はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX

中国国営テレビ 「仮想通貨は非合法的融資手段」と指摘|国家的ブロックチェーン戦略との温度差は?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

中国政府が仮想通貨を批判

中国国営テレビCCTC1の著名ドキュメンタリー番組「Focus Report(焦点訪談)」は最新の特番で、仮想通貨に対して批判を行い、ブロックチェーンとの異なる点を明確にした。中国事情通のDovey Wan氏がSNSで番組の要約を投稿した。

この番組では、仮想通貨を「非合法的融資手段・未登録有価証券・金融詐欺・マルチ商法に該当する違法活動によるものだ」と表現。

「ブロックチェーンはATMではない」と指摘し、資金調達で利用されるICOの投機性の指摘も行なった。

その上で、習近平国家主席の仮想通貨に対する立場も取り上げて放送。「今日活発に取引されていても、明日は違法リスト入りに加えられる可能性がある」とコメントした。

一方、番組は「仮想通貨」との言葉を使っているが、「ビットコイン」と具体的に言及していない点も注目ポイントの1つだとWan氏は語る。あくまでも、厳しい批判の対象として取り上げた「仮想通貨」という言葉は、ICO銘柄などが主な対象とみる意見だ。

先日にも、「ビットコインはブロックチェーン技術で最初に成功したアプリケーションだ」と国営通信社の新華社が報じるなど、ビットコインに限定すれば、プラスの報道も国内で確認されている。

10月24日、習近平は新たな国家的戦略としてブロックチェーンの国際的地位確保における政策方針を表明。この発言を受け、仮想通貨界隈では中国政府の仮想通貨に対する態度が軟化していると見ていたが、今回のテレビ番組で中国政府の「仮想通貨ではなく、あくまでブロックチェーンを支持する」方針が改めて確認されている。

中国のブロックチェーン企業の実態

また、「Focus Report(焦点訪談)」では、中国にはブロックチェーン企業が3万2000社あると言われているが、実際はその内の10%以下しか技術を持っていないことも報じた。

企業が経済的利益のために、ブロックチェーンをどう悪用しているか、指摘を行なっている。

放送内容によると、中国のインターネットに関する国立組織「National Internet Emergency Center(CNCERT)」が公表したデータによると、市場には、プロジェクトが実在していなかったり、ローンチ後に利用されていない仮想通貨が755ある。またCNCERTは、投資詐欺で消費者をだますことに利用されていると伝えられている102の銘柄を特定した。

さらに最高人民法院(SPC)の発表では、11月15日までに行われたブロックチェーンに関する判決は566という過去最高の件数に達しており、その多くでデジタル通貨が関与していたという。

10月に習近平国家主席が、中国はブロックチェーン技術の開発を加速し、技術革新を成功させるための中心手段とすると発言したが、中国の仮想通貨に対する正式な立場は不透明なままだ。実際、中国政府が2017年9月に違法なトークン発行や仮想通貨に関連した詐欺を取り締まって以来、ICO(イニシャルコインオファリング)に対する不安は今でも残っている。

「Focus Report」は「貿易金融や公共サービス、またその他の領域でブロックチェーン技術の導入を精力的に推進するべきだ。しかし、ブロックチェーンという名前を利用した詐欺やお金の悪用は許してはならない」と説明。また「関係当局は規制を強化し、詐欺行為を厳重に警戒する必要がある」と報じている。

関連中国国営テレビ 「仮想通貨は非合法的融資手段」と指摘

CoinPostの注目記事

中国国営新聞社『ビットコインはブロックチェーン最初の成功事例』 仮想通貨関連報道に変化か
中華人民共和国の国営通信社である新華社が、『ビットコインはブロックチェーン技術で最初に成功したアプリケーションだ』と報じた。仮想通貨に関する報道内容に変化が見られている。
「中国軍の報酬に仮想通貨を」 公式メディアが提案
中国軍の公式メディア「PLA Daily」は、パフォーマンスに応じた報酬として自国軍隊に仮想通貨を付与することを提案。なお機密情報の管理など軍隊でのブロックチェーン活用方法も掲載した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/14 火曜日
18:47
Hyperliquidの大口投資家、トランプ一族との関与を否定 再びビットコインを大規模ショート
トランプ関税発表直前にビットコイン7億ドルをショートし約2億ドルの利益を得た大口投資家が、再び3億4千万ドル規模のBTCショートポジションを構築。インサイダー取引疑惑が浮上するも本人は否定。市場では1.3兆円規模の強制清算が発生し史上最大級の暴落に。
18:24
JPモルガンがビットコイン取引サービス参入へ カストディは外部委託で対応
JPモルガンのデジタル資産部門責任者が、顧客向けビットコイン取引サービスの提供を正式に確認した。カストディ業務は外部委託を検討し、コインベースとの提携も強化。大手金融機関の暗号資産市場参入が本格化する中、JPモルガンの戦略的アプローチとは。
18:04
シティバンク、2026年に仮想通貨カストディ事業参入へ
米大手金融機関シティバンクが2026年に暗号資産のカストディサービスを開始する計画を発表。ビットコインやイーサリアムなどを機関投資家向けに保管する。トランプ政権下での規制整備を背景に、JPモルガンやバンク・オブ・アメリカとともにステーブルコイン事業への参入も本格検討中。ウォール街の暗号資産市場への本格進出が加速している。
18:00
「Bitcoin Core v30.0」リリース、データ制限の引き上げでコミュニティの意見が対立
ビットコインソフトのアップデートであるBitcoin Core v30.0が2025年10月12日にリリースされた。OP_RETURNの上限が80バイトから10万バイトへ大幅に引き上げられ、コミュニティで賛否が分かれている。ビットコイン本来の目的との整合性やノード運営リスクが議論されている。
17:26
欧州最大手アムンディ、ビットコインETN市場参入を準備
欧州最大の資産運用会社アムンディ(運用資産2.3兆ユーロ)が2026年初頭にビットコインETNを発行予定。MiCA施行で規制環境が整備される中、機関投資家の暗号資産投資が本格化。米国ブラックロックのIBIT(971億ドル)に続く動きとして注目される。
17:22
ハイパーリキッド、HIP-3実装で永久先物市場の自由構築が可能に
ハイパーリキッドがHIP-3を実装し、開発者が許可なしで独自の永久先物市場を構築することを可能にする。仮想通貨HYPEを一定以上ステーキングすることなどが条件だ。
16:56
コインチェックでIEO「Fanpla(FPL)」10月21日開始 音楽事務所10社以上が協力
音楽ファンクラブ大手Fanplus協業のIEO「Fanpla(FPL)」詳細。10月21日申込開始、11月11日上場予定。700超のファンクラブと400万人基盤という既存インフラを持つ点で過去IEO案件と一線を画す。コインチェック過去実績は抽選倍率24倍・最高23倍に急騰。投資判断に必要な情報を網羅。
16:55
三菱UFJモルガン・スタンレー証券、デジタルアセット事業を開始
三菱UFJモルガン・スタンレー証券が14日、デジタルアセット事業を開始。債券型セキュリティトークンの取り扱いとデジタル証券取引サービス「ASTOMO」をリリース。不動産STを10万円から投資可能に。
16:30
イオレ、仮想通貨とAI融合のスーパーアプリ「Neo Crypto Bank」の詳細を発表
イオレが暗号資産金融事業戦略を発表。2027年にWeb3.0スーパーアプリを公開し、キャッシュレス決済市場1%・年間1.2兆円を目指す。AI統合で次世代金融インフラを構築。
12:00
ソラナのリキッドステーキングの稼ぎ方|JitoSOLの仕組みと手順
ソラナのリキッドステーキングについて、仕組みから始め方まで徹底解説。JitoやMarinadeなど主要プラットフォームの始め方、年利5-7%の運用方法まで完全ガイド。
11:58
史上最大フラッシュクラッシュ後の仮想通貨市場、トランプ大統領の発言受け乱高下続く
トランプ米大統領による突然の関税発表で、仮想通貨市場は190億ドル超の強制清算という史上最大のフラッシュクラッシュを経験した。しかし週明けには114,000ドル台に回復。機関投資家の押し目買いと過剰レバレッジ解消の両面から市場を分析。イーサリアムL2 Baseのトークン発行検討など、実用化への動きも紹介。
11:18
チャイナルネッサンス、BNB財務企業の米上場を計画=報道
チャイナルネッサンスは、仮想通貨BNBの財務企業を創設するために910億円超の資金調達に向けた協議を行っていることがわかった。この財務企業は米国で上場する計画である。
10:38
「仮想通貨ETFへの流入、トランプ関税ショックの影響は軽微」=CoinShares
トランプ大統領の対中関税発言による市場急落にもかかわらず、ビットコインETFなど仮想通貨投資商品への影響は軽微で流入は週間4,830億円に達した。CoinSharesが分析する。
08:41
68億円相当のBNB、ミームコイントレーダーにエアドロップへ
BNBチェーンは、仮想通貨市場が大荒れしたことを受け68億円相当のBNBをエアドロップする計画を発表。今回はミームコイントレーダーを支援すると説明した。
10/13 月曜日
12:25
430億円規模に、バイナンスが「異例の補償」実施 トランプ・ショックに関する価格異変で
仮想通貨取引所バイナンスがトランプ関税による市場下落時の不具合で損失補償を発表した。USDe、BNSOLなどのディペッグで強制清算が発生した背景がある。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧