Phantom、マルチチェーン対応を目指す
暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)基盤のウォレットPhantomは米大手VCのa16zなどから、約10億円(900万ドル)を調達したことがわかった。資金はマルチチェーン対応などの開発で利用されるという。
今回の資金調達ラウンドは、a16zがリード。他にも、ソラナ財団、イーサリアム財団、Compound Finance、Audius、Jump Capital、DeFi Allianceなどの投資家が参加している。
Phantomウォレット(PC版)はSOLやFIDA、RAYなどさまざまなソラナ基盤のトークンやNFTにも対応。ウォレット内ではトークンスワップの機能も備えられている。
ウォレットとは
仮想通貨のウォレットとは、秘密鍵(シークレットキー)とアドレスを保管・管理するためのソフトウェア。コールドウォレットとホットウォレットと大きく2種類に分類されている。
▶️仮想通貨用語集
調達した資金は、ソラナブロックチェーン以外のエコシステムへの接続に関する開発、スタッフの拡充、及びプラットフォームの機能拡張などに充てられるという。
Phantomはイーサリアムブロックチェーンへの接続で、ベータ版テストのユーザー招待を行っているところだ。また、7万人ほどのユーザーがウォレットを利用している。
同社の共同創設者Brandon Millman氏は発表で、「クリプトの世界はマルチブロックチェーンへ移りつつある」、「Phantomのベータ版参加者の関心度から、我々が普及しやすいDeFiウォレットを開発したことは証明されている」とコメントした。
Phantomは4月に、Serum財団などから約5,000万円を調達した経緯がある。
a16zの大型ベンチャーファンド
米大手ベンチャーキャピタル「Andreessen Horowitz(a16z)」は6月下旬、3つ目の仮想通貨ベンチャーファンドで総額2,400億円(22億ドル)を調達していた。
このファンドの投資先は、DeFiやNFT系(メタバース)、インフラ系を含める可能性が高く、Phantomもファンドのポートフォリオに入っている可能性があるとみられている。