ビットコイン採掘状況
一時100EH/sを切っていたビットコインハッシュレート(総採掘能力)が、安値から回復傾向を維持。約2週間のマイニング状況から算出される難易度が、2回連続でプラス調整となった。
中国共産党創立100周年を前に当局による仮想通貨(暗号資産)関連企業への締め付けが本格化する中、新疆ウイグル自治区や四川省などを中心とした大手マイニングファームが相次いで稼働停止・海外移転を余儀なくされたことが背景に、ビットコインのハッシュレートが低迷していたが、他国などを拠点に再参入するマイナーも徐々に出始めている可能性がある。
マイニングは中国国内の資産額を増やすことに繋がることから、政府の取り締まりも行われていないとされてきた分野であっただけに、5月からの中国情勢がマーケットに与える不透明性は強かった。マイニングデータが再び回復傾向となることはポジティブ要因として捉えられるポイントだ。
一方、中国における確立されたマシン供給網や安価な電力代などの状況の変化にマイナーがどこまで対応できるか、半導体不足なども含めたマイニング情勢は今後も推移を追っていく必要がある。
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プールのハッシュレート別データでは、シェア1位のアントプールやViaBTC、Poolinなど中国系のマイニングプールの回復が目立った。一方、Foundry USAといった米国系のプールも7月からシェアを伸ばしており、米国市場のマイニング規模の拡大もビットコインネットワークの採掘状況を押し上げている一因になっている。
データとしては、中華系マイニングプールと比較して、右肩上がりに採掘規模を急拡大させており、16日時点では世界シェア7位に位置している。