仮想通貨のマネロン関連か、大規模逮捕事例
中国の警察当局が電気通信詐欺の疑いで1,000人以上を逮捕したことがわかった。一部で仮想通貨を利用した資金洗浄の疑いがあるという。
公安当局の公式WeChatアカウントによると、「オペレーション カードブレーキング」と名付けられた今回の摘発で、仮想通貨を利用した資金洗浄を行っていたものを含む、電気通信詐欺に関連する約1,100名の容疑者を逮捕した。また、170の犯罪組織の壊滅にも成功した報告している。
電気通信詐欺とは、スマホのSIMカードの窃盗や偽造、銀行口座持ち主のなりすましなどに関わる犯罪。過去には、犯罪者が銀行等を通じて資金洗浄を行っていたが、現在銀行による監視が強化されていることを受け、犯罪者は仮想通貨といった新たな手法で資金洗浄を果たす傾向があるとした。
今回の逮捕は北京や湖北、山西などを含む23以上の地域で大規模に実施されたという。
2020年10月に、中国の国務院(内閣に相当)が電気通信詐欺への取締りの強化方針を発表して以来、今回のアクションを含め既に30万人以上を逮捕し、約1,500の犯罪組織を摘発してきた。すべてが仮想通貨に関連しているわけではない。
また、仮想通貨OTC取引の主要な支払い手段として使われるAliPayやWeChatPayにおいてもユーザーの口座凍結の事例も多くみられており、警察当局が水面下で資金洗浄の疑いを理由に取り締まっている状況を指摘する声も多い。