はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

キルギス共和国、仮想通貨に法的根拠を与える法案提出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

キルギス共和国で仮想通貨の規制法案

キルギス共和国で暗号資産(仮想通貨)に法的根拠を付与し規制する法案が提出された。

法案について同国の中央銀行は公式の説明文書を発表。「キルギス共和国では、投資手段の1つとして仮想通貨に対する国民の関心が高まっている」ことと、「仮想通貨市場が発展しており、特に決済サービスと国境を越えたオンライン決済(主に電子商取引)の分野で、従来の金融構造に浸透し始めている」ことを指摘している。

このような状況では、少なくとも次の問題があるという。

  1. 技術とビジネスの発展のための好ましい環境の欠如。
  2. 不正なスキームの出現、テロ活動への資金提供のリスク、犯罪収益の合法化(マネーロンダリング)、資本流出。
  3. 消費者と投資家の権利の保護。

法案は、こうしたリスクを軽減するために仮想通貨の流通と仮想通貨取引サービスプロバイダーの活動の法的根拠を作成するものだ。また、国際的な規制機関である金融活動作業部会(FATF)の推奨に従い、資金洗浄やテロ資金調達の予防を行うものでもある。

さらに、革新的なデジタル製品やサービス開発のための環境を整えることも目的である。

2020年11月に法案作成の着手を発表した際にキルギス中央銀行は、規制を設けることの恩恵として、「革新的技術の開発を促進することで、投資家を含む経済界に有利な条件を作ること」、「仮想通貨市場の透明性確保」、また「最適な課税制度の導入」も挙げていた。

仮想通貨取引所のライセンス制度

法案によると、仮想通貨取引サービスは、中央銀行にライセンス登録した仮想通貨交換事業者だけが提供可能。

仮想通貨取引所は、情報セキュリティ、事業継続性、消費者保護、マネロン対策等について法的遵守する手順を説明する文書を作成し、中央銀行が参照できるように取引記録を保持することが義務となる。

また緊急事態やリスクが発生した場合、当局に従ってリスクを軽減するための措置を講じる必要があるという。

仮想通貨の所有権は、裁判所によって保護されるようになる。一方で法人や起業家の権利は制限され、マイニングに従事する者、そして個人のみが仮想通貨を購入して処分する権利を持つ。

企業や個々の起業家は、登録された仮想通貨取引事業者やマイニング事業者ではない場合、仮想通貨の購入、取得、保管、譲渡を行ったり、商品やサービスの支払いとして、また投資や預金の形で仮想通貨を受け入れることはできない。また、仮想通貨による派生金融商品や証券の作成と配布も禁止される。

法案は中央銀行の公式ウェブサイトに掲載され、公開討論の後、討論参加者のコメントや提案を考慮して最終決定される見込みだ。

安価な電力でマイニングに優利なキルギス

キルギスは安価な電力のために仮想通貨マイニング業者に好まれている国の1つだが、これまでは具体的な仮想通貨法が存在しておらず、問題を引き起こしていた。

例えば2019年9月にキルギス政府は、電力を過剰に消費しているとして、45社のマイニング事業者に対して電力供給を遮断している。今回の法案が承認されれば、将来マイニング事業についてもより明確な方針が打ち出される可能性もありそうだ。

尚、キルギスの隣国カザフスタンも、現在仮想通貨マイニングの新たな中心地として躍進している。

関連:「前年比3倍の採掘能力」カザフスタンのマイニング事業計画で巨額資金誘致へ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/30 火曜日
14:00
米カリフォルニア州の超富裕層への「5%資産税」に業界猛反発 仮想通貨起業家流出の懸念も
米カリフォルニア州で純資産10億ドル超の富裕層に5%課税する提案が行われ、Kraken創業者やBitwise CEOをはじめとする仮想通貨・テック業界リーダーが強く反発し、警告を発した。株式、不動産、仮想通貨などを対象とし、未実現の含み益にも課税される点が問題視されている。
14:00
コインベース・ベンチャーズが注目する2026年の仮想通貨4大トレンドとは
米最大手コインベースの投資部門コインベース・ベンチャーズが2026年に積極投資する4分野を発表した。RWA永久先物、専門取引所、次世代DeFi、AIとロボット技術など、次のブレイクアウトが期待される仮想通貨領域について紹介。
12:32
ビットマイン、イーサリアム買い増し 独自のステーキング・インフラも準備中 
ビットマインの仮想通貨イーサリアム保有量が411万枚に到達した。年末の価格下落を好機と捉え買い増しを行っている。2026年には独自ステーキング基盤も公開予定だ。
10:00
2025年の仮想通貨市場を重要ニュースから振り返る
2025年は仮想通貨を支持するドナルド・トランプ氏が米大統領に就任し、相場は米国の動向から大きな影響を受けた。本記事では、ビットコインの最高値更新など1年間の重要ニュースを振り返る。
09:50
仮想通貨投資商品、先週700億円超の純流出 XRP・ソラナは好調維持=CoinShares
仮想通貨投資商品から先週700億円超が流出した。CoinSharesは投資家心理がまだ完全に回復していないと分析した。一方で資産別ではXRPとソラナへの流入は好調だった。
12/29 月曜日
14:23
ビットコインは持続的上昇局面に?4年サイクル論争と機関投資家の影響力
Bitwise CIOマット・ホーガン氏が「ビットコインの4年サイクルは終焉し、持続的上昇局面に入った」と主張した。ハーバード大学など大手機関がBTCを保有し、個人投資家から機関への資産移転が進行。ボラティリティ低下の理由と、「階段を上りエレベーターで降りる」値動きパターンを専門家2人が詳しく解説。
13:35
AIや仮想通貨のショッピング活用進む Z世代が牽引か=Visaレポート
決済大手ビザの調査で、ショッピングにAIツールや仮想通貨を利用する消費者が増加していることが判明。特にZ世代が牽引していた。ステーブルコイン送金への関心も高まっている。
09:44
スベルバンク銀、ロシア初の仮想通貨担保ローン発行
ロシア最大の銀行スベルバンクが同国初の仮想通貨担保ローンを発行した。ビットコインマイニング企業に融資し、デジタル資産担保の仕組みを検証している。
12/28 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、MTGOXハッキング容疑者関連のBTC送金やearnXRPローンチなど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン年末相場、値頃感から買い戻し期待も|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコインは方向感に欠け1400万円周辺で推移。26日のオプションカット通過後の動向が注目される。底入れには12月高値9.4万ドルの回復が条件だが、割安感から買い戻されやすいとbitbankアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本居住者向けサービス終了発表に高い関心
今週は、大手仮想通貨取引所Bybitの日本居住者向けサービス終了の発表、仮想通貨市場の調整局面、日銀の植田和男総裁の講演に関する記事が関心を集めた。
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧