「仮想通貨証券」の保管規則を明確化
米証券取引委員会(SEC)の取引市場部門は17日、ブローカーディーラーによる仮想通貨証券の保管に関する見解を発表した。仮想通貨証券とは、「株式や債券のトークン化されたもの」を含む仮想通貨とSECに定義されている。
規則適用について明確化し、従来の証券業務を行うブローカーディーラーも含め、顧客向けに仮想通貨証券を保管する全ての事業者を対象としている。
SECは仮想通貨証券に該当する「物理的保管」とみなす条件を示した。ブローカーディーラーは分散型台帳技術とネットワークの評価を実施し、文書化された方針と手続きを確立する必要がある。評価はプロトコルの更新やガバナンス体制を含め、定期的に実施することが求められる。
重大なセキュリティや運用上の問題が確認された場合、ブローカーディーラーは該当する銘柄の保管を行わないこと。この措置は、分散型台帳技術やネットワークに関連する重大なリスクから事業者を保護することを目的としている。市場リスクや評判リスクではなく、保管に起因する重大なリスクに焦点を当てている。
また、秘密鍵の保護については、業界のベストプラクティスに沿った方針と管理体制の確立が必要とされた。顧客や第三者を含む他者が、ブローカーディーラーの承認なしに秘密鍵にアクセスしたり資産を移転したりできないよう、合理的に設計された対策を講じることが求められる。
ブロックチェーンの不具合や51%攻撃、ハードフォーク、エアドロップなどの事態に備えた計画の策定も義務付けられた。また破産や清算の際に、受託者や清算人への仮想通貨の移転を可能にする手続きの整備も求められている。
SECは12日に個人投資家向けの仮想通貨保管ガイドラインも発表しており、ホットウォレットとコールドウォレットの選択や第三者カストディアンの利用時の注意点を示した。
ポール・アトキンス委員長は2026年に米国の仮想通貨規制が大きく進展すると示唆しており、来年1月末までに業界におけるイノベーション免除制度の導入を目指している。
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