SparkトークンIOUとXRPの価格
Flare NetworkのネイティブトークンFLR(Sparkトークン)の事前取引で、Bitrueで取引されるIOU版FLRの価格が、仮想通貨XRPを超えて推移している。(26日10時時点)
FLRの発行量やトークンディストリビューション(分配比率)から、トークン配布後でも同価格で推移した場合、仮想通貨市場の時価総額ランキングでTOP5入りする可能性があり、プロジェクトの正式ローンチ前の取引価格としては、想定以上に高い価格で取引されている可能性を指摘する声が出ている。
現在、FLRのIOU取引を提供しているのは、Poloniex、Bitrue、Giottusの3社。Giottusは小規模な取引所であることから、注目はPoloniex、Bitrueの2取引所の価格に集まっている。
実際の取引価格を見ると、グローバル市場で取引されるXRPが約0.268ドル(約28円)で取引されているのに対し、BitrueのFLRのIOU取引が0.28ドル(約29円)で取引されている。同じくIOU取引を提供するPoloniexは、0.109ドル(約11円)で、Bitrueと2倍以上の差がついた。
Flare NetworkはFLRを未だ配布を行なっていないため、これらの取引所が提供しているのは、その取引所内の流動性に限定されたIOU(代替物)の取引となる。FLRのIOUは、それぞれの取引所で撮られたXRP保有者のスナップショットによって、その取引所でXRPを預け入れていた人に対し、同等数が配布されている。IOUはもちろん出金は不可能となる。
これらの状況から、板取引に伴う取引所ごとの受給がIOU価格に反映されている。ある程度、他社のIOU価格を参考に取引価格が均衡する可能性も指摘されていたが、現物取引かつ限定的な流動性のFLRーIOU取引では結果として、価格が乖離する状況が確認されている。
今回のケースを見ると、IOU数が限られる市場の中で、Bitrueの市場で買いに傾いていた状況が見て取れる。実際にローンチ後の取引価格を確認するまで、グローバルのマーケット価格がどのように推移するかは明らかではないが、XRP等の時価総額との比較やエアドロップでの配布というケースも考えると、以下のような状況が可能性として高いといっても過言ではないだろう。
- Bitrueでエアドロップを申請したユーザーの有意性(結果論)
- 現在のIOU価格は未だに参考価格にはなっていない
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なお、IOU取引の24出来高推移は、Poloniex(XFLR/USDT)が304,366ドル(約30,000,000円)で、Bitrue(FLR/USDT)が178,205ドル(約18,400,000円)となっており、Poloniexのほうが出来高が高い。XRPの出来高と比較すると、26日時点で最も出来高の高いUpbitのXRP/KRWペアで71,450,780ドル(約7,400,000,000円)となることから、出来高がいかに小さいかが見て取れる。
トークンの配布総数
FLRのスナップショットは、2020年12月12日に完了しており、XRPとFLRの配布割合を可能な限り1:1の割合を保つ方向で調整されている。
当時、発表された分配トークン数は、約458億FLRに決定した。(下記データはスナップショット時点)
- XRPトークン総数: 99,990,822,918
- リップル社の保有するXRP: 54,172,271,587
- スナップショット非対応の取引所の保有するXRP: 322,744,698
- 分配するトークン総数:45,827,728,412
プロジェクト関連では、今月9日に、ライトコイン(LTC)をFlare Networksに統合すると発表し、FLRのうち50億FLRをLTCの参加者に配布し、Flare財団への配布量(総発行枚数の30%)を減らすとの方針が示されている。
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