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仮想通貨IOTA、ネットワーク1.5へ 「Chrysalis」来週中にもメインネット・ローンチ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

来週中にもIOTA1.5をローンチ

仮想通貨IOTAの開発を進めるチームが、来週中にメインネット上でChrysalis(IOTA 1.5)の第1フェーズを開始する予定であることが判明した。

いよいよ来週! パフォーマンス、ユーザビリティ、信頼性が大幅にアップグレードされたChrysalis (IOTA 1.5) の第一段階がメインネットで始動する。1秒間に1000件のトランザクションを処理できるようになり、確認に要する時間は10秒。このアップグレードはIOTAネットワークの利用について、全く新しい体験をもたらすだろう。

とIOTA公式アカウントはツイートした。

IOTA1.5としても知られるChrysalisは「蛹(さなぎ)」という意味で、Coordicide(IOTA 2.0)への移行をスムーズに行うための中間のフェーズに位置付けられる。

Chrysalisは2つの段階を辿る

5月に発表されたChrysalisのリリース戦略では、アップグレードの2つの段階に分けられる。

第1段階:確認時間の短縮と取引の高速化を実現。オートペアリングと呼ばれる新機能により、新しいノードの設定にかかる時間が短縮される。

第2段階:トークン化された資産の導入や、さらなるパフォーマンスの向上も予定。WOTS(Winternitzワンタイム署名)からEd25519署名方式に移行することで、再利用可能なアドレスにも対応する。

Chrysalisのリリースで、IOTAは中央集権的なノードがメインネットから取り除かれるCoordicide(IOTA2.0)に更に一歩近づくことになる。

6月末には、IOTAはIOTA2.0への移行に向けたテストネットの第一段階「Pollen」のダウンロード提供を開始しており、完全に分散化されたIOTA2.0のメインネットは現在のところ、2021年第1四半期を目標としている。

最新のノードソフトウェア「Hornet」リリース済

IOTA財団は6月には、「IOTA1.5」への道筋の一つとしてノードソフトウェアの最新版「Hornet」をリリースしていた。

150以上のノードで安定したネットワークが実現し、テストの結果ではアップグレード後のネットワークは、以前のノードソフトウェアと比較してメモリ消費量が10倍も少ないことがわかった。

IOTAネットワークの速度、パフォーマンス、利便性の大幅向上が可能となった格好だ。

関連:仮想通貨IOTAで新ノードソフトウェア「Hornet」発表、非中央集権ネットワーク補完へ

IOTAネットワークの特徴

IOTA創設者のDominik Schienerは、Chrysalisが完全に展開を完了すると、トランザクション速度が大幅向上し、国際取引を高速かつ低価格で提供できるようになるため、リップルにも代わる優れた選択肢となる可能性を示唆した。

IOTAネットワーク内のすべてのトランザクションは並行して実行可能だが、新しいトランザクションごとに、前の2つのトランザクションが確認される。このためネットワークで処理されるトランザクションが多いほど、トランザクションの確認が速くなる。

IOTAはブロックチェーンを使わず、「Tangle」と呼ばれる分散型台帳技術により、主にIoT(モノのインターネット)機器間の取引を記録するものだ。

IOTAネットワークでのトランザクションは無料で処理されるため、特に取引額が少額のマイクロペイメントの分野で企業と一般ユーザーにとって等しく使いやすいものとなる。

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