CoinPostで今最も読まれています

世界最大の保険組織ロイズ、仮想通貨ハッキング被害の保険サービスを発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ロイズが仮想通貨向け保険を提供へ

世界最大の保険組織ロイズのシンジケートAtriumが、ホットウォレットの盗難被害に対する保険サービスの提供を発表した。同保険サービスは、仮想通貨の代行管理などを手掛けるスタートアップ「Coincover」を対象として考案、リリースされた。

補償金額は1,000ユーロ(約12万円)からとなり、補償金額は、価格変動する資産のボリュームに応じて柔軟に対応される。このような仕組みを取り入れることによって、契約期間中に係る潜在的な仮想通貨の価格変動への対応が可能になるという。

AtriumのアンダーライターであるMatthew Greaves氏によれば、仮想通貨の人気上昇に伴い、仮想通貨の保護を目的とした保険サービスの需要は伸びているとのことだ。

今回の保険サービスは、仮想通貨の盗難被害を防ぎ、リスクの緩和を可能にする革新的なソリューションであるとし、顧客に対して安心感をもたらすものになるだろう。

ロイズのイノベーション部門の代表を務めるTrevor Maynard氏は、仮想通貨市場の勃興に伴いハッキングによる窃盗の被害件数が増加傾向にある点に触れたうえで、「(今回の保険サービスが登場したことで)仮想通貨企業が資産を保護するための手段が築かれた」と述べた。

ロイズは2018年8月に仮想通貨市場に参入し、シンジケート「Atrium」を通じて、適格カストディアンのKingdom Trustへのサービスを提供していた。今回のニュースは、そうした以前の動きを継ぐものとなっている。

Coincoverは2018年に仮想通貨のより安全でアクセスが容易な環境の提供を目的に創設され、仮想通貨カストディBitGoもパートナーの一社だ。

仮想通貨市場への参入進むロイズ

今回、仮想通貨を対象とした保険サービスを発表したロイズだが、ロイズに属する保険引受業社・ブローカー数社が、すでに、主要仮想通貨関連企業に対し次のような保険サービスを提供している。

  • 米仮想通貨取引所最大手のコインベース
  • 2億5500万ドル(約273億円)を上限とするホットウォレットへの補償

  • 米カストディサービス企業Anchorage社
  • 顧客保有の仮想通貨への保険サービス提供

  • 米機関投資家向けカストディ大手BitGo
  • 最大110億円の保証:秘密鍵のハッキング、盗難、物理的損傷と喪失

  • スイス金融テクノロジー企業Metaco
  • 金融機関向け デジタル資産管理技術SILOに対し あらゆる盗難や災害に対する補償を想定

  • 米仮想通貨カストディ機関 Kingdom Trust

ロイズの数ある保険ブローカーの中でも、世界120カ国に営業拠点を持つ多国籍企業Aonは積極的に仮想通貨やブロックチェーン業界へのサービス提供を進めており、上記コインベース、Anchorage社、そしてとMetacoと提携を結んでいる。同社は、仮想通貨保険市場の50%を占めているとも言われている。

中でも、コインベースに対しては、保険仲介業務にとどまらず、同取引所が自社の専属保険会社(キャプティブと呼ばれる)を設立するための支援を提供し、結び付きを強めているようだ。

仮想通貨市場における保険サービスも徐々に、拡充の様相を呈している。

CoinPostの関連記事

米大手仮想通貨カストディアンBitGo、スイスとドイツに事業拡大へ
米大手仮想通貨カストディ企業BitGoが、スイスとドイツに新たな部門を設立。欧州で高まる需要に応えるため、デジタル資産の中心国に拠点を構える。
大手会計企業KPMG「仮想通貨カストディの収益大幅増も可能」
大手会計企業KPMGは仮想通貨市場に関するレポートを公表し、機関投資家の参入障壁となっている原因は資産保護の欠如だと指摘。カストディサービスの重要性を強調した。
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/29 月曜日
14:35
JPモルガン、金融系AI(人工知能)「IndexGPT」の商標登録を申請
米JPモルガンは金融システムに活かすための人工知能「IndexGPT」の商標登録を申請した。株指数の作成や投資コンサルティングなど様々な金融サービスに使うことを念頭に置いている。
13:25
JPモルガンのアナリスト、ビットコインが45000ドルに達する可能性を指摘
JPモルガンのアナリストは顧客向けの相場予想で、暗号資産(仮想通貨)ビットコインが45000ドル(630万円)に到達する可能性を示唆した。
12:31
中国北京市、Web3産業の政策支援強化へ 年20億円以上の投資計画 
中国北京市の科学技術委員会は、Web3イノベーションの開発をテーマとした白書を発表。北京市がWeb3産業育成のため政策支援を行っていくと述べた。朝陽区は毎年20億円以上を投資する計画だ。
12:17
デフォルト懸念後退でビットコイン反発、潮目が変わる3つの背景
米債務上限問題で原則合意に至るなど大きな進展が見られ、デフォルト回避思惑で株式市場やビットコインなど暗号資産(仮想通貨)市場が大幅反発した。6月以降に潮目が変わる3つの背景を探る。
05/28 日曜日
17:00
日本におけるWeb3の可能性を解き放つ──「Fabric Tokyo」4章|CONNECTV・イベント配信
今回のCONNECTVは、ETHGlobalのサイドイベントとして開催されたFabric Tokyoの4章を配信。「日本におけるWeb3の可能性を解き放つ」をテーマにゲストに話を聞いた。
13:00
メタバースに関わる法規制を専門家が解説
メタバース上ではアバター同士の交流、仮想空間上で商品購入などが行われている。留意すべき法規制は、取引や金融規制、知的財産、データなど、様々な法規制への留意が必要。本記事では法律事務所ZeLoが、メタバース事業者が配慮すべき法律について解説。
11:30
横ばいで推移のビットコイン、上値余地は限定的か
国内大手取引所bitbankのアナリストが、警戒感強まる今週のビットコイン相場と、万が一米国のデフォルト発生時の来週のシナリオを考察。ビットコインチャートを図解し今後の展望を読み解く。ビットコイン・オンチェーンデータも掲載。
11:00
週刊ニュース|バイナンスの日本向けサービスの案内に注目集まる
今週はバイナンスが、日本向けのグローバルサービスの終了などについて発表したニュースが最も多く読まれた。このほか、日本政府が仮想通貨の追跡を強化することなど、一週間分の情報をお届けする。
10:00
「GTA6」、仮想通貨導入の噂が再浮上
大手ゲームスタジオRockstar Gamesが手がける人気ゲームの新作、『Grand Theft Auto 6』に仮想通貨が導入されるのではないか」との噂が最近再燃している。しかしながら、こうした噂の真偽を裏付ける証拠は現時点では存在していない。
05/27 土曜日
17:00
次のミリオンユーザーを探る──「Fabric Tokyo」3章|CONNECTV・イベント配信
今回のCONNECTVは、ETHGlobalのサイドイベントとして開催されたFabric Tokyoの3章を配信。「次のミリオンユーザーを探る」をテーマにゲストに話を聞いた。
13:00
NikeのNFTスニーカー 売上100万ドル超え
ナイキのWeb3プラットフォーム「.SWOOSH」がNFTニーカーコレクション「Our Force 1」を5月15日に発売した。現在までの総売り上げは約2億円となっている。未販売在庫3万点が完売しない限り、セールは6月1日まで継続する。
12:00
サンドボックスCEOのツイッター乗っ取り 偽のエアドロップを宣伝
メタバース関連企業ザ・サンドボックスCEOのアカウントがハッキングされていた。ハッカーは、エアドロップを宣伝する詐欺のURLを掲載し不正に送金させようとしていた形だ。
11:00
RedditがUbisoftと提携、コラボNFTアバターをリリース
掲示板大手Redditは、フランスの大手ゲーム企業Ubisoftの人気ゲーム「ラビッツ・パーティー」の主役を描いたNFTアバターをリリースしたと発表した。これらのアバターは、ユーザーが自身のプロフィールを個性的に飾るために無料で使用できる。
10:00
世界経済フォーラム、グローバルな仮想通貨規制を提案
世界経済フォーラムは、ビットコインなど仮想通貨についての国際的な規制アプローチに関する提言を発表。世界の規制機関や業界などに向けて、一連の推奨事項を提案した。
08:00
バイナンス、タイにデジタル資産取引所をローンチへ
仮想通貨取引所バイナンスは、タイで開設予定のデジタル資産取引所Gulf Binanceが、事業認可を取得したことを発表。取引所の開設は23年4Qを予定する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧