
仮想通貨準備金の創設を提案
マイニングが盛んなカザフスタンのカスムジョマルト・トカエフ大統領は8日に演説を行い、暗号資産(仮想通貨)準備金創設の必要性を主張した。
現在の時代背景などを考慮し、仮想通貨やデジタル資産を重視する意向を表明。新しいデジタル金融システムにおいて将来性のある仮想通貨を備蓄すべきだと述べている。
大統領の公式サイトによると、今回の演説内容は幅が広い。トカエフ氏はAI(人工知能)などにも触れながら、仮想通貨やデジタル資産にも言及した。
他にもトカエフ氏は、銀行にある資金を最大限に経済に流入させるための効率的な方法を見つける必要があると指摘。そのためにも、2025年末までに関連法を採択し、デジタル資産の流通の自由化も促すべきだと述べた。
そして、できるだけ早くデジタル資産の本格的なエコシステムを構築すべきであるとも主張している。
カザフスタンについては今年6月、中央銀行のティムール・スレイメノフ総裁が、国営銀行の関連機関を通じて国家仮想通貨準備金を創設すると発表したことが報じられていた。この時の計画では、犯罪事件で押収した資産と国営マイニング事業で採掘したビットコイン(BTC)・仮想通貨を活用するという。
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今回のトカエフ氏の演説によれば、カザフスタンのアラタウ(Alatau)という都市で最初に仮想通貨が支払いなどに広く使われる可能性がある。アラタウでは、中央アジアの国際的なハブになるための様々なプロジェクトが行われている。
最近は、米トランプ政権の仮想通貨備蓄の動きに合わせ、ブラジルやインドネシアなどで国が仮想通貨を保有しようと試みが見られるようになった。
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