- 仮想通貨市場
- BTC/JPYは、日本時間朝5時付近に2段目の下落が確認された後反発、落ち着きを取り戻し72万円近くで安定して推移。仮想通貨市場に大きなインパクトを与える日本の規制事情に関する、『第一回 仮想通貨交換業等に関する研究会』が金融庁で開催されました。
- 日米株価市場
- やや米中貿易摩擦懸念が和らいだものの、シリア情勢、トランプ大統領の弁護士事務所の捜索などが悪材料に。最も市場の関心事である、米中貿易摩擦懸念がやや和らいだものの、シリア問題や、財政赤字のペースの加速懸念、フェイスブックCEOの議会証言など懸念材料が未だ残っていることから、日米共に上値が重い展開になりました。
仮想通貨市場
BTC/JPYは、昨日18時付近の瞬間的な暴落後、日本時間朝5時付近で2段目の下落が確認された後反発、落ち着きを取り戻し72万円近くで安定した推移しています。
仮想通貨市場は、BTCと同様に大きな価格の動きは見られず、アルトコインも含め前日比と同水準の動きとなっています。
bitcoinityのデータから2段目の暴落が記録された日本時間朝5時付近の取引量を見ると、海外取引所bitfinexの取引量だけ急増していることが確認できます。
取引所に関する注目点は、仮想通貨の暴落の原因となったペッグ通貨Tether(テザー)への対策を各取引所が各々発表を行なっており、本日明朝大きな取引量を検出したBitfinexは、新たなペッグ通貨となる『Dai』の追加を発表しました。(新規取り扱い通貨は12種)
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Tetherのような主要なペッグ通貨との直接的な競争が生まれることになることが期待され、ユーザーのペッグ通貨選択肢が広がることで、下落時の資金が市場外部のフィアットではなく、仮想通貨市場の中で留まる利点も大きいでしょう。
また市場規模の大きい日本では、コインチェックの事件以降、金融庁を中心に日本の規制をどのように進めていくのか議論が重ねられていますが、本日『第一回仮想通貨交換業等に関する研究会』が金融庁で開催されました。
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警察庁などの各省庁も参加したほか、みずほ証券、マネーパートナーズ社、東京大学の教授など有識者が集まり、業界団体と共に今後の仮想通貨交換業に関して協議を行いました。
業界関係者は技術を推す反面、全体の意識は規制は一辺倒ではない印象で、今後の仮想通貨市場を占う日本の規制ということもあり、どのような影響が出てくるのか注目されます。
価格上昇を記録したアルトコインでは、NEOのエアードロップ以降価格を続伸させる「Ontology(ONT)」が本日も25%上昇を記録、時価総額を21位まで続伸。
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17日に大型パートナーシップ情報を公開すると公言するVergeが、先日の51%攻撃で問題化した中で、期待による価格上昇を記録しました。
またGolemは、メインネットのローンチを発表して25%近い上昇幅を記録しています。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連銘柄
コインチェック関連のマネックスグループが、-7.09%安と3日ぶりに反落。
4月10日に「SMBC日興証券」が公開したレーティングでは、目標株価を250円→490円に引き上げ、投資評価「2」を継続。
仮想通貨取引所「コインチェック」の子会社化という大きなマーケットインパクトに対して、控えめな目標株価および投資評価の据え置き理由として、
- 集団訴訟リスク
- みなし業者リスク
- 顧客流出リスク
を指摘。
ただし、これらのリスクが払拭された場合の”ブルシナリオ”での理論株価は、1520円(10日終値:472円)としています。
本日は、そのほかの仮想通貨銘柄もマネックスに引きずられるようにして、全体的に軟調なまま相場を終えましたが、決算懸念などで急落していた「ファステップス」が12.60%高と反発。
同社は、連結孫会社の株式会社マイニングワンによる仮想通貨マイニング事業を3月1日から稼働開始しており、18年2月期の連結最終損益では赤字幅が拡大したものの、19年2月期は2.2億円の黒字に浮上する見通しとしています。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連銘柄の最新情報一覧は、以下の記事を参考にどうぞ。
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NY市場
- NYダウ:23,979.10(+46.34)
- NASDAQ:6,950.34(+35.23)
- S&P500:2,613.16(+8.69)
日本時間10日に引けたNY市場は、主要三指数揃って小幅高となりました。
8日にムニューシン財務長官が「中国とは話し合いを続けてる 貿易戦争になるとは思っていない」と発言したとの報道があり、米中貿易戦争リスクがやや低下した事で、寄り付き直後から、ダウは徐々に上昇し、一時400ドル上昇する場面もありました。
しかし、財政赤字のペースが加速するとの見通しが出たほか、FBIがトランプ大統領の弁護士事務所を捜索との報道から後場から引けにかけて上げ幅を縮小し、結局46ドル安で引けました。
米国10年債利回りは2.782%と、先週末から上昇したほか、米WTI原油価格も上昇しました。
金利上昇などの要因から、ゴールドマン・サックス、JPモルガンチェースなど銀行株が買われた他、がん治療薬の臨床試験で好結果が得られたとの事から、メルクが終値ベースで5%を超える上昇となりました。
その他、ホームデポやロウズなどが下落した他、アンダーアーマーや、ギャップ、メーシーズなどの下落が目立ちました。
東京市場
- 日経平均:21,794.32(+116.06)
- TOPIX:1,731.94(+6.06)
- マザーズ:1,176.82(-5.96)
東京市場は、高安まちまち。
寄り付き直後が、米中貿易摩擦が懸念材料となりマイナス圏で推移していましたが、中国の習近平国家主席が演説にて輸入関税の引き下げについて言及したと伝わり、日経平均は一時250を超えて上昇する場面もありました。
ただ、シリアのアサド政権が化学兵器による攻撃をしたとの疑惑問題で、トランプ大統領がシリアに対して24〜48時間以内に重大な決定をすると言及したことや、フェイスブックのザッカーバーグCEOの議会証言への警戒感から上値は限られ、結局日経平均は116円高で終わりました。
為替も日経平均と同様に、習近平国家主席の演説を受けて、朝方106円台後半だったのが、107円台にまで回復。
円安なども材料に、トヨタなどの自動車株や、コマツなどの建設銘柄が上昇しました。
従来までの国際関係であれば、市場開放を要求する米国と、自国市場を守る中国の対立でしたが、それが今や一変し中国が市場開放の道を歩み始め、貿易不均衡を理由に関税政策を取る米国となりました。
この変化は何を意味し、国際経済に一体どんな影響を与えるのでしょうか。