はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ラテンアメリカ、仮想通貨(暗号資産)を悪用した組織犯罪が多発

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ラテンアメリカで仮想通貨の犯罪利用拡大

ラテンアメリカ諸国で、ビットコインなどの仮想通貨(暗号資産)が犯罪組織やハッカーに広く悪用されていることが分かった。情報分析会社IntSightsがレポートで報告した。

レポートはIntSightsがブロックチェーンセキュリティ企業CipherTraceと、ラテンアメリカに特化したサイバーセキュリティのスタートアップScitumと提携して発表したもの。

「ラテンアメリカのダークサイド」と題されたこのレポートは、世界でも特にマネーロンダリングが盛んに行われており、地元の仮想通貨関連企業は明らかに顧客の身元確認ルール(KYC)および資金洗浄対策(AML)規制を欠いていると主張している。

ラテンアメリカでは、急速なデジタル化と政治・経済両方が不安定な局面が続き、ハッキング、詐欺、マネーロンダリング、ランサムウェアなどのネット犯罪が急激に増加している。

仮想通貨に関連するサイバー犯罪の大部分は、P2Pまたは規制されていない取引所でのマネーロンダリングや、仮想通貨ミキシングサービスを中心に展開しており、ランサムウェアやダークウェブでの取引も多いという。

仮想通貨ミキシングとは複数のユーザーの資金を混ぜる(ミックスする)ことにより資金源を分かりにくくする違法なサービスを指す。

KYC、AMLが不十分な取引所が狙われる

レポートは、仮想通貨のマネーロンダリングを行う上で、犯罪者は、KYCルールやAML規制が不十分な、小規模仮想通貨関連サービスと、LocalBitcoinsのようなグローバルなP2P仮想通貨取引所の両方を使用していると報告した。

ラテンアメリカで実際に発覚した仮想通貨マネーロンダリングの事例として、パナマに本拠を置く決済処理会社Crypto Capitalの件が挙げられた。

Crypto Capitalの取締役は、少なくとも3.5億ドルにのぼる巨額のマネーロンダリングに関与した疑いで2019年10月に逮捕されており、当局はコロンビアの麻薬カルテルの資金洗浄が行われていたと公表した。

レポートによると、グローバルなP2P取引所も同様に資金洗浄の舞台となっているという。

フィンランドに本拠地を置くP2PプラットフォームLocalBitcoinsに関しては、地域全体、特にベネズエラとアルゼンチンにおける取引量の記録的な急増が観察されたという。

レポートではP2P取引所が使用される理由を以下の様に解説している。

P2Pで取引を行う際は通常、AMLプログラムを欠いており、KYCデューデリジェンスもほとんど、あるいはまったく実行されない。これにより、犯罪者は従来の仮想通貨取引所よりも、P2P取引所を利用する傾向が高い。

LocalBitcoins

LocalBitcoinsでは、1月下旬に、アフリカ、中東、アジアの一部地域の利用者のアカウントが予告なしに停止された。

停止されたアカウントの地域はアフガニスタン、イラク、ナイジェリア、シリア、パキスタンなどの国々に広がっており、1月10日に施行された第5次欧州反マネーロンダリング指令(AMLD5)やFATFの圧力が影響しているのではないかとの指摘も挙がった。

その後LocalBitcoinsは停止の理由として「強化されたデューデリジェンス」を挙げていたと伝えられる。

参考:Report:The Dark Side of Latin America

CoinPostの注目記事

仮想通貨取引所バイナンス、FATF規制対応で分散型データ企業と提携
仮想通貨(暗号資産)取引所バイナンスは、FATFのトラベル・ルールを遵守するために、データソリューション企業Shyft Networkとの提携を発表した。
仮想通貨ビットコインの身代金支払額 6年間で約160億円相当=米FBI
2013年から2019年の間に、ランサムウェアの被害者が身代金として支払った仮想通貨ビットコインの額は、1.4億ドル(約160億円)相当に上る。その後の使われ方も含め、FBIが公表した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/14 金曜日
11:57
「ビットコイン、株高に反応鈍く下落時は増幅」Wintermuteが非対称性を指摘
Wintermuteの最新レポートによると、ビットコインはナスダック指数と0.8の高相関を維持するも、株高局面で反応が鈍く下落時のみ敏感に連動。この負のスキューは2022年以来最高水準で、通常は市場底値圏で見られるパターン。資金の株式市場シフトと流動性低下が背景に。
11:49
大手銀BNYメロン、ステーブルコイン準備金のためのMMFを立ち上げ
大手銀BNYメロンがステーブルコイン発行者向けのマネー・マーケット・ファンド「BSRXX」立ち上げを発表。ジーニアス法対応の準備金ファンドとなる。
11:04
21シェアーズ、仮想通貨指数ETF2本を米国上場 投資会社法適用は米国初
21シェアーズが投資会社法(1940年法)準拠の仮想通貨インデックスETF2本を米国で上場。TTOPとTXBCは、ビットコイン、イーサリアム、ソラナなど主要デジタル資産への分散投資を提供。機関投資家向け「ゴールドスタンダード」のETF構造を採用。
10:33
ビットコインが今月3度目の10万ドル割れ、フラッシュクラッシュ後の資金戻り鈍化
ビットコインは今月3度目となる10万ドル割れを記録し、低調な値動きが続いた。背景には、FRBが利下げに慎重な姿勢を示していることに加え、東証などを運営する日本取引所グループ(JPX)が仮想通貨トレジャリー企業に対して規制を示唆する報道が流れ、市場心理を冷え込ませたことが挙げられる。
09:54
グレースケールのIPO登録書類が公開 トランプ政権下で上場申請続く
仮想通貨資産運用企業グレースケールは、IPO登録届出書を米SECに提出。市場が構築されれば株式のトークン化も検討していく意向を示した。
09:32
米国でXRP現物ETF上場、初日取引高は90億円を記録
カナリー・キャピタルの仮想通貨XRP現物ETFが米国で上場。初日取引高90億円を記録した。2025年に上場したETF中でトップの数字となった。政府機関再開でさらなる承認も期待される。
09:18
チェコの中銀、試験的にビットコインを購入
チェコの中央銀行は、歴史上初めてデジタル資産を購入したと発表。購入したのは仮想通貨ビットコインで、他にも米ドルステーブルコインとトークン化預金も保有すると説明している。
11/13 木曜日
18:07
台湾中銀、ビットコインの国家準備資産化の「研究」へ
台湾の立法委員がビットコインを国家準備資産に組み入れる提案を行い、中央銀行が研究姿勢を示した。米国やブータンなど各国で進むビットコイン戦略的保有の動向と、エルサルバドルの事例から見る課題を解説。
17:48
メタプラネット、第3四半期決算でビットコイン評価益206億円を計上
メタプラネットの2025年12月期第3四半期決算発表。BTC保有量30,823枚に到達し目標前倒し達成、インカム事業過去最高売上。純利益135億円計上、1億ドル借入で追加取得へ。優先株活用の新戦略で普通株希薄化回避、2027年21万BTC目標を掲げる。
17:31
ステーブルコインUSDCの運用法|Aaveで年4%前後を狙う始め方
USDCを預けるだけで利息が得られるAaveの仕組みと利回り、始め方を初心者向けに解説。利用率による金利変動やリスク、SBI VCトレードでのUSDC準備まで網羅します。
15:22
CMEグループとFanDuel、仮想通貨や株価指数などの予測市場アプリを12月に開始
FanDuelとCMEグループが12月に予測市場プラットフォーム「FanDuel Predicts」を開始。株価指数、仮想通貨、商品などのイベント契約取引が可能に。2035年に14兆円規模へ成長が予測される予測市場に、ロビンフッドやドラフトキングスなど大手企業も参入。
13:50
レンジ相場続くビットコイン、10万ドルが防衛線に=Glassnode分析
Glassnodeの最新分析によると、ビットコインは9.7万〜11.2万ドルのレンジ相場が継続している。10万ドルが重要な心理的防衛ラインとなっており、これを下回ると急落リスクが高まる可能性がある。
13:43
イーサリアム上のトークン化資産が30兆円突破 他のチェーン合計を上回る
イーサリアム上のトークン化資産が2010億ドル(約30兆円)を突破し、全ブロックチェーンの3分の2を占める。ステーブルコイン27兆円、機関投資家向けファンド、RWA1.8兆円と多様なエコシステムが拡大中。
13:35
Visa、ステーブルコイン決済の試験運用を開始 クリエイターやギグワーカー向け
Visaが米ドル連動型ステーブルコインUSDCを活用した決済サービスの試験運用を開始。クリエイターやギグワーカーに数分以内の即時入金を提供し、国境を越えた決済を迅速化。2026年後半に本格展開予定。
13:25
円建てJPYC、日本国債の新たな購入者に 日銀の穴埋め役として期待も=報道
JPYC株式会社の岡部代表が、JPYCの準備金が日本国債市場で新たな力になる可能性を話した。日銀の購入縮小も背景に、今後ステーブルコイン発行者の存在感が拡大することも考えられる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧