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暗号資産(仮想通貨)のサイバーセキュリティリスクを管理する方法

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暗号資産やビットコイン、ライトコインなどの用語は、テクノロジーやフィンテックについて詳しくなくても知っている人も多いでしょう。

近年の暗号資産の人気は留まることを知りませんが、暗号資産関連のサイバーセキュリティリスクはあまり認知されていないのが現状。ハッキングにより暗号資産が危険にさらされる可能性も無きにしも非ずです。

暗号資産を狙ったハッキングがいつどこで起きるか予知することは困難です。だからこそ、被害を最小限に抑えるために身を守る策を講じることが大切。

この記事では、暗号資産関連のサイバーリスクの例と、リスクを防ぐためにできる対策を紹介します。

暗号資産業界のトップサイバーリスク

多くのメディアで取り上げられていて、賞賛されている暗号資産にもリスクは確実に存在します。そして、そのリスクを認識し、デジタル通貨に関連する危険から身を守る方法を知らない人にとっては、経済的に壊滅的な被害をもたらす可能性があります。

以下に、暗号資産を扱う際に考慮すべき主なサイバーセキュリティリスクをまとめました。

規制されていないハッキング可能な暗号資産取引所

デジタル通貨への投資がスリリングな体験であるのは、リスクが高いということも関係しています。

デジタル通貨は分散型であるため、通貨の生成、移動、管理を監督する機関や管理者が存在しません。デジタル通貨を売買する暗号資産取引所の規制は、国によってまちまちです。また、従来の銀行のような政府の監視や監査の対象にはなり得ません。

投資業界に衝撃を与えた暗号資産取引所のハッキングといえば、コインチェック事件でしょう。コインチェック事件とは、2018年1月26日、仮想通貨取引所「コインチェック」が外部からのハッキング攻撃を受け、580億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」が盗まれた事件のこと。

コインチェック事件の原因は、悪意のある第三者からコインチェックの従業員に送られたメールに記載されたリンクを開いたことによる「マルウェア感染」でした。当時、コインチェックのセキュリティ体制は仮想通貨交換会社としては不十分で、ホットウォレットでNEMを管理していたことが、不正アクセスにつながったと考えられています。

暗号資産口座のセキュリティ

暗号資産を購入するリスクを理解するために、どのようなデジタル通貨であっても、デジタルアカウントへのアクセスを許可する複雑なパスワードコードであるプライベートキーを介してアクセスされることを知っておきましょう。

暗号資産への投資は、ポートフォリオのハイリスクな部分に割り当てるべきです。暗号資産の所有権とセキュリティの責任者はあなただけであり、いかなるミスも不変です。鍵を失えば、投資を永久に失うことになります。

ブロックチェーンに関する混乱

ブロックチェーン技術、さらには暗号資産の性質そのものが非常に複雑で、完璧に理解するのはとても難しいです。

デジタル資産は、具体的な事実よりも未知の要素がはるかに多く、非常に不安定な投資対象となっています。未知の部分が多いため、どんなに慎重な投資家でも、適切なデューデリジェンス(適正評価手続き、リスク調査)を行うことはほぼ不可能です。

このように混乱していると、口座の詳細を聞かれたり、不正な取引を開始させられたりするフィッシング攻撃を受けやすくなります。また、このような事実があるのにもかかわらず、人々は暗号資産が他のテクノロジーよりも本質的に安全であると考える傾向にあります。そのため伝統的な投資を評価する際に見られる典型的な精査の多くを回避してしまう投資家もいるのです。

暗号資産口座をハッカーから守る方法

サイバーセキュリティ上のリスクがあるにもかかわらず、一夜にして億万長者になることを期待して、あるいは単にテクノロジーの新しい波に乗るために、多くの人が暗号資産市場に参加したいと考えています。そのような方は、以下のヒントを参考にして、暗号資産口座の安全を確保してください。

オンラインデータを保護する

オンラインデータを保護したり、取引の匿名性を高めたりする方法の一つとして利用できるのが「VPN」です。VPNとは仮想プライベートネットワークの略で、インターネットの回線上に仮想の専用線を設置し、安全な経路でデータをやり取りする技術のこと。

この仮想の専用線は、特定の人しか利用できず、ネットワークの外にいる人が、通信内容を盗み見ることもできません。これにより、データの盗聴や改ざんなどの脅威から、オープンなインターネット回線よりも高いレベルで情報を保護することが可能となります。

秘密のコードが入ったハードウェアウォレットを使用する

個人の「秘密鍵」は、この種の投資にアクセスするための唯一の手段であり、安全に保管することが重要です。そのためには、LedgerやTrezorのような、秘密のコードが入ったハードウェアウォレットを使いましょう。

ハードウェアウォレットを使うことで、鍵はウォレットにエンコードされます。取引を行う際にはウォレットをコンピュータに接続しますが、コードはハードウェアデバイスから離れることはないので、コンピュータからアクセスしたり盗まれたりする可能性は非常に低くなります。また、ウォレットを複製して貸金庫に保管しておけば、鍵を紛失することもありません。

知識を身につける

秘密鍵の役割や暗号資産システムの仕組みを完全に理解するには、技術的な不安がつきまといます。コンピュータの前に座ってボタンをクリックするだけの電子取引のように一筋縄ではいかないことを理解しましょう。

暗号資産には、より高度な取り組みが必要なのです。暗号資産への投資を検討している人は、このテーマについて書かれた本をできる限り多く読み、そこから学ぶことをおすすめします。暗号資産について知り、精通すればするほど、デジタル通貨のリスクに対してより安全に対処できるようになります。

関連:多くの人が誤解している、仮想通貨に関する5つのこと

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2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
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