00
PayPalとVenmo、ソラナとLINKの取引サービスを追加
決済大手PayPalとVenmoが仮想通貨サービスを拡充し、ChainlinkとSolanaの購入・保有・販売・送金に対応。サービスは米国居住者に限定される。
09:05
世界同時株安のなかでのビットコイン市場分析|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは株式市場が歴史的な下落幅を記録するなかで下落基調となっている。中国が米国に対する報復関税を発表したことを受けて急落し、一時は70万円幅の下落となった。
08:25
ブラックロックの「BUIDL」、3月の分配金がトークン化国債ファンドの史上最高額に
ブラックロックのBUIDLのトークン化を担うセキュリタイズは、25年3月のBUIDLの分配金が推定で6億円超だったと発表。この金額はトークン化した国債ファンドの1カ月の分配金として史上最高額だという。
08:10
トランプ関税で金融市場混乱もビットコインは注目される存在に 「米国孤立のヘッジ」とする見解も
トランプ大統領の全世界に対する関税政策発表で市場が急落する中、アーサー・ヘイズ氏は「ビットコインにとって好材料」と分析。スタンダード・チャータード銀行専門家も「米国孤立のヘッジとして機能」と指摘し、88000ドル復帰の可能性を予測。
06:55
トランプ関税政策で米仮想通貨企業はIPO見直しか、専門家が指摘 The Block報道
トランプ大統領の全世界関税政策発表を受け、仮想通貨企業の米国上場計画が中止に向かう可能性が浮上。市場混乱でサークル社など有力企業もIPO再考か。専門家は「100年で最大の政策的失敗」と警告した。
06:15
米SEC、USDCなどの米ドル連動ステーブルコインは証券ではないと公式見解
米証券取引委員会(SEC)が「カバード」ステーブルコインを証券と見なさないとする公式見解を発表。実物資産で裏付けられ、米ドルと1対1で交換可能なステーブルコインの発行・償還プロセスはSECへの登録が不要となる。
05:45
コインベース、XRP先物取引を4月21日から提供開始へ SEC訴訟解決を受け新商品展開
米コインベース・デリバティブがCFTCに仮想通貨XRP先物とナノXRP先物の上場申請を実施。SECのリップル訴訟上訴断念を受け、4月21日から取引開始予定。
04/04 金曜日
18:58
仮想通貨決済プラットフォームUPCX、セキュリティ侵害の臨時対応策を発表「顧客資産への影響はなし」
暗号資産決済プラットフォームUPCXで管理アカウントの不正アクセスが発生。約7000万ドル相当の1847万UPCトークンの流出懸念があるが、UPCXは約1847万トークンが管理下にあると発表した。ユーザー資産は影響なしとするも、入出金機能は一時停止中。調査完了後に詳細と今後の対応策を公表予定。
17:10
バビロン(Babylon)が注目を集める理由 ビットコインのステーキング運用術 
Babylonなら仮想通貨ビットコインをラップなしでステーキングし、PoS報酬を狙える革新的手法が可能に。自己管理を維持しつつ収益化するメリットや、実際の導入事例、リスクへの備えをわかりやすく解説します。
14:05
米下院委員会がCBDC監視反対法案を可決 トランプ大統領令の流れを反映
米下院金融サービス委員会が『CBDC監視国家反対法』を可決した。トランプ大統領によるCBDC禁止の大統領令が追い風となり、連邦準備制度によるデジタルドル発行を阻止する動きが加速している。
13:25
イーサリアム「ペクトラ」、実装日は5月7日と最終決定
仮想通貨イーサリアムの大型アップグレードである「ペクトラ」は実装日は5月7日と最終決定した。
13:05
米ウォーレン議員、トランプ大統領のWLFI利益相反をSECに調査要請 仮想通貨関連規制への影響も懸念
民主党のウォーレン議員らが、米SECに2通の質問状を送付。トランプ家のDeFiプロジェクト「WLFI」の利益相反や仮想通貨規制緩和との関連性などについて調査要請している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
4/1021:30

米消費者物価指数(CPI):25年3月結果

4/243:30

地区連銀景況報告(ベージュブック)

5/83:00

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利発表

5/1321:30

米消費者物価指数(CPI):25年4月結果

6/53:30

地区連銀景況報告(ベージュブック)

6/1121:30

米消費者物価指数(CPI):25年5月結果

6/193:00

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利発表

6/270:00

【CME】ビットコイン先物SQ

新着指標
一覧
4/1021:30

米消費者物価指数(CPI):25年3月結果

4/1117:00

【Deribit】オプションカットオフ

4/1222:10

Axie Infinity(AXS)トークンアンロック

4/1721:15

欧州中央銀行(ECB)政策金利

4/189:00

Official Trump(TRUMP)トークンアンロック

4/1817:00

【Deribit】オプションカットオフ

4/243:30

地区連銀景況報告(ベージュブック)

4/250:00

【CME】ビットコイン先物SQ