CoinPostで今最も読まれています

Corda提供の米ブロックチェーン企業R3、機密データを扱う新製品リリース

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

機密データを安全に共有することが可能に

オープンソースブロックチェーン「Corda」の開発主導で知られる米大手ブロックチェーン企業R3社が、機密データを扱う新製品をリリースした。

新製品は、機密のビジネスデータを保護するコンピューティングプラットフォーム「Conclave」だ。

Conclaveを使用すると、企業は実データを誰にも公開することなく、データセットを安全に集約できるという。R3社は「データ所有者が、データの処理方法をコントロール」して「不正を検出、コストを削減し、価値あるマルチパーティ分析を構築できる」ものだとしている。

Conclaveは現在、独立プ​​ラットフォームとして利用可能で、R3社の主力ブロックチェーンプラットフォーム「Corda Enterprise」と互換性がある。Corda EnterpriseとConclaveの完全な統合も、まもなく実施される予定だという。

Conclaveが活用できるシーン

この新製品の具体的な使用例も幾つか示されている。

デジタル金融分野の企業IntellectEUの責任者Chaim Finizola氏はConclaveについて、同社の保険プラットフォームを補完するとして次のように語った。

疑わしい保険請求に関わるプライベートなデータを保険会社間で照合することにより、不正な二重請求を防ぐことができる。Conclaveを使用することで、リアルタイムで不正行為を監視することに一歩近づく。

また、Conclaveの公式サイトでも潜在的な導入事例が挙げられた。

例えば病院の関係者が、臨床試験を実施している研究会社に、機密性の高い患者の医療記録を送信する場合だ。この場合、研究会社の従業員が不正にデータを盗んだり、患者が同意しない方法で使用するリスクも存在している。

こうした場合に、Conclaveが提供する「機密コンピューティング」を使うと、他人の手に渡ったときにも、データを保護することが可能だ。

具体的には、データを共有する他の企業が使用するアルゴリズムを調べ、またその企業の従業員がプライベートなデータを確認したり、アルゴリズムを変更したりできないという設定ができる。

機密コンピューティングの世界は「非常に大きい」

マーケットリサーチ企業IDCのリサーチマネージャー、Ralf Helkenberg氏は機密コンピューティングについて、次のように述べた。

今日の企業は、データ保護規制とデータ主導のビジネス成果の達成の間で綱渡りをしている。R3社のConclaveプラットフォームは、Intelのハードウェアベースの機密コンピューティングテクノロジーを活用して、機密データを安全で信頼性高く、法的遵守する方法で扱い、企業がコラボレーションとイノベーションを加速できるようにする。

こうした「データ保護規制とデータ主導のビジネス成果」の両立を可能にする機密コンピューティングについて、R3社は「この世界は非常に大きく、まだ十分に探索されていない」もので、できるだけ多くのイノベーターが参加することを望むとした。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/24 水曜日
08:10
米国のイーサリアムETF上場申請、5月承認は見込み薄か
申請中の仮想通貨イーサリアム現物ETFの多くは5月に最終判断を迎える予定だが、多くのアナリストは承認の確率が低いと予測。背景には、イーサリアム財団への任意捜査で米SECがETHを有価証券に分類しようとしている点や、ビットコイン現物ETFが承認されてからまだそれほど時間が経っていない状況などがある。
07:10
ビットコインの機能を拡充する新提案が公開
仮想通貨ビットコインのブロックチェーン上でスマートコントラクトなどを実現する開発提案がBIP-420として公開。以前から関心を集めている提案の内容が改めて説明された。
06:35
バイナンスアプリの削除、フィリピン当局がアップルとグーグルに命令
フィリピンはバイナンスの顧客基盤における重要な構成国だが、同SECは2023年11月以降、バイナンスを投資に利用しないよう国民に積極的に警告していた。
05:50
エルサルバドルの国営ビットコインウォレット、ハッカーがコードを流出
今回の漏洩は、4月上旬に報告された510万人のサルバドル人の個人情報リークを含む、一連のChivoウォレット関連のハッキングに続くものだ。
04/23 火曜日
19:00
メゾンマルジェラ MetaTABI NFT発売
メゾンマルジェラがMetaTABI NFTを一般販売開始。デジタル専用設計のタビシューズはThe Fabricantとのコラボで、限定版タビブーツとレザーウォレットが付属。今後のWeb3ブランドイベントにも参加可能。
18:00
ライフカードVプリカ 仮想通貨で購入可能に
ライフカードが暗号資産(仮想通貨)決済サービス事業者Slash Fintechと提携。2024年5月15日から「Slash Vプリカ SHOP」でステーブルコイン等を使ったVプリカギフトの販売を開始する。インターネットショッピングやオンラインゲーム等、デジタルサービスでのプリペイド決済が拡大する見込み。
14:00
ベネズエラ、石油取引で仮想通貨使用を加速か
ベネズエラの国営石油会社PDVSAは原油と燃料の輸出において、暗号資産(仮想通貨)の利用を増やす計画だ。背景には米国による制裁再発動がある。
13:00
SEC弁護士2名が辞任、「重大な権力乱用」と非難受け 
米仮想通貨企業Debt Boxに対する訴訟において、連邦地裁が「重大な権力乱用」を理由に米国証券取引委員会に制裁を課したことを受け、同委員会の担当弁護士2名が辞任したことがわかった。
12:00
「スイス中銀はビットコインを準備資産に持つべき」2B4CHが提唱
スイスの仮想通貨擁護団体「2B4CH」は、スイス国立銀行がビットコインを準備金として持つことを提唱している。国民投票を目指す計画だ。
11:00
米大統領候補ケネディJr氏、ブロックチェーンによる国家予算監督を提唱
米大統領選候補のロバート・F・ケネディ・ジュニア氏は21日、米国の国家予算をブロックチェーンに記録して透明性を高めるという考えを披露した。
10:12
NY証券取引所、取引時間の延伸を検討か
仮想通貨と同様に株式等を24時間取引できるようにすることのメリットなどを、ニューヨーク証券取引所が市場参加者に調査していることがわかった。調査の概要が明らかになっている。
09:25
Xverseウォレット、ビットコインRunes機能対応
XverseはOKXのOrdinalsマーケットプレイスや、Magic EdenのビットコインNFT電子市場で利用可能だ。ライバルの仮想通貨ビットコイン専用ウォレット「UniSat」もRunesに対応済み。
08:00
FTX、ロックされたソラナを個人投資家参加のオークションに
FTXは4月上旬ロックされたSOLを清算するために、高割引として、2,500万~3,000万の仮想通貨SOLを約19億ドル相当で売却。これは、1トークン=64ドルの安値だったが、当時の価格は約175ドルだった。
07:15
スクエニ「シンビオジェネシス」、世界展開をアニモカJPが支援
スクエニのNFTコレクティブルアートプロジェクト「シンビオジェネシス」の世界展開を支援するとアニモカブランズジャパンが発表。400社超のWeb3企業に投資するアニモカブランズのネットワークも活用する。
06:45
Magic Eden、ビットコインのミームコイン規格Runesに対応
Runesはビットコインの4度目の半減期が発動した4月20日にローンチされたビットコインメインネット上で代替可能な新規ミームコインを発行するプロトコルで、既存のBRC20トークン規格の改善版に当たる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/24 11:30 ~ 13:30
その他 オンライン
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧