イーサリアムの投信、500%越えのプレミアム
米大手投資ファンドグレースケールが提供するイーサリアム(ETH)の投資信託「Ethereum Trust」で、一時約500%のプレミアム価格が発生した
この水準は、今年2月の上昇相場で記録した290%のプレミアムを大幅に上回る。
イーサリアムの投信はビットコイン投信「GBTC」と同じく、グレースケールが保有する現物の仮想通貨ETHに連動するOTC取引の投資商品だ。機関投資家を中心に資金が流入している。
データによると、原資産であるイーサリアムの1シェア16.10ドル(9日の価格)に対し、Ethereum Trustの取引されている価格は90ドルに達した。ビットコインに連動するGBTCのほうでは、10%ほどのプレミアムにとどまる。(ブルームバーグデータより)
イーサリアムの価格は3月中旬に暴落したが、4月6日より大幅反発すると、ビットコインやその他アルトコインを先行する形で上昇していた。
新型コロナの影響で株や石油市場の先行き不透明感が高まる局面におけるイーサリアム投信のプレミアム発生は、伝統市場からの資金分散需要があるとの指摘があるほか、ETH2.0の大型アップグレードに対する思惑があるものと思われる。
イーサリアム(ETH)の開発進捗に関して、共同創設者のヴィタリックは先日、『イーサリアム2.0』におけるフェーズ0のマチルクライアントのテストネットが4月に開始できる公算が高いと言及。Githubにより、「プルーフオブカストディ(PoC)」における 安全な『マルチパーティ計算方法(MPC)』および第一段階のコードが完成したことも判明している。