
ビットコイン相場展望、強気相場はいつまで続く?
大型Web3カンファレンス「WebX」では26日、「ビットコインは1億円になるか? トップアナリスト3人と語るビットコイン相場展望」というセッショントークが行われた。3名のアナリストはそれぞれの価格予測と根拠について独自の見解を披露した。
登壇したのは以下のメンバーである。
- 松嶋真倫氏:マネックス証券株式会社 暗号資産アナリスト
- 長谷川友哉氏:ビットバンク株式会社 マーケット・アナリスト
- 仮想NISHI:株式会社X-Bank 専務取締役/アナリスト
- 司会 大島卓也氏:株式会社Zaif 代表取締役社長
「WebX」は国内最大手のWeb3メディア「CoinPost」を運営する株式会社CoinPostが企画し、一般社団法人WebX実行委員会が主催するWeb3カンファレンスで、今年は8月25日と26日に「ザ・プリンスパークタワー東京」で開催されている。
まず、3名は今年4月のイベントでビットコインの最高値更新の達成を全員が予想し、実際に的中させた実績を持つ。今回のセッションでは前半で業界動向分析、後半で具体的な価格予想を議論した。
長谷川氏は金融マクロ環境について「米国の利下げ期待とアメリカ長短金利差の拡大がビットコイン上昇の追い風」と分析。パウエル議長の先週末のジャクソンホール発言で9月からの利下げ開始が示唆されている状況を説明した。

仮想NISHI氏はトランプ政権の仮想通貨政策を詳述。1月24日の大統領令でドル建てステーブルコインの開発指示、3月24日には戦略的ビットコイン備蓄保管口座設置が決定されたことを取り上げた。

一方で民主党寄りの州では仮想通貨への反発も強く、政権内でも人事異動による政策リスクを指摘。ボウハインズ事務局長の退任とベッセント財務長官の新規ビットコイン取得否定発言が影響した。
松嶋氏はETFと企業のトレジャリー戦略について解説。ETFの裏付け資産として約1,500億ドル相当のビットコインが保有され、機関投資家による短期間での大規模投資が実現した。

2025年入ってから企業のビットコイン購入も増加し、ETFに匹敵する規模の保有量となっている。総発行量に占める機関投資家の保有割合は約16%で、2020年以前の1%未満から急拡大した。
価格予想の議論
価格予想では3名全員が2025年末までの上昇を予測。長谷川氏と松嶋氏が20万ドル(約3,000万円)、仮想NISHI氏が18万ドル以上を予想した。
しかし、2026年3月末については意見が分かれた。長谷川氏はさらなる上昇を予測する一方、仮想NISHI氏と松嶋氏は下落を予想。納税による売り圧力とインフレ再燃による利上げ懸念が要因として挙げられた。
また、半減期サイクルについては継続派と終了派に分裂。仮想NISHI氏と松嶋氏は大統領選挙サイクルとの連動で継続予想、長谷川氏は機関投資家参入と保有傾向変化で終了を予測した。
さらに、日本市場では税制改正による分離課税化への期待が高まっている。長谷川氏は「FXと同様に税率低下が一般投資家への普及拡大の鍵」と指摘した。
仮想NISHI氏はライトニング・ステーブルコイン決済の進展、松嶋氏は機関投資家参入環境整備としてETF上場の進展に期待を表明。日本でも機関投資家層のビットコインポジション拡大が価格上昇要因になると予測している。
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