- 香港、仮想通貨ファンドについて暫定規制発表
- 香港の証券先物委員会(SFC)が、仮想通貨ファンドの運用及びカストディに関する、世界初の暫定規則を発表した。
香港、仮想通貨ファンドについて暫定規制発表
米国の証券取引委員会(SEC)に相当する香港の証券先物委員会(SFC)は4日、仮想通貨ファンドの運用及びカストディに関する暫定規則を発表した。
37ページに及ぶ「認可企業による暗号資産のポートフォリオ管理に関する暫定条件」と題した規則の中では、ICO(Initial Coin Offering)とカストディについての条件が述べられていた。
ICOについて
同書には、仮想通貨ファンドマネージャーのICOへの参加条件について、下記のように詳細に規定されている。
管理するファンドを代表して仮想通貨のICOに参加する場合は、下記事項を遵守する。: (a) 募集により割り当てられた仮想通貨が公正かつ公平に管理するファンドに組み込まれる事。; (b) 優先的割り当ての禁止; (c) (i) 取引前の割り当ての意図; (ii) 取引後の実際の割り当て実施;(iii)意図された割り当てと実際の割り当ての差額の理由の記録
カストディについて
また、5ページを割いてカストディについても詳細に明記されていた。具体的にはファンド資産の安全性、カストディアンの選定、セルフカストディの同意である。
この中でカストディアンの選定について以下のように書かれている。
仮想通貨ファンドマネージャーは、カストディアンを決めるにあたってカストディアンの機能や特徴を精査する必要がある。例えば: (a) ハードウエアとソフトウエアのインフラ; (b) サポートされる仮想通貨; (c) キー発行、ストレージ、マネージメント、取引時署名に関するセキュリテイコントロール; (d) カストディアンと仮想通貨ファンドマネージャーによるソフトウエアのアップグレードからストレージ機器までの取り扱いの文書化; (e) 仮想通貨のフォークの取り扱い
仮想通貨のカストディに関しては、各国が法的枠組みを検討している中、多数の仮想通貨関連企業拠点のある香港が、仮想通貨ファンドに関して暫定規則を打ち出した事は興味深い。
米国は今年3月、仮想通貨カストディについて公開意見を募っているが、現時点で4件の意見が提出されるに留まっている。
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