はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨取引所BitMEX、さらなる訴訟事例に直面

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

二カ月連続で訴訟事例が発生

暗号資産(仮想通貨)デリバティブ取引所BitMEXに対し、10月に引き続き新たな訴訟事例が発生したことが分かった。

ルーマニアの居住者Păun Gabriel-Razvan氏が、BitMEXおよび共同創設者Arthur Hayes氏ら、またBitMEXの親会社であるHDR Global Trading Limited10などを相手取り、米カリフォルニア州で起訴した。訴訟内容は197ページにも及び、被告がマネーロンダリングや価格操作によって数十億ドルの利益を不当に稼いだとするものだ。

10月には、モスクワで原告Dmitry Dolgov氏により同様の訴訟が起こされており、今回の訴訟と担当弁護士(Pavel Pogodin氏)は同じだという。

BitMEXの広報は、このPavel Pogodin弁護士はBitMEXや仮想通貨業界の他の会社に対しても、虚偽の主張を続けており、法的プロセスの中で裁判所は弁護士の主張の正体を見抜くだろうとコメントしている。

Pavel Pogodin弁護士は以前にリップル社や仮想通貨取引所FTXに対しての訴訟も担当していた。

BitMEXに対する起訴内容

訴状では、まずBitMEXが顧客身元確認(KYC)やマネーロンダリング防止(AML)要件の遵守を怠っていたと述べ、この監視の欠如のために「ハッカー、脱税者、マネーロンダラー、密輸業者、麻薬の売人」がBitMEXに流れ込んだと主張。

さらに、「BitMEXは、内部トレーディングデスクを介して間接的に相場操縦とマネーロンダリングに直接参加し、金銭的利益を得た」として具体的な例を説明した。

主張によると、BitMEXは自身で二つの取引所口座を開設。一つはBitMEX以外の取引所(Coinbase Pro、Kraken、BitStamp)の口座(ヘルパーアカウントと称される)で、もう一つはBitMEXの口座だという。

被告は、BitMEXで大規模なレバレッジデリバティブのポジションに入り、すぐにヘルパーアカウントから最大のスリッページで成行注文を実行し、インデックス価格を有利な方向に動かした。

さらにBitMEXアカウントは匿名であるため、この操作に関わる二つの口座を紐づけることはできないとしている。この価格操縦により、被告は3000万ドル(約31億円)以上の利益を生み出したと続けた。

原告側は、Gabriel-Razvan氏が被った損害額の3倍、訴訟費用、弁護士費用を求めている。

具体的には、Razvan氏が失った247.94ビットコイン(記事執筆時レートで約4.5億円)の3倍に加えて、諸費用と、カリフォルニア州法に基づく5000万ドル(約52億円)の懲罰的損害賠償を請求する形だ。

新体制で法的遵守強化

BitMEXは10月2日に、「米国法逃れ」として米司法省(DOJ)と米商品先物取引委員会(CFTC)に告発された。銀行秘密法(BSA)やデリバティブ商品に関する規則に違反したとされ、CEOであったArthur Hayes氏など役職者が退任、新体制に入れ替わって事業をスタートさせている。

関連: BitMEXがリスタート──米告発も新体制下で新たな仮想通貨取引商品を提供

コンプライアンス強化対策の一環としては、11月12日に、Eventus Systems(以下、Eventus)とパートナーシップを締結したことを発表した。Eventusは様々な資産において取引の監視やリスク対応のためのソリューションを提供している米国企業だ。

同社の技術をBitMEXシステムに活用して取引の監視を強化、効率良く違法な取引を行うユーザーを発見できるようにする。

関連: 仮想通貨取引の監視やマネロン対策を強化──BitMEX、米セキュリティ企業と提携

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
14:50
日本の暗号資産規制、具体的な方向性は?──金融審議会WG
金融審議会WGが暗号資産規制の報告書案を取りまとめ。資金決済法から金商法へ移管し、インサイダー取引規制や課徴金制度を新設する。銀行子会社の参入も解禁。座長は「お墨付きを与えるものではない」と強調した。
14:12
仮想通貨企業のベンチャー投資、価格上昇でも活動は低調=レポート
仮想通貨金融大手ギャラクシーデジタルは、2025年第3四半期(Q3)の仮想通貨ベンチャーキャピタル(の現状について、市場心理は改善し活動も増加しているものの、以前の強気相場の水準には大きく及ばないと指摘した。
13:35
F・テンプルトン、ソラナETFの最終上場手続きを完了 まもなく取引開始へ
運用資産255兆円を誇るフランクリン・テンプルトンがソラナETFのForm 8-Aを提出。取引開始が目前に迫る中、既存のソラナETFは20日連続で純流入を記録し、累計858億円の資金が流入している。
13:10
米CFTC、民間企業CEOにイノベーション評議会への参加を呼びかけ 仮想通貨にも対処 
米CFTCのファム代理委員長が「CEOイノベーション・カウンシル」参加者の候補者推薦を呼びかけた。仮想通貨や予測市場の規制策定に向け、業界リーダーを募集している。
11:15
VanEck、BNB現物ETFのステーキング計画を撤回 方針転換に
VanEckが米SECに提出したBNB現物ETFの修正届出書で、当初予定していたステーキング機能を撤回。BNBの有価証券分類をめぐる規制リスクが背景にあるとみられる。
11:05
米上場のリライアンス社、デジタル資産トレジャリーをジーキャッシュ(ZEC)に一本化
ナスダック上場のリライアンス・グローバル・グループがデジタル資産トレジャリーを仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)に統合した。プライバシー機能を持つ仮想通貨への需要が高まる中、サイファーパンク・テクノロジーズも追加購入を発表している。
10:25
予測市場ポリマーケット、CFTC承認受け米国市場に正式復帰
予測市場大手ポリマーケットが米CFTCの承認を受け、3年ぶりに米国市場に正式復帰。2022年の罰金処分後、QCX買収とICEからの投資を経て、完全規制下での事業再開へ。
10:10
スタンダードチャータード銀行、21Sharesの仮想通貨カストディアンに選定
スタンダードチャータード銀行が21Sharesの仮想通貨カストディアンに選定された。機関投資家の需要に対応し安全な保管サービスを提供。様々な仮想通貨企業とも提携を進めている。
10:05
「仮想通貨交換業者の販売所誘導に懸念の声」金融庁の作業部会
金融庁は、仮想通貨制度に関する作業部会の報告書案を公開。報告書案には、仮想通貨交換業者の販売所誘導に対する懸念が指摘されているとも記載されている。
07:35
仮想通貨支持派のホワイトハウス経済顧問ハセット氏、次期FRB議長の最有力候補に浮上
ホワイトハウス国家経済会議のケビン・ハセット委員長が次期FRB議長の最有力候補として浮上。トランプ大統領の信頼が厚く金利引き下げ方針に賛同する人物で、デジタル資産市場作業部会で中心的役割を果たしコインベース株も保有。
06:58
米銀大手USバンコープ、ステラで独自ステーブルコインをテスト
米国第5位の銀行USバンコープがステラブロックチェーン上で独自のステーブルコインをテストしている。資産凍結機能などのセキュリティを評価し、バンク・オブ・アメリカやシティに続いてデジタル資産への取り組みを拡大。
06:40
メタプラネット、ビットコイン担保に約200億円を借入れ
メタプラネットは、約203億円の借入れを行ったことを発表。調達した資金は、ビットコインの追加取得やビットコインインカム事業、市場環境に応じては自己株式の取得に充当する予定だと説明した。
06:30
ビットワイズのドージコインETFも承認、水曜日にも取引開始見込み
ニューヨーク証券取引所がビットワイズのドージコインETFの上場を承認した。水曜日にも取引が開始される見込みで、グレースケールとREX-オスプレイに続く3番目のドージコインETFとなる。
06:15
JPモルガン、高リスクのビットコインETF連動仕組債を提案
JPモルガンがブラックロックのビットコインETFに連動する仕組債を提案した。1年後に16%の固定リターンを保証し、2028年には投資額の1.5倍を上限なく受け取れる設計だが、30%超の下落時は損失を全額負担する高リスク商品となる。
05:50
JPモルガンが仮想通貨業界関係者の口座を相次ぎ閉鎖、シェイプシフトも対象に=報道
JPモルガンがシェイプシフトとストライクの関係者の銀行口座を警告なしに閉鎖した。トランプ大統領の禁止令にもかかわらず、仮想通貨業界へのディバンキングが続いているとの懸念が高まる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧