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世界取引所連合が米SECに書簡、仮想通貨企業への免除措置見直しを要請 トークン化株式に懸念

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

トークン化株式に懸念

世界取引所連合は11月21日、米証券取引委員会の仮想通貨タスクフォースに書簡を送付し、トークン化株式を提供する仮想通貨企業への包括的な免除措置の見直しを求めた。ナスダック、シカゴ・オプション取引所、CMEグループなどが加盟する同連合は、適切な規制遵守なしに仮想通貨取引プラットフォームが証券取引所と同様の役割を果たすことへの懸念を示した。

同連合のナンディニ・スクマール最高経営責任者が署名した書簡は、トークン化された米国株を提供するブローカーや仮想通貨取引プラットフォームの急増に警戒感を表明した。これらの商品は株式トークンまたは株式と同等のものとして販売されているが実際には異なると指摘している。

世界取引所連合は免除措置の原則には賛成する一方、広範な免除措置の使用は投資家保護と市場の健全性にリスクをもたらすと懸念を示した。免除措置は企業が公平な競争環境でサービスを提供するために合理的に必要な場合、または公共の利益と投資家保護に合致する場合にのみ適切だと主張している。

書簡は適切な免除措置の例として、企業に紙ベースの記録保持を求める規則や、ブロックチェーンを含まない特定の管理場所での資産保管を求める規則からの免除を挙げた。一方で、何十年も存在してきた規制原則を回避しようとする企業への免除措置は不適切だと強調した。

同連合はSECに対し、投資家保護、市場の健全性、公正な競争という3つの主要原則に沿った免除措置の運用を求めている。仮想通貨やデジタル資産の取引に関する措置は、国際証券監督者機構の原則に準拠すべきだとも提言した。

世界取引所連合は免除措置を狭い範囲に限定し、期限を設けるか段階的な展開を導入することを推奨した。これにより委員会はリスクを評価し、データを収集し、恒久的な枠組みを確立する前に調整を行うことができるとしている。

関連:米SEC、株式トークン化規制実現で協議中 証券取引所グループから懸念の中=報道

この動きは、ナスダックが9月にSECにトークン化証券取引の承認を申請した後に起きている。承認されれば米国の主要証券取引所で初めてトークン化証券の取引が可能になる。SECはすでに市場参加者とトークン化証券を可能にする規制変更について協議を行っていると報じられている。

世界取引所連合は8月にもSECと欧州証券市場監督局、国際証券監督者機構に対してトークン化株式への監督強化を求める書簡を送付していた。同連合は透明性の高いルール策定と幅広い利害関係者からの意見聴取を通じて、より効果的な規制を実現できると主張している。

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