BTCの最小単位 サトシ
米大手暗号資産(仮想通貨)投資企業Galaxy Digital社のMike Novogratz氏は、ビットコイン(BTC)の取引単位をSatoshi(サトシ)に移行すべきと発言した。ビットコイン価格の高騰に伴い、大金がないと手に入らない印象を持つ人も多く、一般的な人々に手が出しにくい価格になっている点を要因として挙げた。
It is time to switch to Satoshis. Too many people telling me at $58,000 $BTC too expensive. Which exchange will be first to quote in SATS? @cz_binance @brian_armstrong @SBF_Alameda @tyler
— Mike Novogratz (@novogratz) May 8, 2021
Novogratz氏は大手仮想通貨取引所のバイナンスやコインベース、FTX、GeminiなどのCEOにタグ付けしながら、ビットコイン価格の取引単位の変更を呼びかけた。
Satoshi(SATS)はビットコインの最小単位で、1BTCの1億分の1に相当する。名前の由来は、謎に包まれるビットコインの創設者、サトシ・ナカモトに関連する。
執筆時点では1サトシは約0.06円で、一円以下の価値から移転が可能な点で、マイクロペイメントといった少額決済の活用ケースも注目される。
用語としては、2019年には世界最大の辞書であるオックスフォード英語辞典のオンライン版にも以下のように追加された。
ビットコインというデジタルペイメントシステムにおける最小の通貨単位で、(1SATSは)0.00000001BTCに相当する。
仮想通貨の時価総額や取引所の出来高などのデータを提供するベンチマークサイトのCoinMarketCap上でもSatoshiが表示され始めたことが確認されており、徐々に表記を併記する企業も増えつつある。
CoinMarketCap has added sats! #SatsTo1Dollar pic.twitter.com/2DasE6qelv
— Documenting Bitcoin 📄 (@DocumentingBTC) May 8, 2021
11日のビットコイン相場
ビットコイン価格は日本時間深夜にかけて5,000ドル幅と下落したが、1年間の騰落率では475パーセントを超え、日本円では約600万円近い値段で取引されている。
増える「サトシ・スタッカー」
仮想通貨データ分析サイトglassnodeによれば、1BTC以下を保有する通称「SAT stacker」アドレスは2018年から徐々に増加しており、ビットコイン供給量の5.25%分に相当すると指摘した。
なお、2017年後半のバブル相場時には、個人投資家が相場に遅れまいとする「FOMO」状態が発生。1BTC以下を保有するアドレスが急増したが、このような顕著な増加傾向には、2021年現在は確認されていない。
#Bitcoin accumulation by 'sat stackers' has continued slow, steady and uninterrupted for many years.
— glassnode (@glassnode) May 7, 2021
Addresses holding less than 1BTC now own 5.25% of the circulating $BTC supply.
So far we've not seen a FOMO impulse like 2017 blow-off top.
Live Charthttps://t.co/gXharDj9Nu pic.twitter.com/whuQljrQPC