Bybitがイギリス撤退
シンガポールを拠点とするグローバル暗号資産(仮想通貨)取引所BybitがイギリスFCA(金融行動監視機構)の規制を受け、同国の居住者へのすべてのサービスを停止して撤退する決定を発表した。
5日に公開された発表によると、「FCAの仮想通貨デリバティブ禁止令に応じるために、UKの顧客へのサービス提供を停止する」という。
具体的には、2021年3月31日8:00 UTC(現地時間)までに、ポジションの清算と出金を行うことを促しており、イギリスからのアクセス(IPアドレス)等を制限する予定だと説明している。
FCAの方針
FCAは1月6日より、個人投資家に及ぶリスクの高さを理由に仮想通貨デリバティブの取引に対する禁止方針を実施し始めた。その後、多くの仮想通貨企業に向けて勧告メールを送信、ライセンス登録を申請していない企業が1月10日までに事業を停止する必要があると警告していたことも報じられた。
当時の報道では、「既存の仮想通貨企業は、2021年1月9日までにマネーロンダリング防止およびテロ対策資金調達の目的でFCAに登録する必要がある」と指摘され、未登録でサービスを提供し続ける場合「2021年1月10日から刑事犯罪を犯しているとみなされる可能性があり、FCAの刑事および民事執行権限の対象となるリスクがある」と説明された。
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