CoinPostで今最も読まれています

逆三尊成立でテクニカル的な買いが集まるか注目されるビットコイン|仮想通貨市況(タキオン)

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン市況

テクニカル分析

※オレンジラインがインデックス価格とBitMEXのスポット価格の乖離差

年始からの短期の上昇トレンドによって、ビットコインは日足レベルでの逆三尊(インバースヘッドアンドショルダー)が成立して、教科書的な反転サインとなった。8500ドルまで急上昇は意識されやすいテクニカルサインが出たことにより、ショートカバーとともに現物の買い戻しが起こったと思われる。

この上昇の際にはデリバティブの価格と現物の価格の乖離が拡大しなかったことから、一過性のショートカバーだけではなく一定の資金流入があったようだ。8500は利確が入る水準ということもあり、一旦止められたといった様相だ。

ビットコインにおいてはトレンド転換点として意識されやすい100日移動平均線を価格が上抜けしたこと、一目均衡表の雲抜けも間近であることから中長期なトレンド転換も期待される状況だ。

一方で200日線はまだ下降しており、大きなレジスタンスラインとなると思われる9000ドルも控えており、急上昇するにはテクニカル的な要素だけでは不十分だ。

中長期的なプレイヤーもトレンド転換を意識するチャートになっており、5月に控える半減期を見据えてどこで買うかの心理が大きく働くと見る。

今後は、逆三尊を形成したラインでもある7500ドルを割り込まないかが当面のポイントになる。押し目として認識されるラインであり、ここを割り込んだ場合は急落もありうるだろう。7500~8500ドルの付近で時間をかければ、徐々に押し目という認識も強まり、9000ドル付近のチャンレンジもあるのではないか。

ハッシュレート、採算分岐点

ハッシュレートは過去最高を更新続けており、半減期を見据えた駆け込みマイニングも起きていると推測される。最新型でもあるAntminer S17+の採算分岐点は半減期後でもまだ余裕があると思われるため、まだハッシュレートの上昇は続くのではないかと思われる。

短期的には採掘スピードの上昇により、現物の売り圧が高まると思われるが、中期的には採算分岐点の上昇により価格の上昇圧力になるのではないかというのが筆者の見解だ。

1月14日現在、次回の難易度調整は約8%あまりの難化であり、難易度調整が予定される1月15日付近では難易度調整に伴う価格変動が起きやすいので注意が必要と言えよう。

需給関係、ポジション動向

1月24日からは春節のため、チャイナマネーの資金抜けなど、ポジションクローズが起こりやすい。アノマリー的にも1月下旬~2月初頭がおきやすく下落が警戒される。

CMEのビットコイン先物の出来高も上昇傾向であるが、ポジション動向によると1月7日の時点で一気に取組高(Open interest)が増えていることがわかる。上昇の前触れではCME先物の動きは活発になりやすいことから気になる兆候である。この傾向はBakttでも同じであり、取組高、出来高ともに上昇傾向である。

Deribitのオプションは直近限月でコール8250に大きなピンあることから、建玉が消える1月17日付近から上値は軽くなりやすいだろう。

アルトコイン市況

ビットコインキャッシュ(BCH)

2020年4月ごろに半減期が予定されるBCHがアルトコインをリードしている。

テクニカル分析上は200日線に迫っており、ビットコインと比較すると一段と強気なことが伺い知れる。

ビットコインキャッシュをはじめとしてアルトコインが買われるシーンではビットコインは大きな下落は起きにくい傾向があるが、一度崩れた場合はビットコインに波及する可能性が高い。半減期が意識されはじめているBCHがアルトコインではしばらく一番の注目と言えよう。

寄稿者:タキオン@wing_tachyon
暗号資産トレード歴3年目。IT企業にてプロダクトマネージャーを務める傍ら、暗号資産を中心に株為替まで短期長期問わず手広くトレーダーとして活動。 アルトコインのスイングトレードをもっとも得意とする。

CoinPostの関連記事

低調なレンジ相場続くビットコインと反発の兆しを感じるリップル|仮想通貨市況(タキオン)
ビットコイン・アルトコイン市況 9500ドルからの大幅下落後ビットコインは低調な動きでレンジ相場を形...
調整相場が続くビットコイン次の大きな流れは近いか、今後の展望について解説|仮想通貨市況(タキオン)
7月初頭から調整が続く仮想通貨ビットコインの今後の展望をBTCドミナンスや米国金利などから予想。 相場周期を考えても次の大きな流れは近く、今後1週間ほどで大きな流れが訪れる可能性が高い。ポイントは11000ドルの突破でダブルボトム成立なるか。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/17 火曜日
17:47
エルサルバドル、2025年予算で対外債務ゼロへ ビットコイン戦略も奏功か
エルサルバドルが2025年予算で対外債務なしを発表した。仮想通貨ビットコインへの投資戦略が奏功か。
15:25
国際決済銀行、クロスボーダー決済強化へ向けたトークン化プロジェクト始動 
国際決済銀行が主導する「プロジェクト・アゴラ」に世界41の民間金融機関が参加することが発表された。トークン化によって、ホールセールのクロスボーダー決済をどのように強化できるかを検証する。
14:44
ブータン王国、5年間のマイニング事業運営でビットコイン1000億円超を保有か 
ブータン王国が政府主導のマイニングで1,060億円相当のビットコインを保有している可能性がある。豊富な水力資源を活用した取り組みを展開している。
14:31
仮想通貨NEIRO(ねいろ)価格急上昇 バイナンス上場で
バイナンスに上場したミームコインNEIROが前日比870%高騰。ドージコイン(DOGE )のモチーフかぼすちゃんの後輩柴犬「ねいろちゃん」をモチーフにしたNEIROの特徴と価格急騰の背景について解説します。
12:33
FOMC前のビットコインは軟調推移、イーサリアム財団と思しき売り圧力も
暗号資産(仮想通貨)相場では、利下げ局面で特に重要度の高いFOMCを控え、日経平均株価やビットコインは軟調に推移している。イーサリアム財団関連ウォレットから断続的なETH売却も観測されている。
10:45
ソニーの「ソニューム」でUSDCが利用可能に
仮想通貨イーサリアムのL2ソニュームでステーブルコインUSDCを利用可能にするために、サークル社とSony Block Solutions Labsが連携。イノベーションや創造性を促進する。
10:34
マイクロストラテジー、BTC追加購入を計画
仮想通貨ビットコインの追加購入などを行うため、マイクロストラテジーが資金調達を計画。700億円調達して一部の金額をビットコインの買い増しに使う予定だとした。
09/16 月曜日
15:00
テザーなどステーブルコイン発行企業4社、北朝鮮ハッカー集団保有の7億円相当を凍結
ステーブルコイン発行企業4社が北朝鮮ハッカー集団ラザルスの資金と思しき7億円相当の暗号資産(仮想通貨)を凍結した。3年間で280億円のマネーロンダリングも明らかに.。
14:45
コインベースCEO、ブラックロックへのビットコインIOU発行疑惑を全面否定
米大手仮想通貨取引所コインベースのブライアン・アームストロングCEOは、ブラックロックに対しビットコインの借用証明書(IOU)を発行し、相場操縦しているとの噂を全面否定。ETF運用について説明した。
14:23
イーサリアム次期アップグレード「Pectra」、2段階の実施案が浮上
イーサリアムの次期アップグレード「Pectra」を2段階で実施する可能性を開発者会議が検討中。Pectraの内容も解説。
11:00
仮想通貨ウォレット「BOSS Wallet」でのステーブルコインUSDTの保管方法を解説
ステーブルコインUSDTは、BOSS Walletのような仮想通貨ウォレットでチェーンに関係なく保管できます。この記事はBOSS WalletでのUSDTの保管の仕方についてご紹介します。
10:00
ユーザーファーストの分散型仮想通貨ウェアウォレットBOSS Walletとは
BOSS Walletは、ユーザー中心の分散型仮想通貨ソフトウェアウォレットであり、単一の秘密の復元フレーズで複数のウォレットを作成可能にしています。本記事は特徴や使い方を解説します。
09/15 日曜日
11:30
米CPI・FOMC影響でビットコイン相場が820万円に推移|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストがビットコイン相場を分析。リセッション懸念が高まる中、今週の暗号資産市場でビットコイン(BTC)は上下動。FOMCの動向が注目されている。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米CPIとXRP投資信託に高い関心
今週は、米CPI、グレースケールのXRP投資信託の販売再開、米マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長によるビットコイン価格予想に関するニュースが最も関心を集めた。
09/14 土曜日
15:00
英高等裁「USDT含むステーブルコインは法律に基づく財産」と判決
英国の高等裁判所がUSDTを法的財産と認定。仮想通貨の法的保護を強化する判決に。背景となった訴訟の詳細を解説。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア