ビットコイン相場と金融マーケット
週明け7日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン価格は前日比+1.27%の402万円(ドル)に。下値を買われる場面が見受けられるも、方向感の乏しい展開が続く。
4日夜に発表された米雇用統計では、増加数55万9000人と市場予想の65万人を下回ったことで、米長期金利が低下。ビットコインなどリスク資産が上昇する局面もあった。15-16日には、連邦公開市場委員会(FOMC)及び政策金利発表を控えており、様子見基調となりやすいか。
5日夜には、中国版Twitterである「微博(Weibo)」において、一部の仮想通貨インフルエンサーがアカウント停止措置を受けた情報が伝わると、取り締まり強化が懸念され、市場心理が悪化した。
Breaking: On Weibo (China's Twitter), a large number of cryptocurrency KOL accounts have been blocked. This is the harshest suspension of crypto in history, and it may be a response to Beijing's crackdown policy. pic.twitter.com/QaYehR3NnV
— Wu Blockchain (@WuBlockchain) June 5, 2021
このような状況について、CoinPostに寄稿するbitbankのアナリスト長谷川友哉氏は、「現時点では、相場のアク抜けとは言えない」と見ており、来週は10日に欧州中央銀行(ECB)政策金利発表とラガルド総裁の定例記者会見、米消費者物価指数(CPI)発表が控えていることなどから、リスク選好を萎縮させた前回の事例を踏まえて警戒感を示した。
関連:「ビットコインはアク抜け感不足、来週はCPIサプライズの再来に注意」bitbank寄稿の仮想通貨週次市況
OKExレポート
大手仮想通貨取引所のOKExは、5月24日に掲載したレポートにて、
過去最高値から-55%の引き戻しは、パーセンテージの点でこそ2017年の仮想通貨バブルよりも大きいが、2017年のBTCは-25%以上の修正を計6回経験していると指摘。1,000BTC以上を保有するクジラ(大口投資家)の買い集めを指摘した。
15年11月には41.3%、17年9月には40.3%の大幅調整が確認されている。
海外の著名アナリストJosh Rager(@Josh_Rager)氏は昨年、過去の強気相場では平均30%超のプルバック発生後、平均153%ほどの上昇を記録したとしているが、今回のケースが2018年のような弱気相場入りとなった場合はこの限りではない。
OKExは、ストック・フロー比率(S2F)モデルによると、17年7月以来の最低水準となる0.38に達したことに注意が必要としたものの、同モデルが有効である場合、ビットコインは過小評価されている可能性があるとしている。
過去の相場では、チャートの色がオレンジからイエローに移行する段階は上昇傾向にあるとしており、グリーン、ブルーが点灯した場合に強気相場の終焉を示唆することになるとした。