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日本暗号資産ビジネス協会、仮想通貨の新ガイダンスに対する意見書をFATFに提出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FATFに意見書を提出

一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会は、金融活動作業部会(FATF)が3月19日に公表した、暗号資産(仮想通貨)に関する市中協議文書に対して寄せられた関係者の意見を取りまとめ、20日付でFATFに提出したことを発表した。

FATFは、マネー・ローンダリング対策における国際協調を推進するため、1989年のG7アルシュ・サミットにおいて設立された政府間会合。FATFが公表したガイダンスは2015年に初めて発表され、2019年に更新されたが、その2019年版をさらに修正する草案が提出されていた。

意見書提出の背景

出典:報道発表資料

同協会が提出した意見書は、FATFが公表した「暗号資産及び暗号資産交換業者に対するリスクベースアプローチに関するガイダンス改訂案」と題する市中協議文書に対するもの。協会は意見書提出の背景について次のように説明した。

FATFが公表した改訂ガイダンスでは、暗号資産というイノベーションが期待される分野について、暗号資産やサービスプロバイダーの定義の拡大解釈等を提案しています。これにより、暗号資産関連ビジネスや技術開発に対する過剰な規制に繋がることが懸念されています。

意見書は、同協会の会員のみならず、仮想通貨交換業者やブロックチェーン開発担当者など様々な人から寄せられた意見をもとに作成されたという。主な内容としては「暗号資産が銀行口座を持たない人々の金融包摂に寄与することへの配慮」や「イノベーションを促進する技術へ寄り添った規制の在り方、プライバシー権など個人の権利保護への配慮」が必要であるなどといった意見を紹介している。

また意見書の中では、FATFの規制基準について暗に批判する内容も盛り込まれていた。

不明確なガイダンスを確定させることは、各法域に不明確な刑罰法規を導入させることにつながるおそれが高い。これはイノベーションを委縮させるだけでなく、不明確な刑罰法規の適用による人権侵害につながりうるものである。

FATFは3月、仮想通貨の国際的な送金ルールとなる「トラベル・ルール」について、金融庁が日本の暗号資産交換業協会(JVCEA)に対し、22年4月を目処に導入を進めるために体制整備を進めるよう求めた。

トラベル・ルールは、仮想通貨取引所などのVASPに対して、取引の送金者と受取人の情報を収集・交換し、その情報の正確性を保証することを求めるマネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策。非中央集権下で拡大する国際送金ネットワークをVASPを中心に管理し、犯罪等を防ぐことを目的とする。

一方、トラベルルールについては、新たに発表されたガイダンスがプライバシーとイノベーションの観点から問題があるとする指摘も相次いでいる。

関連:日本の仮想通貨送金ルール導入目処、2022年4月か【FATF・トラベルルール】

米業界団体も警鐘

米ワシントンDCに拠点を置く仮想通貨業界団体、コインセンター(Coin Center)は3月、FATFが発表した仮想通貨ガイダンスの改定案には、これまでの世界的なコンセンサスを覆す問題点が多く含まれるとし、警鐘を鳴らした。

コインセンターのPeter Van Valkenburgh研究部長は、この修正案にはプライバシーとイノベーションの観点から問題があると主張していた。

関連:FATFの仮想通貨ガイダンス修正案に大きな問題点か、米業界団体が指摘

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