はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ルーブル建ての民間デジタル通貨、禁止の方針か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ルーブル建てステーブルコイン

ロシアの中央銀行が、ルーブル建てのステーブルコイン発行の禁止する方針を取る可能性があることがわかった。中央銀行の代表者たちと市場参加者によるデジタル・ルーブルについてのディスカッションの席での発言だった。

デジタル・ルーブル計画本格化に伴い、それと競合する可能性のある民間ステーブルコインは排除する狙いがある。

ロシア中銀のSergei Shvetsov第一副総裁は、中国を引き合いに出して次のように語った。

中国は人民元のステーブルコインを明示的に禁止した。私たちの姿勢もこれに類似したものになりそうだ。少なくとも、支払い手段として使用されるすべてのものについて規制する予定だ。ルーブルは、あくまでロシア連邦が提供する決済手段である。

ルーブルをデジタル化したトークンが発行されるとすれば、それはロシア中銀が発行する「デジタル・ルーブル」に他ならないという姿勢を示した格好だ。

Shvetsov副総裁が指摘したように、中国人民銀行は10月に発表した人民銀行法改正案の中で「個人や企業・団体は人民元の流通を代替するトークンを発行してはならない」と明記している。

この法案は「人民元は、物理的な形とデジタル版の両方を含める」として、デジタル人民元を合法化するものとなるが、同時にそれ以外の人民元建てステーブルコインは禁止される方針だ。

ロシア中銀は中銀発行デジタル通貨(CBDC)であるデジタル・ルーブルの発行は「非常に現実的」で、実証実験を2021年末から開始する可能性があるとしている。

最大の商業銀行は独自トークンを計画

11月30日、ロシア最大の商業銀行であるSberbank(ロシア貯蓄銀行)は、2021年1月1日に「デジタル金融資産法(DFA)」が施行されるのに合わせて、早ければ1月より独自のデジタル通貨「Sbercoin」の試用運転を行うと発表している。

「Sbercoin」の当初の計画では、ルーブルにペッグしたステーブルコインの発行とされていた。DFA法の規定では、デジタル資産の発行、購入、販売自体は合法的に実施することができるが、ステーブルコインに関する中央銀行の方針次第では、計画の変更や中止も視野に入る可能性が出てきた格好だ。(尚、Sberbankの筆頭株主はロシア政府)

同行は、ステーブルコイン発行計画の他に、デジタル資産を購入できるプラットフォームのローンチも計画している。

関連: ロシア最大の国有銀行、デジタル資産取引プラットフォームを計画

CBDCの流通ケース

ロシア中銀は11月に、同国の主要銀行とデジタル・ルーブルについての会合を開き、その流通方法についても話し合った。

選択肢としては、まず中央銀行がそのプラットフォーム上でユーザーのウォレットを開設して決済を行うモデル(直接発行型)のほか、中銀が商業銀行に向けてウォレットを開設した後に、商業銀行が一般ユーザー向けにウォレットを提供するという二段階のモデル(間接発行型)が挙がった。

この際、商業銀行の側からは、中央銀行がすべてのプロセスを管理する前者のモデルでは、市中の銀行が参加する余地がなくなってしまい、銀行の破綻につながる可能性や、取り付け騒ぎが起こりうるとの懸念が示されている。

これらのリスクは世界でも広く議論されているテーマで、ロシアにおける後者のモデル(間接発行型)を視野に、Sberbank等の商業銀行もデジタル資産プラットフォームの開設に動いている可能性も考えられるところだ。

関連: デジタル・ルーブル導入のリスクは? ロシア中銀がヒアリング開始

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/02 水曜日
14:30
ソニー・シンガポール、オンラインストアでステーブルコインUSDC決済に対応
ソニー・シンガポールが仮想通貨取引所と提携し、オンラインストアでステーブルコインUSDCによる決済サービスを開始。シンガポール初の仮想通貨決済対応家電ブランドとなり、ソニーグループの分散型技術戦略と連動した取り組みとなった。
13:25
エリック・トランプ氏「仮想通貨事業参入のきっかけは不当な銀行口座閉鎖」
トランプ大統領の次男エリック氏は、大手銀行による突然の口座閉鎖が仮想通貨事業参入のきっかけとなったと明かした。同氏は、ブロックチェーン技術により今後10年で金融や銀行の在り方は大きく変わると予想している。
12:56
メタプラネット、ビットコイン追加購入で累計4,206BTCに
メタプラネットが4月2日に仮想通貨ビットコインを160BTC、約20億円分追加購入し、累計4,206BTCに保有量を伸ばした。2025年末1万BTC・2026年末2万1,000BTCを目指し、独自財務戦略を進める。
12:05
ビットバンク、村上信五さん起用の新CM放映開始へ
国内暗号資産取引所の大手ビットバンク株式会社は4月2日、バラエティ番組の司会などで活躍する村上信五さんを起用した新CM「Everybody bitbank」シリーズの放映を4月3日から開始すると発表した
11:44
米グレースケール、バスケット型仮想通貨ETF申請 XRP・ソラナ・ADA含む5銘柄で
米グレースケールがビットコイン他複数の仮想通貨に投資する「デジタル・ラージキャップ・ファンド」のETF転換をSECに申請した。承認されれば一般投資家にも開放される見込みだ。
11:00
「決済用ステーブルコインは利子提供不可」米ヒル議員が強調 コインベースらの嘆願却下
米下院金融委員長が決済用ステーブルコインの利子提供は認められない計画だと強調。コインベースなど仮想通貨業界からの要望を却下した。法案にも禁止条項が盛り込まれている。
10:30
国内上場のenish、1億円相当のビットコイン購入へ Web3事業強化で
株式会社エニッシュが1億円相当のビットコインを4月1日から4日にかけて取得すると発表。ブロックチェーンゲーム開発を手がけながら、Web3領域での事業展開強化と財務戦略の一環としてビットコインを活用へ。
10:15
バックパック、FTX EUの顧客へのユーロ返還手続きを開始
仮想通貨取引所バックパックは、FTX EUの顧客にユーロを返還するための手続きを開始。FTX自体は現金での返還をすでに開始しており、仮想通貨の買い圧につながるのではないかとの見方も上がっている。
08:20
バリュークリエーション、2度目の1億円分のビットコイン購入を実施
東証グロース上場のバリュークリエーション株式会社が3月31日、1億円で7.8BTCの追加購入を発表。3月17日の初回購入から2週間で2回目の投資を実施した。
08:15
ビットコイン一時50万円上昇、米経済指標とトランプ関税政策が影響|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは前日比で一時50万円の上昇となった。現在、市場の最大の注目材料はトランプ大統領による関税政策であり、ビットコインはリスク資産である米国株価指数との相関性が非常に高くなっている。
07:50
『ビットボンド』提案、トランプ政権のビットコイン準備金戦略、年間10兆円の財政削減効果も
ビットコイン政策研究所が「ビットボンド」提案を発表。米国債の金利負担軽減と仮想通貨ビットコイン保有増加を同時実現する戦略で、2兆ドル規模で導入した場合、年間700億ドルの節約効果と推算。
07:20
ビットコイン購入準備のゲームストップ、2200億円調達済み
米ゲーム小売大手ゲームストップが15億ドルの無利子転換社債発行を完了し、ビットコイン購入計画を進行。マイクロストラテジーの戦略に類似する企業の仮想通貨投資の新たな展開に。
06:55
三井住友FG、アバランチらとステーブルコインを共同開発
三井住友FGは、ステーブルコインの開発を行うことがわかった。仮想通貨アバランチを開発するAva Labsら3社と協業し、26年度を目処にした発行を検討している。
06:35
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、二社統合モデルでIPO計画
トランプ家支援のAmerican Data CentersとビットコインマイナーHut 8が設立した合弁会社American Bitcoinが上場計画を発表。エネルギー・インフラとマイニング事業を二社統合モデルで展開していく。
06:12
ブラックロック、英で仮想通貨事業者認可を取得、ビットコインETF提供へ
世界最大の資産運用会社ブラックロックが英国金融行動監視機構から仮想通貨事業者として認可を取得。資産12兆ドルの投資巨人が欧州向けのビットコインETFを英国拠点から運営へ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧