- リブラへの投資は仮想通貨業界全体の利益につながる
- 米大手ベンチャーキャピタル米USV社は、仮想通貨リブラへの投資は、仮想通貨業界全体の強化・発展につながると考えている。同社の共同出資者が、リブラプロジェクトの今後の展望を交え、その根拠を説明した。
リブラへの投資は仮想通貨業界全体の利益につながる
米大手ベンチャーキャピタルUnion Square Ventures(USV)社は、フェイスブック主導の仮想通貨リブラへ投資することが、仮想通貨業界全体への利益(投資)につながると考えている。
リブラを発行・管理する「リブラ協会」の非中央集権性が高まれば、協会へ参加する同社の影響力は相対的に弱まることになる。しかし、USV社の共同出資者であるNick Grossman氏は、「リブラへの投資は、そこで直接利益を得るというよりは、仮想通貨業界全体に投資する意味合いが強い」と語った。
Grossman氏は、仮想通貨業界には主流となるブラウザやアプリが不足している中、リブラがその問題を解決できると期待している。その一方で、規制に関する問題は残っており、ローンチには時間がかかるとの見方を示した。
リブラの最大の問題の1つはガバナンスだ。
最終的に100社の参加を目指すリブラ協会では、USV社はその内の1社に過ぎない。それでもGrossman氏は、リブラ協会が中央集権的であるという懸念を払拭していけば、この構造は変化すると話す。「リブラのブロックチェーンや仕組みに対するガバナンスは発展していく過程で、よりバランスがとれるようになると思う」と語っている。
現在もフェイスブックが開発を主導しているため、中央集権性について、リブラを他のフェイスブックのサービスとどのように差別化するのかという疑問も出ている。
この疑問についてGrossman氏は、仮想通貨業界におけるプロジェクトを引き合いに回答を示した。「仮想通貨業界の今までのプロジェクトも、最初は小さく閉鎖的なチームが主導している。プロジェクトが進んでいけば、次第に非中央集権性も高まっていく」と説明した。
リブラの場合、非中央集権性の高まりはリブラ協会への参加者が増えることにつながり、利益が分散することを意味する。しかしGrossman氏は、このことはUSV社の戦略に影響はないと話す。リブラ協会の中で影響力を高めるのではなく、リブラ協会を発展させるという考えだと語った。
リブラが仮想通貨の普及を拡大することができれば、USV社が仮想通貨業界から得る利益も増加する。Grossman氏はリブラへの投資は、金融業界へ投資するの同じぐらい経済圏の活性化につながるとしている。
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