はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

税率20%の分離課税対象、国内初のビットコイン証券化商品「BTCレバレッジトラッカー」15日取り扱い開始へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインの証券化商品がローンチ

eワラント証券株式会社は、2月15日より、個人投資家向けカバードワラント(eワラント)の新規銘柄として、ビットコイン先物リンク債プラス5倍トラッカー、及びビットコイン先物リンク債マイナス3倍トラッカーの取扱い開始を発表した。

「ビットコインレバレッジトラッカー」は、ビットコイン相場を対象とするeワラントで、暗号資産(仮想通貨)を対象とした個人投資家向け証券化商品としては日本初の商品となる。eワラントは、少額(数千円〜)レバレッジ投資が可能なカバードワラントという金融商品取引法上の有価証券だ。

今回、取扱開始する「ビットコインレバレッジトラッカー」は、米シカゴマーカンタイル取引所(CME)に上場している特定の限月の米ドル建ビットコイン先物を対象とするeワラントであり、ビットコイン先物価格上昇時に値上がりが見込める「プラス5倍トラッカー型」と、ビットコイン先物価格下落時に値上がりが見込める「マイナス3倍トラッカー型」の取引が可能となる。

トラッカーとは、指数、指標等に連動する投資成果を目指すものでETF、ETNと類似の商品性をもち、レバレッジトラッカーは、ブルベア投信・レバレッジETFの弱点を改良した商品性を持つという。相場上昇時に恩恵を得るプラス型は株式市場における「日経レバレッジ指数ETF」、相場下落時に恩恵を得るマイナス型は「日経インバース指数ETF」が連想されるだろう。

出典:eワラント証券(価格変動のイメージ)

CFD取引と3つの違い

1. 追証が発生しない

暗号資産相場を対象とするレバレッジ取引としては、暗号資産CFD(差金決済取引)が有名だが、暗号資産CFDは証拠金取引なので、予想に反して暗号資産価格が動いた場合、追加の証拠金差し入れが必要となる「追証」が発生するリスクがある。

その点において、BTCレバレッジトラッカーであれば、有価証券取引に該当するため、最大損失は元本までに限定される。

2. レバレッジを利かせやすい

暗号資産CFDは、金融庁により証拠金取引のレバレッジ上限は「最大2倍」に限定されているが、ビットコインレバレッジトラッカーは対象原 資産であるビットコイン先物(リンク債)の変動幅のプラス5倍、マイナス3倍にほぼ連動する商品設計となっている。

3. 税制面で優遇される

有価証券(債権)取引であるメリットとしては、株式投資やFX(外国為替証拠金取引)と同じく、税制面での優遇措置が受けられることにある。

仮想通貨の取引で得た利益は、「雑所得」に区分され総合課税対象となるため、一律10%の住民税を合わせた累進課税が適用される。

会社員であれば会社の給与所得など、ほかの収入と合算した額に応じて税率が決まり、所得額に応じて「15~55%(最高税率)」が課税対象となるため、所得(年間給与収入+仮想通貨収入から給与所得控除を差し引いたもの)が高いほど、税負担が重くなる計算だ。

「国税庁:速算表」(https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2260.htm)

eワラントであれば、税率20%の分離課税対象となるほか、上場株式や投資信託の譲渡損等は、3年間の損失繰り越し控除が可能となる。

関連:「ビットコインなど仮想通貨税率を20%に」業界団体が税制改正要望を提出へ

eワラント取引のデメリット

通常のeワラントは設定された満期日に強制清算されてしまう点や、価格変動がないなど他条件が一定の場合、満期日に向かって時間経過と共に価格が下落するリスクがある点には留意したい。

eワラントの場合は一般的に時間の経過によって目減りする(時間的価値の減少)ため、対象原資産の価格が買付け時点より上がったとしても時間経過の目減りの影響のほうが大きい場合には損失となる可能性がある。

2/2 21:00 追記:

ただし、今回発表した「レバレッジトラッカー」は通常のワラントと違ってセータを内包していないため、満期に向かって価格下落することはない。あくまでも原資産価格の推移に連動することになるという。

2/9 追記:

国内最大手SBI証券は9日、日本初となる暗号資産を対象とするeワラント「ビットコインレバレッジトラッカー」提供開始のお知らせを発表した。

その特徴について、以下のように明瞭にまとめた。

① ビットコイン相場を対象とした日本初の個人投資家向け証券化商品

② ビットコイン先物の変動幅のほぼプラス5倍、マイナス3倍の値動き

③ レバレッジ投資でありながら追証はなく、最大損失は投資元本に限定

④ 1万円程度の少額からビットコイン相場に投資が可能

⑤ ビットコイン先物を対象としており、ハッキングや盗難のリスクなくビットコイン相場に投資が可能

⑥ 証券口座でビットコイン相場に投資が可能

SBI証券は、今後も「業界最低水準の手数料で業界最高水準のサービス」を実現するべく、商品・サービスの拡充に努め、個人投資家の皆さまの資産形成を支援するとしている。

関連:ビットコインの高騰理由を解説、加速する資金流入に「3つの要因」

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/24 土曜日
13:50
コミュニティ投票を提案 Sui上DEX「Cetus」の230億円盗難資金返還に向けて
Sui上のDEX Cetusが2.2億ドル仮想通貨盗難で6000万ドル回収に国際捜査連携、1億6200万ドル凍結資金の返還についてSuiコミュニティ投票を提案。
13:20
ステーブルコインが2兆ドル規模の米国債需要を創出可能=米財務長官
ベッセント米財務長官がステーブルコイン推進により2兆ドルの米国債需要が創出されると予測した。また、トランプ政権の関税交渉の行方についても見解を示している。
11:35
ビットコイン下落でストラテジー株が7.5%安、メタプラネットは一時ストップ安
トランプ大統領の関税発言を受けビットコインし関連企業の株価にも飛び火。一方、安全資産の金は大幅反発。
10:25
ビットコイン、史上最高値更新も大口売り圧力は限定的か=アナリスト
仮想通貨ビットコイン史上最高値更新中、Cryptoquantアナリストが大口投資家動向を分析。取引所流入3億ドルと低水準維持。MVRV比率の乖離現象で市場構造変化を指摘。
09:45
今回のビットコイン強気相場は機関投資家主導、個人からクジラへ移行=Matrixport
仮想通貨ビットコイン上昇を主導する層が個人投資家から機関投資家に移行しているとMatrixportが分析した。企業のビットコイン財務戦略採用で市場構造が変化していると述べる。
09:15
CZ、トランプ一族のWLFIとの関係に関するWSJ報道に反論
トランプ家の仮想通貨プロジェクトWLFIのフィクサーではないと、バイナンス前CEOのCZ氏がWSJの報道内容に反論した。これまでの経緯も明かしている。
08:20
ハイパーリキッドのHYPEトークン最高値更新、OIが90億ドル突破
仮想通貨分散型取引所HyperliquidのHYPEトークンが史上最高値37.24ドルを記録。オープンインタレスト93億ドル突破と大口10億ドルロングポジション構築が価格急騰を後押し。
07:32
スウェーデンのH100グループ、同国上場企業初のビットコイン戦略開始
スウェーデンのH100 Group ABが50万ドルで4.39ビットコインを購入し、同国初の上場企業による仮想通貨準備金戦略を開始。議会の国家ビットコイン準備金提案と同時期の動向として注目。
06:35
米セムラー、455ビットコインを追加購入
米ナスダック上場の医療技術企業セムラー・サイエンティフィックが仮想通貨ビットコインを455BTC追加購入し総保有数4264BTCに。一方で株主代表訴訟の可能性も浮上。
06:15
ビットコイン・イーサリアム・XRP反落、トランプのEU・アップル関税発言を受け
トランプ大統領がEU輸入品50%関税とアップル25%関税を発表後、仮想通貨ビットコインが11万ドルから10万8400ドルに急落。仮想通貨市場で2億ドル超の清算発生。
05/23 金曜日
18:05
ビットコインは今後どうなる?2025年の価格展望・注目材料
2025年5月、仮想通貨ビットコインは11万ドルに到達。今後どうなるのか?価格上昇を支える5つの注目材料と専門家の予測を解説します。
13:50
セイラー率いるストラテジー社のビットコイン戦略を徹底分析=VanEck
資産運用大手VanEckがストラテジー社(MSTR)のビットコイン戦略を分析。レバレッジをかけたBTC投資商品として評価し、プレミアム発生理由と主要リスクを解説した。
13:25
政府・日銀、デジタル円に関する第2次中間整理を公表 プライバシー保護と民間決済との共存策を検討
政府・日銀、CBDC第2次中間整理を発表。日銀が個人情報を扱わない「二層構造」でプライバシー保護を。民間決済手段との共存や相互運用性向上に向けた具体的検討結果をまとめた。
13:00
『ビットコインピザの日』15周年 ATH更新も長期保有者の利益確定は減少=データ
仮想通貨ビットコインは初取引を記念するピザ・デー15周年を迎え史上最高値を記録した。一方で、長期保有者の利益確定は昨年12月比で大幅減少している。
12:08
ビットコイン11万ドル台で推移、個人投資家の出遅れシグナルは持続性を示唆
ビットコインは11万ドル超の最高値圏で推移。ムーディーズによる米国債格下げを受け、ヘッジ手段としてのBTC需要が急増した。一方、SECはXRP・ライトコインETFの承認判断を8月に延期している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧