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仮想通貨取引の悪いイメージと真実は異なる:99%は正当な取引=Chainalysis

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨取引データが語る事実

ブロックチェーンデータの調査分析企業、チェイナリシス(Chainalysis)によると、2019年の全ての仮想通貨取引(オンチェーントランザクション)における不正使用はわずか1.1%に留まったことがわかった。

2013年に閉鎖された史上最大の闇サイト「シルクロード」における取引に、ビットコインが使用されていたことから、「仮想通貨=違法取引」というイメージが生まれ、仮想通貨を支えるブロックチェーン技術は評価するが、仮想通貨は「詐欺」「無価値」など、各国の規制当局や金融機関、著名投資家が長期にわたり、その正当性を認めようとはしてこなかった。

誕生から10年以上を経て、大きな可能性を信じて継続的に技術開発を続けている仮想通貨関連企業の努力とともに、市場と規制環境が整備されていくに連れて、少しずつそのネガティブなイメージは払拭されつつある。

仮想通貨がブロックチェーン基盤であり、高い透明性を持つという特性から、適切な分析ツールを用いると、その取引活動がどのような割合で、またどのような手法で犯罪に利用されているかも、データから客観的に明らかにすることが可能になってきたと、チェイナリシスは説明する。

ブロックチェーンへの信頼性を高めるためにも、仮想通貨が関連する犯罪の様相を明らかにすることは重要だと主張している。

2019年は「出資金詐欺の年」

次のグラフは、チェイナリシスがまとめた、2017年から2019年の不正取引額と全仮想通貨取引に占める割合。

出典:Chaianlysis

2019年には合計で115億ドル(約1兆2200億円)が不正に取引されており、全仮想通貨取引に対する割合は、1.1%を占める。

2018年と比べその額、割合ともに大きく増加しているが、チェイナリシスはその原因として、仮想通貨詐欺が占める割合(86億ドル=約9130億円)が大きかったことを挙げている。

出典:Chainalysis

中でも、大規模な出資金詐欺が不正取引量の大半を占めているが、「PlusToken」を含む三大詐欺に関連した取引を除いた場合、不正取引が全取引に占める割合は、0.46%にまで縮小するという。

また、仮想通貨の取引高は2017年から右肩上がりに成長を続け、2019年の取引総額は、1兆100億ドル(約107兆円)に上る。そして、その約99%が正当な取引だったということになる。

不正取引の内容

チェイナリシスは、不正取引を次のような大きく6つのカテゴリーに分け、それぞれ分析している。

  • 1.マネーロンダリング
  • 2.詐欺
  • 3.ランサムウェアによる脅迫
  • 4.ハッキング
  • 5.ダークネット市場
  • 6.テロへの資金供与

上記の6つの犯罪に共通しているのが、マネーロンダリングであり、少数の強力な犯罪者へ資金が送られていることが指摘されている。また2019年の例にも見られるように弱い立場のグループを狙った仮想通貨詐欺が大きな割合を占めているという。

ハッキング対応強化する仮想通貨取引所

多くの仮想通貨取引は取引所を介して行われているため、取引所のハッキングは投資家にとって不安の種だ。しかし、チェイナリシスの2019年のハッキングに関する分析では、前年より件数は増えたものの、ハッキングされた金額は大きく減少していることがわかった。

出典:Chainalysis

2018年のコインチェックのハッキング被害(約580億円相当)や2014年のマウントゴックス(当時の時価で114億円相当)と比較すると、攻撃の数が増えたにもかかわらず、被害総額は2億8300万ドル(約300億円相当)となっている。

チェイナリシスは、取引所がコールドストレージでの保管の割合を高めたり、不審な活動の監視を強化するなど、仮想通貨の保管管理をより厳重にし、ハッキング対策を進めてきたことが大きく貢献していると評価。

さらにハッキングを受けた取引所が、その事実と詳細を仮想通貨コミュニティとオープンに共有することで、盗難にあった資金を、追跡しやすくなることにもつながったという。

仮想通貨関連犯罪はこれからどうなるか

それでも、仮想通貨犯罪が完全に無くなることはないだろう。

規制当局や仮想通貨取引所、また業界や投資家自身が犯罪防止の知識や技術を高めると同時に、犯罪者の手法もより洗練されて行くと、チェイナリシスは見ている。

今後、犯罪に利用される可能性として、仮想通貨の匿名性を高めるミキシングサービス利用増加、チェーンホッピング(仮想通貨同士の頻繁な交換)、モネロなどのプライバシーコインの利用やカストディ機能を提供しない分散型取引所におけるP2P取引を挙げている。

参考:Chainalysis

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