
先物の強気な需要を示唆
資産運用大手VanEck(ヴァンエック)は18日、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)市場についての最新レポートを発表した。2025年末のビットコイン価格予想として18万ドルを維持している。
ヴァンエックは8月13日にビットコインは12万4,000ドルまで反発し、7月の12万3,838ドルを上回る史上最高値を更新したと指摘した。
また、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)におけるビットコイン先物のベーシス・ファンディング・レートは9%に急上昇したと続ける。これは2025年2月以来の高水準であり、投機筋の需要の回復を反映していると述べた。

出典:ヴァンエック、グラスノード
このレートはビットコイン先物で観測される、先物と現物の価格差を年率換算した利回りのこと。今回のようにレートが高い場合、先物が大きなプレミアムで取引されており強気な需要があることを示唆する。
また、オプション市場におけるインプライド・ボラティリティ(市場が織り込んでいる将来の価格変動の大きさ)は32%まで低下していて、年間平均50%を大きく下回っている。このことによりオプション価格が割安になっている形だ。
ヴァンエックは、オプションプレミアム総額が過去30日で11億ドルに達しているとも指摘。夏枯れ相場から投資家が市場に戻ってくるにつれて、ボラティリティ(価格変動の大きさ)が急上昇する可能性が高まっていると意見した。
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ビットコイントレジャリー企業の趨勢
ヴァンエックは、ビットコイントレジャリー企業のmNAVが7月に下落したことにも言及した。
mNAVとは
企業の株価がその純資産価値に対してどの程度のプレミアムまたはディスカウントで取引されているかを示す指標。これが1.0を超えている場合、株価はプレミアム(割高)であり、1.0未満の場合は、ディスカウント(割安)だとみられる。

出典:ヴァンエック、ブルームバーグ
ビットコインのボラティリティは、転換社債や株式の発行などトレジャリー企業の資金調達を促すものであるが、現在はボラティリティが抑制されているため、mNAVの伸びは引き続き抑えられる可能性があるとの見解を述べている。
もしビットコインの低ボラティリティが長期化すれば、こうした企業の資金調達能力が制限され、mNAVのさらなる圧縮につながる可能性もあると続けた。
また、メタプラネットは、税制、規制、財務上の優位性により、平均mNAVがストラテジー社などより高水準にあるともコメントしている。
トレジャリー企業を先導する米ストラテジー社は、mNAVプレミアムの低下も背景にして、新規株式の発行にあたって設定していた自主基準を緩和したところだ。
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