「ムーア・グレイシャー」を成功
仮想通貨イーサリアムが計画していた「ムーア・グレイシャー(Muir Glacier)」のアップデートを完了。
アップデートを予定していた実行ブロック9,200,000に到達、EIP-2384が実行された。
「ムーア・グレイシャー(Muir Glacier)」は、EIP-2384のディフィカルティボムを遅延させるアップデートが実施。400万ブロック:約2年間の期間先延ばしされた。今回の遅延を経て、次回の大型アップデート「ベルリン」でもディフィカルティボムの影響回避が可能になる。
デフィカルティボムとは
「難易度爆弾(ディフィカルティ・ボム)」は、コンセンサスアルゴリズムをProof of WorkからProof of Stakeに変更するハードフォーク時に、マイナーが古いPoWのチェーンに残ってしまうことを防ぎ、PoWからPoSへのスムーズな移行を可能にすることを目的として導入された方策だ。
パブリックチェーンであることから、PoWチェーンにマイナーが残る懸念があるが、デフィカルティを上げ、報酬を得ることが難しくなる状況を意図的に作ることで、新チェーンへの移行をスムーズに行う。
これまで、このデフィカルティボムの仕組みが影響し、マイニングが難しくなり、チェーンが伸びなくなった状態の「アイスエイジ」が、複数回確認されており、1日あたりの報酬額などへの影響も見られていた。
これまでのイーサリアム平均ブロック生成速度は以下の通りに推移。度々デフィカルティボムの影響でブロック生成の遅延が発生していた。
なお、今後の予定としては、当初イスタンブール2と称され手数料の仕組みを変更する「ベルリン:EIP-2070」、コンセンサスアルゴリズムをPoW方式からPoS方式へと移行する「Ethereum 2.0」などが予定されている。