SWIFTの新規事業
SWIFT(国際銀行間通信協会)が中国の中央銀行である「中国人民銀行」のデジタル通貨研究所と清算機関と共同で、金融ゲートウェイ企業を立ち上げたことがわかった。
公式記録によると、企業名は「Finance Gateway Information Service Limited」で1月16日に設立され、当初の資本金は約13億円になるという。
同社の主要所有者として、SWIFTが55%、中国人民銀行傘下の清算機関(CNCC)は34%を持つ。その他、CNCC傘下の国際清算組織CPISが5%、中国の決済業自主規制団体PCACが3%、そしてデジタル通貨研究所も3%を所有することになった。
一方、この金融ゲートウェイ企業に関する事業範囲や目的など具体的な情報は明かされていない。
SWIFTの中国におけるプレゼンスに関しては、中国人民元の国際化を支援するために、2019年に中国で完全海外資本企業を立ち上げた。現在、中国政府がデジタル人民元の大規模試験を実施しているため、SWIFTは新企業を通してデジタル人民元に対応する可能性を推測する声も上がっている。
なお、昨年12月、SWIFT独自の新たな高速送金サービス「SWIFT gpi Instant」が初めて実用化のフェーズに進み、リアルタイムに近い速度で送金ができるようになったことが判明した。