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コロナ禍でビットコイン需要拡大するエジプト、仮想通貨合法化の機運も

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

エジプトでビットコイン需要が増加

新型コロナウイルス・パンデミックによる経済への影響が、エジプトでビットコインの需要拡大を後押ししているようだ。

中東・北アフリカ関連問題に特化したニュースメディアのAl Monitorの報道によると、コロナ不況による収入の減少や失業を少しでも補おうと、ビットコインのマイニングや取引を開始する国民が増加しているという。

ビットコインコミュニティ会員数の増加

エジプトにおけるビットコインのマイナーやトレーダーの数を示す統計はないようだが、Al Monitorは、プロ向けのビットコインのオンライン・コミュニティ「Bitcoin Egypt」に取材し、ビットコインの需要を探った。

1万6000人超の会員を有する同コミュニティの主要メンバーで、マイニングと取引の専門家であるMuhammad Abd el-Baseer氏は、コミュニティの会員数が急増していることから、エジプトではビットコインマイニングや取引に対する需要も高まりを示していると考えている。

3月から課されるようになった、感染拡大を阻止するための外出禁止令や労働時間の短縮、さらにテレワークなど労働形態の変化は、国民が在宅での余剰時間を使ってビットコインなどの仮想通貨(暗号資産)のマイニングや取引を始める後押しをしたようだと、Baseer氏は見ている。さらに、今年、価格が全般的に上昇したことも、魅力的な投資として、仮想通貨が注目を集める要因になっているという。

失業率の増加と仮想通貨

今年2月に人口が1億人を突破したエジプトは、人口の激増による貧困の拡大や失業者の増加が問題となっている。エジプト政府は、人口激増が国家の安全保障上の脅威になっていると警告しているほどだ。

そこへ新型コロナウィルスのパンデミック化による経済への打撃が加わった。エジプトの公的統計機関によると、同国の失業率は2020年第1四半期の7.7%から第2四半期には9.6%に跳ね上がった。特に若年層(15-29歳)の失業者の割合は60%を超えており、事態は深刻だ。

経済学者で投資アドバイザーのWael al-Nahhas氏は、若年層がビットコイン取引やマイニングへ傾倒する主な理由として、コロナ禍による失業と不況、そして感染予防措置をあげているが、その根はもっと深いようだ。

そんな中、1Satoshi(1BTCの1億分の1)単位でのマイニングに参加するなど、多くの若者がビットコインへ少額でできる投資を開始しているという。そして、価格変動を見計らった売買により日毎4%から5%の利益を上げているとのことだ。

仮想通貨取引や小規模なマイニング事業の魅力のひとつは、初期投資が少なくて済む点だとビットコイン・マイナーは指摘。そのため投資可能な資金の限られた数多くの一般国民をひきつけているという。 あるBitcoin Egyptのメンバーは、コロナの影響による事業縮小で失業後、それまでの貯蓄を投じてマイニングに参入したと述べている。

仮想通貨のリスクと合法化

一方、仮想通貨の仲介業者は顧客の残高をカバーするのに十分な準備金の用意がないとして、Nahhas氏はビットコイン投資の安全性を危惧する発言をしている。また、テロ資金供与などの違法取引に仮想通貨が利用されるリスクにも言及した。

しかし、カイロ大学で経済学の教鞭をとるAhmed Shuair氏は、エジプトにおける、仮想通貨ビジネスの真の危険性は、マイニングや取引に関する明確な法律が存在しないことだと主張する。エジプトでは仮想通貨取引自体は犯罪ではないと金融訴訟を専門とする弁護士は明言している。

Shuair氏は、エジプト中央銀行が近日中に暗号通貨を合法化する見込みであると指摘。もとより、仮想通貨の法律は、同行より今年1月に公布される予定だったが、新型コロナウィルスの感染拡大により、延期された可能性があるとのことだ。

エジプトでは、イスラム法の下、2018年初頭に、仮想通貨の全面禁止令を出していた。しかし、市場が拡大し、近隣諸国が技術を探求し始めたことから、政府は姿勢を軟化させ、昨年5月には、中央銀行が仮想通貨取引を管理する規制の権限を持ち、仮想通貨ビジネスを許可制にする法案が準備されていることが報道されていた。

出典:Al Monitor

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