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米IRS長官が仮想通貨に言及、新法案で申告漏れ対策を模索

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の納税漏れを防ぐ法案

米内国歳入庁(IRS)のCharles Rettig長官は「未払いの税金が拡大している」と指摘した。米上院財政委員会の公聴会で証言したものだ。

背景の一つとして暗号資産(仮想通貨)の台頭も挙げている。また、Rob Portman上院議員が構想中の、仮想通貨の税務報告要件を明確化する法案を歓迎すると言及した。

Portman議員は「税務の面で仮想通貨の定義を明らかにして、適切な税務報告ルールを定める法案を起草中だ」と発言。長官の意見を求ると、Rettig長官は、そうした標準的な税金報告ルールがあれば非常に役立つと答えた。

この法案は、まだ構想の初期段階にあるようだ。共和党と民主党の両方から意見を取り入れた、超党派の法案にしたいとPortman議員は説明している。

Rettig長官は、そうした仮想通貨の税務報告ルールは、「未払いとなっている税金額を減らすことに大きく寄与する」と述べた。また、仮想通貨の世界は急速に進化中であるため、様々な分野に対応するガイダンスが必要となる可能性にも言及。進化の一例として長官は、市場規模急拡大中のNFT(非代替性トークン)を挙げた。

関連:非代替性トークンNFTとは|主な特徴と将来性を解

仮想通貨の税金について人々に意識させることも重要だとして、長官は2020年度分より所得税の確定申告様式の目立つ場所に仮想通貨についての質問を設け、回答を必須にしたことに触れている。

関連:「20年に米ドルで仮想通貨を購入した場合、税務申告は必要なし?」 IRS回答巡り混乱

法案の作成は、仮想通貨に税金を支払うべきことを人々に意識させる上でも役立つだろうと示唆した格好だ。

IRSは徴税努力として、トレーダーが納税義務を果たしているか調査する目的で、米大手仮想通貨企業Circle社や仮想通貨取引所Krakenに顧客記録の提出を要求しているところだ。

関連:米IRS、仮想通貨の納税調査で取引所Krakenにも顧客情報の提出を要求

「毎年1兆ドルの税金が未払いに」

Rettig長官によると、法的に支払われるべき税金額と徴収された税金額の違いである「税金の差」は拡大中であり、現在米国では毎年約1兆ドル(約108兆円)の税金が未払いとなっていることも考えられるという。

以前に発表された2011年から2013年までの「税金の差」は年平均4,410億ドル(約48兆円)と見積もられていたが、大幅に拡大していることになる。

こうした未払い税金のほとんどは、富裕層や大企業による税金回避の結果であると長官は説明。

その他に「税金の差」が拡大している理由として、まだ規制が完全に整備されていない仮想通貨セクターの台頭についても指摘した。また、海外で生じたと認識される国外源泉所得や、事業所得を個人所得として扱う条項の乱用も背景にあると述べる。

租税回避スキームが巧妙になる一方で、何年にもわたる予算削減により、IRS関連部門の人員は10年前よりも約17,000人減少しているとも長官は訴えた。

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