はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

『ブロックチェーンを国家戦略に』デジタル大臣をbitFlyer Blockchain加納氏が表敬訪問

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

デジタル庁、2022年に

デジタル改革を打ち出す菅内閣は、目玉政策の一つとして「デジタル庁」の新たな設置に向けて動いている。早ければ2022年4月に発足するとの報道があったが、さらに前倒しされる可能性も出てきており、スピード感をもって準備が進められている。

平井デジタル改革担当大臣は、「民間に知恵を求めていく中で人材が見つかればいい」と述べ、民間からの起用を念頭に人選を進める考えを示しており、改革の姿勢が前面に押し出されているといえる。

そのような中、日本ブロックチェーン協会(JBA)代表理事であり、デジタル分野で国内を代表する企業である「bitFlyer Blockchain」の加納裕三CEOが、平井大臣を表敬訪問。「ブロックチェーンを国家戦略に」するよう、働きかけを行った。

ブロックチェーンを国家戦略に

bitFlyer Blockchainの加納裕三氏は平井卓也デジタル改革担当大臣を訪問し、対談の様子は一部メディアにも公開された。加納氏の提案する「ブロックチェーンを国家戦略に。」は、ブロックチェーン特区、CBDCの試験導入、行政システムのブロックチェーン化の3つに分かれている。

特に「行政システムのブロックチェーン化」では、マイナンバーのブロックチェーンシステム化も提案され、加納氏はブロックチェーンの良さについて「くっ付きやすいこと」だとアピールした。

加納氏)普通のシステムは、統合するために統合するように作らないとくっ付かないが、ブロックチェーンはそうではない。

その上で、マイナンバーカードをブロックチェーンシステムにすることを加納氏は提案。これによって、「住民票システムをバラバラにブロックチェーンで書き換えても、参照できるようにすることができる」という。

加納氏)行政システムを統合するのにブロックチェーンは相性が良い。

平井大臣は加納氏に対し、「総務省が何年か前に検討を始めたと思う」との認識を返した。

総務省の取り組みとしては、総務省情報通信審議会のもとでブロックチェーン活用検討サブワーキンググループが2017年より設けられ、ブロックチェーンの活用について検討が行われている。

グループの取りまとめ案では、今後の取り組みとして「政府の情報システム(特に、多数の行政機関・事業者が関わり自動処理や情報共有のメリットが見込まれる政府調達システム)への適用」に向け、「実証実験に早期に着手」することが示されている。

しかし、自らもこの議論に関わっていた加納氏によれば、「今は少しトーンダウンしている状態」だという。これを受け平井大臣は、「可能性として十分に可能性としてある。特に医療業界などが向いている。」との認識を示し、行政システムのブロックチェーン化について前向きな反応を見せている。

加納氏はメディア公開の部で以下のように総括し、期待を寄せた。

3つご要望させていただいたが、何より「ブロックチェーンを国家戦略に」というのが非常に重要。米国も中国もブロックチェーンを国家戦略にすると言っているなか、「(日本も)国家戦略にする」と言い切っていただけると、(新たな産業として)非常に盛り上がるのではないかなと思っています。

デジタル庁の可能性

新たに総理大臣に就任した菅首相は、行政のデジタル化をけん引する「デジタル庁」創設に向け注力する姿勢を示している。

経団連も「デジタル庁の創設に向けた緊急提言」を公表し、行政各部における施策等を見直すと同時に「市民生活や民間経済活動においてもデジタル化の恩恵を最大限享受できるよう、関連施策を全面的に見直すことが必要である。」としている。

デジタル庁創設の呼び水となったのは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大だ。接触を避けるためリモートワーク(WFH)が奨励されたが、日本政府は他国に大きく遅れをとるアナログな行政が批判を浴び、課題点が浮き彫りとなった。

一方台湾では、デジタル担当政務大臣の唐鳳(オードリー・タン)氏が、新型コロナ対策のマスク入荷マップをいち早く開発・普及させ、目覚ましい成果を上げ世界中で脚光を浴びたことは記憶に新しい。国内のマスクの在庫不足が長引き、日本政府への批判が高まったのとは対照的だ。

また、コロナ給付金(特別定額給付金)についてデジタル化の進んだ米国で迅速な給付金配布が行われたのに対し、日本ではマイナポータルへの対応や、マイナンバーカードなどの仕組みの導入遅れが響き、給付までに多くの時間を要したことで、国民の不信感や内閣支持率低下につながった経緯がある。

平井デジタル改革相も、特別定額給付金10万円に係わるコスト(事務費)に対し、「届けるコストで1500億円かかっているのは、デジタルの世界ではあり得ない」と指摘したことが報じられた。

今後、行政の在り方を変革させる可能性を秘めた「デジタル庁」の存在。加納氏の提唱するようにブロックチェーンの仕組みなどを活用し、他国に先駆けたデジタル化推進モデルの需要は、ますます大きくなっていくものと思われる。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/28 日曜日
11:30
今週のビットコインは反落推移、FRB慎重姿勢で利下げ観測後退|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン相場は上昇から一転反落し1650万円台で推移。クジラのETH売却や利下げ観測後退が影響。CME先物の窓埋め後も失速し、9月安値に接近。米政府閉鎖リスクがBTCに与える影響をビットバンクのアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨|金持ち父さん著者のBTC・ETH保有に高い関心
今週は、金持ち父さん貧乏父さん著者のロバート・キヨサキ氏の仮想通貨ビットコイン・イーサリアム保有、アーサー・ヘイズ氏の市場展望、バイナンス共同創設者CZ氏の対談に関する記事が最も関心を集めた。
09/27 土曜日
13:35
米サイバーホーネット、S&P500指数とXRP・SOL・ETH連動のETF承認を申請
米投資運用会社サイバーホーネットが米SECに仮想通貨とS&P500指数を75対25の比率で組み合わせた3つのETFを申請したことが明らかになった。
13:30
メタマスクトークンの可能性は?注目理由やリスクをわかりやすく解説
メタマスクのエアドロップは? メタマスク(MetaMask)の独自トークン(仮称:MASK)について、開発会社Consensysのジョセフ・ルービンCEOがインタビューで「予想…
11:35
日本、アジア太平洋地域でXRP市場の成長率トップに チェイナリシス報告
チェイナリシスの調査によると日本の仮想通貨市場がアジア太平洋地域において成長率で首位になった。規制整備が背景にあるとみられる。また、XRPが人気の銘柄だった。
11:15
デジタル証券がSBIや三菱UFJなどから3億円調達、累計12億円に
デジタル証券株式会社は新たなラウンドで3億円の資金調達を完了したと発表した。SBIベンチャーズ、三菱商事、三菱UFJキャピタルが出資し、累計調達額は12億円となった。
09:45
ビットコイン・トレジャリー企業のPIPE後、株価大幅下落の傾向 CryptoQuant分析
仮想通貨ビットコインを蓄積する企業がPIPE投資による資金調達を行った後、株価が大幅下落する傾向がある。CryptoQuantの分析した実態と今後の予想を解説する。
09:20
ブロックチェーンゲーム「キャプテン翼RIVALS Polygon/Oasys」、11月28日にサービス終了
「キャプテン翼RIVALS」の運営チームが2025年11月28日でのサービス終了を発表。長期運営を目指もゲームエコシステムの継続が困難になったと説明。
07:50
取引所クラーケン、200億ドル評価で資金調達検討 IPO前の準備か
ブルームバーグが仮想通貨取引所クラーケンが企業価値200億ドルで新規資金調達の協議を進めていると報じた。来年のIPOに向けた準備の一環となる。
07:46
エリック・トランプ「ステーブルコインは米ドル覇権の維持に役立つ」
ドナルド・トランプ米大統領の次男エリック・トランプ氏は、ステーブルコインが米ドル覇権の維持に役立つと強調。ステーブルコインの普及で、米国に兆単位のドルが還流するだろうとの見方を示している。
07:10
SWIFT、イーサリアムL2「Linea」でメッセージングシステムの移行実験か=報道
国際銀行間決済ネットワークSWIFTがイーサリアムレイヤー2のリネアでメッセージングシステムのオンチェーン移行実験を行うとザ・ビッグ・ホエールが報じた。
06:25
ソフトバンクとアーク、テザーの200億ドル資金調達に参加検討か
ブルームバーグがソフトバンクグループとアークがステーブルコイン発行大手テザーの200億ドル資金調達への参加を検討していると報じた。企業価値5000億ドルでの調達となる。
06:05
米規制当局、仮想通貨購入発表前の異常な株取引を調査=WSJ報道
米規制当局SECとFINRAが上場企業の仮想通貨購入発表前の異常な株取引パターンを調査していると報じられた。内部取引疑惑を調べている。
05:45
米バンガード、仮想通貨ETFアクセス提供を検討か
運用資産10兆ドルを持つ世界第2位の資産運用会社バンガードが、証券仲介プラットフォームで仮想通貨ETFへのアクセス提供を検討していると報じられた。
05:10
ビットコインを保有する上場企業ランキング|日本・米国の注目企業を解説
暗号資産(仮想通貨)ビットコインを大量保有する上場企業ランキングを紹介。メタプラネットやマイクロストラテジーなど、日本株・米国株の注目企業や投資メリットを解説します。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧