仮想通貨取引所の運営終了へ
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは24日、韓国ユーザー向けの取引所「Binance KR」の運営を終了すると発表した。
取引所の利用が伸びず、韓国ウォンにペッグした独自ステーブルコイン「BKRW」との取引ペアの出来高が増えなかったことが原因としており、結果として流動性が限定されたと説明している。
バイナンスはフィンテック企業BxBの買収と同時に、Binance KRの展開を発表。2019年末に韓国で現地法人「Binance Co.Ltd」を登録した。
韓国は仮想通貨の人気が高く、バブル期の取引状況からアルトコインに寛容な国だと見られていたため、Binance KRは注目度が高かったが、今年4月の取引開始から約8カ月での終了発表となった。
今後は段階的に運営を終了していく。新規登録の受付は24日に終えており、取引サービスの終了は来年1月10日、最終的な運営の終了は1月29日を予定する。この後はアカウントにアクセスすることができなくなるという。
バイナンス本体の流動性を活用できれば運営を継続できた可能性もあるが、2021年3月から韓国で施行予定の法律によって、他の事業者のユーザーとの取引が禁止されるため、このことが運営終了の原因であるとの見方が強い。
TheBlockによると、Binance KRのJiho Kang CEOは、これから現在の市場状況をもとに戦略を再検討すると説明している。「規制の要件を満たしながらサービスを行うための方法を今後考えていく」としている。
バイナンスCEOのCZ氏は、「韓国コミュニティを含めたユーザーのために、ベストなサービスを提供できるように今後も努めていく」とコメントした。