NFT Investmentsが上場申請の意向
NFT(非代替性トークン)を専門とする投資会社NFT Investmentsが英国で株式上場を申請する意向を発表した。
同社は、英上場企業である暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)マイニング企業Argo Blockchainの幹部が設立した企業。ロンドンのアクイス証券取引所グロースマーケットに2億の普通株を上場させ、約1,000万ポンド(約15億円)を調達する予定だ。
発表によると、上場の際にNFT Investmentsの時価総額は約2,500万ポンド(約38億円)になると見積もられる。「世界の主要証券取引所に上場する、初めてのNFT専門投資会社」になることが期待されているという。
NFT(非代替性トークン)とは、一つ一つが固有な価値を持つトークンで、アート作品やスポーツチームの収集カードなどに使用されており、ここ数ヶ月で人気が大幅に高まっているところだ。
NFT Investmentsは、NFTと、NFTやブロックチェーン技術に関連する企業またはファンドに投資する方針。NFTポートフォリオの価値、NFTの土台となる仮想通貨の価値、さらに同社が購入しライセンス供与するNFTの価値上昇から、株主へ利益を還元すると説明した。
「NFTに大きな市場ポテンシャル」を期待
NFT Investmentsは、NFT市場が長期的に成長し続け「仮想通貨の分野で重要な資産」になることを期待しているとして、次のように説明する。
当社は、世界的にNFT市場が台頭し、現在のコレクターズアイテム産業から市場シェアを獲得するような、大きなポテンシャルがあると考えている。これまでのNFTの取引高は5億ドル(約550億円)を超えており、2021年に入ってからその勢いは加速している。
また、デジタルアートやコレクターズアイテム以外にも、テレビゲームのアイテム、仮想空間の土地、デジタル所有権、NFTを担保としたローンなど、急速に様々な分野に応用が拡大されていることにも言及。
NFT Investmentsのアドバイザリーボードには、有名なNFTゲーム「クリプトキティ」の共同創設者Mack Flavelle氏、Argo BlockchainのCEOであるPeter Wall氏、テレビゲームのパイオニア企業アタリの創設者Nolan Bushnell氏などが名前を連ねている。
NFT Investmentsによると、IPO(新規上場株式)で得た利益は、「潜在的な投資案件を特定してデューデリジェンス(価値やリスクの調査)を実施すること」、また「初期業務に必要な運転資金」として充てられるという。
アクイス証券取引所への上場後、12ヵ月以内に事業を実質的に発展させることができる見込みとしている。