はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

債権の分割所有を可能に 米金融大手ノーザントラスト、ブロックチェーン債権プラットフォームの提供へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ノーザントラストのブロックチェーン基盤の債券取引市場

米金融サービス大手のノーザントラストは、シンガポールのフィンテック企業BondEvalue社と戦略的パートナーシップを締結。ブロックチェーン技術を利用した「債券の分割所有を可能にするプラットフォーム」の提供に乗り出す。

2016年に設立されたBondEvalue社は、債券投資に特化したモバイルプラットフォームを開発、債券市場の簡素化を目指している。今月初め、同社はシンガポール金融管理局(MAS)のサンドボックス制度「Sandbox Express」への参加が承認され、ブロックチェーン基盤の債権取引プラットフォームの開設を発表していた。

MASの「Sandbox Express」は、迅速で簡易な認可条件の下、約9ヶ月間の市場試験を通して、「実際の顧客から早期のフィードバックを収集する機能」を提供し、当該企業による「イノベーション成功の可否判断」を支援するプログラムだ。

一方、IBMとプライベートエクイティ市場向けのブロックチェーン管理システムを共同開発(のち投資サービス企業へ売却)した経験を持つ米大手「ノーザントラスト」は、同プラットフォームに資産サービスとデジタルソリューションを提供する。

提携したBondEvalue社では、額面20万米ドル(約2170万円)という債券を分割してトークン化(STO一種)することにより、最小投資額が1000ドル(約11万円)という個人投資家でも手の届く投資商品を展開するという。

BondEvalue社の創設者Rahul Banerjee氏は、次のように述べている。

債券市場は富裕層だけに制限されるのではなく、株式のようにすべての人がアクセスできるようにすべきだ。

昨今、アジアでホールセール債券に投資できるのは5万人程度に限られるが、今後3年から5年の間に、個人投資家の数を2500万人以上に増やしたいと、同氏は付け加えた。

また、ノーザントラスト責任者Justin Chapman氏も、BondEvalue社とのパートナーシップを通して、ブロックチェーン技術が「従来、機関投資家にしか利用できなかった投資に、より多くの投資家グループがアクセスできる可能性」をもたらすと大きな期待を表明している。

債券市場の現状

現在の債券市場は、そのほとんどが店頭取引で、そのプロセスは非効率的で価格設定が不透明という問題を抱えているという。

BondEvalue社は、コンソーシアムブロックチェーンHyperledger Sawtoothを基盤にしたブロックチェーン技術を活用して債券の電子取引を可能にし、債券市場に株取引と同等の、価格の透明性と即時決済という利便性をもたらそうとしている。

Hyperledgerの業務執行取締役であるBrian Zehlendorf氏は、次のようにBondEvalue社のプロジェクト開始を歓迎し賞賛している。

BondEvalue社は、Hyperledge Sawtoothのパーミッション型ブロックチェーンが提供する透明性、セキュリティ、効率性の強化を通じて、より広い範囲で金融包摂を実現できるようになる。

これは、パーミッション型ブロックチェーンが従来の市場を破壊的に大きく変革させ、新しく、興味深いビジネスモデルとチャンスを提供する好例だと言える。

参考:LedgerInsights報道

CoinPostの注目記事

米金融大手「ノーザントラスト」がブロックチェーン事業を売却・譲渡
米メガバンク「ノーザントラスト」が、非上場株の運用に活用するブロックチェーン開発の事業譲渡することが明らかになった。事業を引き継ぐ米国の金融企業ブロードリッジ社は、業界の透明性向上や業務コスト削減を目指す。
スイスで「仮想通貨銀行」が誕生 機関投資家含む顧客へ口座受付を開始
銀行ライセンスを取得したSEBAが仮想通貨銀行のサービスを開始。カードや伝統的な金融サービスも提供しており、それらが仮想通貨取引普及の糸口になると期待される。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/15 土曜日
10:30
ビットコイン急落、45日ルール通過とFOMC利下げ見送り観測で売り圧力が最大化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは足元で強い売り圧力に晒されているが、ヘッジファンドの45日ルール通過により解約売りの終了が期待される。ビットコイン長期保有者が直近1カ月で12兆円相当のBTCを売却したことは心理を悪化させていた。
09:50
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、売上高99億円に増加 決算発表 
トランプ一族の仮想通貨マイニング企業「アメリカン・ビットコイン」が2025年7~9月期決算を発表した。前年同期比で黒字転換し、ビットコイン保有量は4,090BTCに到達している。
09:35
ジャック・ドーシーのCash App、ステーブルコイン決済機能を導入
決済アプリのキャッシュアップがステーブルコインの送受信機能を含む11の新機能を発表した。ライトニングネットワークを使用したビットコイン決済機能も拡充している。
08:50
ソニー銀行の米銀免許申請、通貨監督庁にICBAが否認を要求
ソニー銀行が米国で信託銀行の国家免許を申請したことについて、米組織ICBAが強く反対すると表明。通貨監督庁に書簡を送付して反対理由を説明し、ソニー銀行の申請を認可しないように要求した。
07:45
バイナンス、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」を取引担保として受け入れ
仮想通貨取引所バイナンスがブラックロックの「BUIDL」を取引所外担保として統合した。BUIDLはBNBチェーンで新シェアクラスも立ち上げる。
06:50
ビットマイン、45億円相当のイーサリアムを追加購入 新CEOにHSBC元幹部を任命
ビットマインが3000万ドル相当の仮想通貨イーサリアムを追加購入した。同社は新CEOにHSBCアジアTMT投資銀行部門の元責任者を任命した。
06:25
ビットコイン長期保有者が1カ月で12兆円相当BTCを売却、初期投資家も2400BTCを取引所へ送金
ビットコインの長期保有者が過去1カ月で約81万5,000BTCを売却し、2024年1月以来の高水準となった。初期保有者のオーウェン・ガンデン氏も2400BTC以上を売却している。
05:50
ストラテジーのセイラー会長、6900億円相当のビットコイン売却の噂を否定
ストラテジーのマイケル・セイラー会長が47000BTCの売却憶測を否定した。オンチェーン上の動きは保管業者の入れ替えによるもので、実際に購入ペースを加速させていると説明。
11/14 金曜日
21:20
CourtYard(コートヤード)でトレカをNFT化|使い方を初心者向けに徹底解説
トレーディングカードをNFT化して取引できるCourtYard(コートヤード)の使い方を解説。アカウント開設からPolygon上での取引方法、ガス代準備、リスクまで初心者向けに図解で詳しく紹介します。
21:00
ビットコインウォレットのおすすめは?種類・選び方・アドレス作成手順まで解説
ビットコインウォレットの種類や違い、安全な選び方を徹底解説。ハードウェア・ソフトウェアの比較からアドレス作成、セキュリティ対策まで初心者にもわかりやすく紹介します。
17:19
米ビットコイン現物ETF、過去2番目の規模の純流出 リスクオフが加速
11月13日、ビットコイン現物ETFは8.7億ドル(約1,340億円)の純流出を記録し、過去2番目の規模に。イーサリアムETFも3日連続で流出。FRB当局者の慎重発言を受け、仮想通貨と米国株が同時に下落。専門家は健全な調整との見方も。
16:46
Aptos Labs CBOが語る日本戦略|独占インタビュー
Aptos Labs CBO Solomon Tesfaye氏独占インタビュー。日本の大手金融機関との協議、ステーブルコインUSD1の展開、グローバル戦略を語る。
16:32
ビットコインのみ投資へ 欧州初のルクセンブルク国家ファンドがETF経由で1%配分
ルクセンブルク財務相が、国家ファンドFSILが他の仮想通貨ではなくビットコインのみに1%配分したことを明言。欧州初の国家レベルでのビットコイン投資となる。
16:23
Yay!、報酬プログラム「Prime Pass」ローンチへ バイバック型トークン設計目指す
100万ユーザーを持つYay!が「Prime Pass」ローンチへ。エコシステム全体でのバイバックメカニズムとコンテンツ企業のweb3導入支援プログラム「Voyage Program」を通じ、持続可能なトークンエコシステム構築を目指す。
15:06
ヴィタリック、分散化の原則を強化する「トラストレス宣言」を発表 中央集権化に警鐘
イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏らが「トラストレス宣言」を発表。検証可能性や検閲耐性など6つの核心要件を定義し、利便性優先による中央集権化リスクに警鐘を鳴らした。トラストレスこそがイーサリアムの本質であり、信頼できる中立性を達成する唯一の方法だと強調している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧