
違法収益の押収を強化
スウェーデンのグンナー・ストレマー司法相は今週、警察や税務当局、執行機関に対し仮想通貨を含む犯罪収益の押収強化を指示した。昨年11月に導入された没収法の全面活用により、違法な収益の回収を大幅に拡大する方針を示した。Decryptが報道した。
新法律は「実際の犯罪が証明されるかどうかに関係なく」資産を押収できる権限を執行機関に与えている。仮想通貨の違法取得が疑われる場合、所有者が「出所を説明できない」限り当局による押収が可能となる。
ストレマー司法相は「大きな利益を生む資産に特に焦点を当て、協力を強化してもらいたい」と述べ、さらなる圧力強化の必要性を強調した。同法律は欧州で最も厳格な部類に属するとされ、これまでに840万ドル相当の資産押収を実現しているという。
一方、スウェーデンでは、ビットコイン準備金の保有を財務相に提案した議員もおり、仮想通貨政策において異なる方向性が見られる。実際、押収された仮想通貨が将来的に国家の準備金に組み入れられるという構想も存在しており、犯罪収益の押収強化と準備金保有の議論は密接に関連して進行している。
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