バーグレーズ銀に続く事例
大手銀行サンタンデールのイギリス支社『Santander UK』は顧客が仮想通貨取引所バイナンスへ送金するサービスを停止している。英大手銀行バーグレーズの停止措置に続く事例だ。
7月8日に掲載された声明で、同行は「最近数ヶ月、イギリスで仮想通貨詐欺の被害者が増えている。顧客の安全を守るのは我々の責任であるため、FCAの警告後、顧客によるバイナンスへのペイメントを停止することに決めた」とした。
Hello, In recent months we have seen a large increase in UK customers becoming the victims of cryptocurrency fraud. Keeping our customers safe is a top priority, so we have decided to prevent payments to Binance following the FCA’s warning to consumers. ^TC
— Santander UK Help (@santanderukhelp) July 8, 2021
7月5日には、バーグレーズ銀もFCAの警告を理由に同様な措置を取っていると顧客に伝えていた。FCA(金融行動監視機構)は5月26日に、バイナンスが英国で規制されていない取引所であるとして注意喚起する通知を発表した経緯がある。
一方、バーグレーズ銀の事例と同じように、バイナンス側は「FCAの通知はバイナンスのユーザー資金の扱い方を指摘したわけではない」と主張している。FCAが通知で取り上げたのは、Binance Markets Limited(BML)で、グローバル取引所のbinance.comは含まれていない。
また、銀行による対応措置のほか、7日には、バイナンスが『Single Euro Payments Area(SEPA:単一ユーロ決済圏)』におけるユーロの入金への対応を停止することを顧客に伝えた。当時、「我々のコントロールを超えたイベントがあったため、このような決定に至った」、「停止は一時的なもの」と説明した。
同社に対する複数国の規制強化を受け、バイナンスのChangpeng Zhao最高経営責任者(通称、CZ氏)は7日に公開書簡を発表。規制、バイナンスの考えや取り組みについて話した。その詳細は、CoinPostの記事 でまとめられている。