はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアムネットワーク:第二の「燃料」が提案される

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアムのシステムを支える第二の燃料となるか

イーサリアムの開発者が、現在のネットワーク手数料であるガスと並行して機能する、第二の燃料「オイル(Oil)」を提案した。

提案したのはソフトウェア開発者のAlexey Akhuno氏で、その動機はネットワーク上でガスコストの調整を繰り返す必要性を回避するためだと言う。 なお、この提案は、昨日12日に発表されており議論が開始されたばかりの段階で、正式なイーサリアム改善案(EIP)ではない。

提案の背景

提案のきっかけとして、ステートレス・イーサリアムの研究の中でにブロック・ウィットネスに課金する必要性が認識されるようになったことをAkhuno氏はあげた。 同時に、ステートレス・イーサリアムを機能させるためには、より多くのガスコストの調整が必要だが、その調整は非常に「骨が折れる」作業であることから、オイルで調節するというアイディアが生まれたという。

オイルを導入する意図は、ガスコストが決められている既存のコントラクトとの互換性を維持しつつ、ETH1.xでブロック・ウィットネスのデータサイズに応じた課金設定ができるようにすることだとAkhuno氏は述べている。

Akhuno氏はガスの問題点として、現在、計算やメモリ、ストレージなどのリソースのための課金と、コールバックを制限するという二つの目的にガスが使用されているため、前者の目的を満たすために設定したガスのコストが後者の目的を阻害する事態が起こることをあげた。(例:ガス不足でトランザクションが実行できない場合など)

そこで、その解決策として、ガスと同様の働きをする第二の燃料であるオイルが提案された。 現在ガスがトランザクションで果たしている主要な役割をオイルが引き継ぎ、二次的な目的にガスが使用されるようになるという。

イーサリアムのリサーチサイトでは、Akhuno氏の提案に対して、技術的な側面から活発な応酬が始まっているようだ。

名前についても議論

一方、技術的な議論とは別に、イーサリアム財団のGriffin Hotchkiss氏が名付けたオイルという名称についても、様々なやりとりがなされ、エネルギーの単位であるジュール(juole)とイーサリアムを合成した「jouleth」も候補に上がっている。

イーサリアム2.0に向けて

イーサリアムネットワークは、今年、PoSへの移行を実現する大型アップグレード、イーサリアム2.0のテスト段階に入っている。 スケーラビリティを大幅に向上させるイーサリアム2.0への期待度は非常に高いが、その実装には、開発者チームが、それぞれの複雑なステップを成功させ、積み上げていくことが必要で、完成までには時間を要するだろう。

そのステップの一つが、ETH 1.0用に書かれたスマートコントラクトとの下位互換性に対処することであり、第二の燃料の提案もその一環だろう。 今後もアップグレードを成功に導くための、様々な提案がなされ、議論され、実装につながっていくことが予想される。

イーサリアム共同創設者のVitalik Buterin氏は、イーサリアム2.0の進捗状況について、11日、スケーラビリティだけではなく暗号技術やプライバシーの面でやるべきことは多いが、開発は順調に進んでいると報告している。

出典:Etherium Research

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
16:45
なぜSBI新生銀行は投資家に選ばれる? 圧倒的優位性を持つ「SBI証券」との連携メリットを解説
SBI新生銀行が投資家に選ばれる理由は、SBI証券との圧倒的な連携メリットにあります。預り金自動スィープサービスで入金操作不要、年4.2%の高金利預金で待機資金を運用。IPO投資、NISA口座、資産一元管理まで、他の銀行では実現できない理想的な投資環境を徹底解説。
14:36
リップル決済、欧州初の銀行採用 スイスのAMINA銀行と提携
リップルがスイスのAMINA銀行と提携し、欧州初のリップル決済導入を実現。ブロックチェーンと従来の銀行システムを統合し、ほぼ即時の国際送金サービスを提供。両社の協力関係はステーブルコイン保管から決済へと拡大。
13:44
イーサリアム「フサカ」実装直後にPrysm障害、1.8億円の報酬損失が判明
イーサリアムの大型アップグレード「フサカ」実装直後、Prysmクライアントでバグが発生し382ETH(約1.8億円)の報酬機会が失われたことが判明し、ネットワークの堅牢性においてクライアント多様性の重要性が再確認された。
13:22
英国、2027年に仮想通貨規制を本格導入へ 政治献金も禁止方針
英国財務省が2027年施行予定の仮想通貨規制案を策定中。英国金融行動監視機構の監督下で取引所やウォレット企業に透明性基準を義務付け、消費者保護を強化。仮想通貨による政治献金も禁止へ。
10:50
ストラテジー、ナスダック100指数への残留決定 ビットコイン買い増しの意欲示す
世界最大のビットコイン保有企業ストラテジーのナスダック100指数への残留が決定した。セイラー会長はビットコイン追加購入への意欲を示唆している。
10:41
日銀30年ぶりの0.75%利上げ見込み 仮想通貨市場への影響は?
日本銀行が12月19日の金融政策決定会合で政策金利を0.75%に引き上げる方針。30年ぶりの高水準となる利上げが、円キャリートレード巻き戻しを通じてビットコインなど仮想通貨市場に与える影響を分析。米FRBのQT終了による影響緩和の可能性も解説。
10:10
2025年末までに済ませておきたい仮想通貨に関する税金と確定申告への準備|Gtax寄稿
仮想通貨の税金の仕組みと、年末までにできる節税対策を解説。損益圧縮やふるさと納税・iDeCoの活用法、確定申告に向けた取引履歴・経費の整理ポイントをまとめています。
08:50
米SEC、個人投資家向けの仮想通貨保管ガイドラインを提示 姿勢転換示すか
米証券取引委員会が個人投資家向けにビットコインなど仮想通貨を保管する方法に関して推奨事項を提示した。ウォレットの選び方やカストディアン選定の注意点を解説している。
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧