カルダノ(ADA)ステーキング分散化を促進
仮想通貨カルダノ(ADA)の分散化を更に促進する新機能が登場予定であることが分かった。
日本時間7月30日早朝、カルダノは大型アップグレード「Shelley」を実装完了。それに続きステーキングも開始しているが、以降現在までの3週間では大きなステーキングプールと小さなステーキングプールの間で委任量に隔たりが生じている状況だ。
カルダノは主要なブロックチェーン・ネットワークよりも最大100倍分散化されたものになることを謳っているため、この状況に対応することは重要なテーマだ。
以下の円グラフによると、約8つのステーキングプールがネットワークの半分を占めており、 最大のIOG(Input Output Global)が、約5分の1を占めている。
カルダノを開発するIOHKの共同創設者チャールズ・ホスキンソンは、カルダノが世界で最も分散化されたネットワークになることができるとして次のように語っていた。
約1000のステーキングプールの間で均衡が取れるようにスキームが設定されており、「Shelley」時期の最後には、カルダノは他の大規模なブロックチェーンネットワークよりも50〜100倍分散化される見通しである。
大小プール間のギャップを埋める新機能
この目的を達成するためには、大小のプール間のギャップを埋めることが必要となる。
ホスキンソンは、これを行うことができる新機能の構想をYouTubeで語った。
Cardano Delegation Portfolios and Hardware Updates: https://t.co/4v6nFJIGGP
— Charles Hoskinson (@IOHK_Charles) August 18, 2020
現時点では、1つのウォレットは1つのプールにのみステーキングを委任できる仕様になっている。一方、複数のウォレットを使えば、結果的に個人が複数のプールに委任することが出来るものの、手間の問題がありこれを行う者は少ないことが想定されるデメリットがある。
その点を解決すべく、ホスキンソンは「1対多の委任」機能というアイデアを提案している。
同機能は、ユーザーが1つのウォレットから複数のプールに委任できるようになる仕組みで、ユーザーは幾つかのプールの間にステークを分割して配分することで、小さなプールへのステーク委任量も増える可能性がある方法を提唱している。
ポートフォリオ共有機能
同時に、他のユーザーと共有可能なポートフォリオ機能を開始する予定だという。自分自身がどのようなプールを選択し、どれくらいの割り当てを行っているのかを公開することができる。
例えば、社会的に有益な事業を行うプール、小さなオペレーターが運営するプール、アフリカや日本など地理的に限定されたプールなどのグループをリスト化して、他のユーザーと共有することが可能だ。
また、近日中に発表されるカルダノの「Atlas」エクスプローラーにもポートフォリオを共有する機能が搭載される予定だという。
こうした新機能がいつ実装されるかはまだ不明であるが、開発サイドがさらなる分散化に向けて改善していこうとする姿勢を確認できる。
最新ウォレットのテスト版「ダイダロス・フライト」
カルダノは独自ウォレット「ダイダロス」の最新バージョンを試せる「ダイダロス・フライト」を21日に発表。
「Byron」の既存ウォレットから手動でADAを転送したり、「Shelley 」のYoroiウォレットを復元するなど、多くの新機能をテストすることが可能だ。
また、すべてのプラットフォーム間での同期と遷移時間に対するパフォーマンスの改善、および以前に記録されたブロックの検証に必要な時間の短縮も行われている。